林宗一郎
この日の演者は以下。 シテ 葛城山の女 観世清和 葛城明神 ワキ 旅の山伏 福王茂十郎 ツレ 山伏 是川正彦 山伏 中村宜成 アイ 里人 松本 薫 小鼓 大倉源次郎 大鼓 河村 大 太鼓 前川光長 笛 杉 市和 後見 林宗一郎 杉浦豊彦 地謡 河村和晃 大江泰正 深野貴彦…
前日の「petit能」と、翌日の京都観世会例会に挟まれたこの日、体調が思わしくなかったし、コロナ感染が心配だったので直前まで迷いに迷った末、出かけた。前売り券を持っていたこともある。でもやめるべきだったと後悔している。 能『清経』は以前に林宗一…
文化庁主催、京都府と京都市教育委員会後援の企画。「90分で能観劇」3回シリーズの第一回公演。人間国宝の大倉源次郎師がサポートされた公演だと公演前の大倉源次郎師のお話から推察している。文化庁が京都に移転する本年、2020年、コロナもあって遅れてい…
社中の者ではないのに厚かましくもお邪魔させていただいた。番外仕舞がお目当て。林宗一郎師の「碇潜」、味方團師の「放下僧」、そして田茂井廣道師と河村和晃師の「舎利」が素晴らしかった。 林宗一郎師の「碇潜」は歌舞伎でいえば『義経千本桜』の「碇知盛…
能は制限が緩くなってきているのがうれしい。初週の井上定期能は浅井通昭師シテの『葛城』があるのが楽しみである。 翌日の林宗一郎師主催の「すはま」会も楽しみにしている。なにしろ林同門会の錚々たる能楽師の方々打ち揃っての仕舞のオンパレード。もとも…
大蔵流小鼓方、吉阪一郎師の社中会は、眼福と耳福だった。錚々たる京都観世会能楽師の方々の「支援」を受けて、吉阪師のお弟子さんたちの舞台がより一層輝いておられた。私がこの3年に渡ってお邪魔させていただいている「若葉会」。今年はコロナの影響で開催…
今回の「京都観世能」は一部と二部とに分かれていて、それぞれが3時間余りというプログラムになっていた。「コロナ禍を組み伏せる」という強い意思を両方の部の演目構成に感じた。加えて、この疫病にいかに向き合うかというという難問に、演者各自が答えを…
「MUGEN」は「夢幻」と「無限」とを掛け合わせた意味を持っているのだと、観劇中にやっと気付いた。「無限」の方が今ひとつピンと来なかったのだけれど、林宗一郎師の演能前の「『親子』がテーマになっている」との解説で、能の家での子々孫々、無限につなが…
「MUGEN∞能」を拝見するのは初めて。そうか、こういう感じなんだと納得した。今回は狂言、それも東西の狂言との競演。加えて大阪陣の大槻文蔵師を迎えてのもの。能の方も東京の坂口貴信師が加わっている。つまり、東西の能楽師たちの相乱れての競演とい…
概要は人口に膾炙しているので割愛する。演者一覧は以下。 シテ 天女 浦田保浩 ワキ 漁師白龍 小林努 笛 森田保美 小鼓 曽和鼓童 大鼓 谷口正壽 太鼓 井上敬介 地謡 大江泰正 宮本茂樹 橋本光史 浦部幸裕 吉浪壽晃 河村和重 井上裕久 河村晴久 後見 林宗一郎…
終始笑いっぱなし。とても気持ちの良い笑い。狂言と能、それに日舞のいいとこ取り。笑いも狂言的−—つまり高いところから見下ろすようなものではなく、ごくごく普通の人間たちが抱える日常的、おバカなトラブルを、舞台と客席が一緒に笑いあうという体裁を採…
林宗一郎師と林同門会主催の催し。内容と演者は以下の通り。 ★お話し 林宗一郎 ★独吟 「隅田川」 河村晴道 ★仕舞 「松虫」キリ 林宗一郎 ★仕舞 「楊貴妃」 河村和貴 ★仕舞 「藤戸」 松野浩行 仕舞の地謡方: 國長典子、河村和貴、林宗一郎、松野浩行、樹下千…
この企画を今日まで知らなくて、やっと先ほど第十の謡まで聴き終えた。一覧を見るには以下のサイトにアクセスください。 www.youtube.com 「走者」一覧は以下。敬称略。 第一走者 片山九郎右衛門 第二走者 浦田保親 第三走者 大江信行 第四走者 林宗一郎 第…
いただいたチラシ(この文末にアップさせていただいている)に演目解説がある。また、この日、河村晴久師による演目解説があった。非常に興味深かった。 十世林喜右衛門玄忠作の神能。会館二階にその原稿が展示されていた。近江八幡にある日觸(日牟禮)神社…
江戸時代の長きにわたり能の観世流京都所司代とまでいわれた片山家。その片山家を頂点とする京都観世流の「五軒家」のうち、唯一現在も残っているのが林家である。このことを、一昨年京都造形芸術大学の芸能コースでの井上裕久師のレクチャーで、初めて知っ…
追善公演ということもあり、非常に盛り沢山というか、見応えのある能の舞台だった。能は『景清』、『道成寺』の二本、あと素囃子と舞囃子が一本ずつ、三本の仕舞、そして狂言、『二千石』。連吟「当麻」、仕舞「天鼓」は遅刻して見逃してしまった。 まず能の…
脇能とは『翁』の後で上演される能で、神をシテとする能のこと。『養老』は男神能。作者は世阿弥。今回の舞台は『翁』の延長で、お囃子方も地謡もほぼ同じ。『翁』との連続性が際立たされていた。 世阿弥の能はどこかスッキリとしていて、爽快感がある。ごち…
なんと鬼女(前場では上臈)がゾロゾロ五人も登場する。シテ(前場では上臈の長、後場では鬼女神)の林宗一郎師を入れると六人が舞台をところ狭しと舞い回る。実に壮観。中心にはもちろん宗一郎師。お若い。鬼女たちも若い演者であるのが、なんとなくわかる…
以下に当日のチラシの表・裏をお借りする。 薪能といえば大抵は神社、仏閣等の広大な場所に5百人かそれ以上の観客を擁してのものが多いけれど、このきらら山荘のものは、こじんまり小規模。どこかほんわかとした和やかな雰囲気が終始漂っている。 舞台は設…
能はいくつか見る予定にしている。修学院きらら山荘での薪能、林宗一郎師の『山姥』と片山九郎右衛門師の仕舞「砧」を楽しみにしている。京都観世会館での「京都観世能」では梅若実師の『卒都婆小町』と杉浦豊彦師の『融』を見る予定。社中会は去年素晴らし…
お若い河村浩太郎師がシテなので、面でお顔は見えないものの、どこか若々しさが漂っていてハイライト部の舞も軽やかだった。以下に「林定期能」からチラシの表裏をお借りする。 河村晴道師の解説にあったように、さすが禅竹、極めてビジュアル度の高い景色が…
過激に力強く美しい。今までに見た『鵺』とは趣が異なっていた。林宗一郎師のサイトよりチラシを拝借する。 鵺という「異形」への畏敬と愛惜の念が謡いあげられ、舞い納められた。シテを演じられた林宗一郎師の切々とした想いが見ている者に迫ってくる、そん…
毎年この時期に開催されている「面白能楽館」。参加するのは初めてだったけれど、今まで知らなかったのが残念。主催能楽師の方々の能を広めたいという強い想いがひしひしと伝わる企画だった。さまざまな年代の観客を、飽きさせないでとことん楽しませる工夫…
いつもの宗一郎師の舞台とは一味違っていたような。それは平清経の人となりを表現するためだったのだろう。かなり大人しめというか、抑制をいっぱいに効かせた演技で、清経の自死を選ばざるを得なかった心持ちが伝わってきた。どう言ったらいいのか、「『Loo…
『吉野天人」はどんな能? 大和猿楽由来の糺能を下鴨神社で 『吉野天人』での演者たち 『吉野天人」はどんな能? 「吉野天人」、仕舞としては何度となく見ている。つい先日4月には、「林喜右衛門 三回忌追善 林松響会 春の大会」での、舞囃子「吉野天人 天人…
厳かではあったけれど、どこかゆったりしていた「糺能」。初めての参加だったが、来てよかった。清新な令和の御代にふさわしい、清々しい出しものだった。平安神宮の薪能のような、関係要人の挨拶がないのもよかった。途中雨がかなりきつくなってはきたけれ…
救いのない業の深さを描いてみごとだった。祈りも鎮魂の念も猟師を救うことはできない。この絶望感。 見終わったあと、常なら舞い終わったシテの姿にほっとし、緊張が解けるところであるけれど、そうはならなかった。うちに籠められたエネルギーが放出されず…
能公演ではまず、「京都観世会例会」。番組は能が梅田嘉宏師シテの『賀茂』、河村和重師シテの『夕顔』、橋本雅夫師シテの『藤戸』の三本、それに茂山七五三、茂山宗彦、網谷正美各師共演の狂言『文荷』が加わっている。 次に「大江定期能」公演。能は大江広…
演者一覧 能『逆矛』はどんな能? 林宗一郎師シテの舞囃子 京都薪能での半能「逆矛」 演者一覧 当日の演者一覧は以下。 シテ 林宗一郎 大鼓 辻芳昭 小鼓 久田舜一郎 太鼓 上田悟 笛 斉藤敦 地謡 笠田祐樹 上田大介 吉井基晴 林本大 能『逆矛』はどんな能? …
当日、とても詳しい「舞台展開解説」をチラシでいただいた。さらに、演能前に田茂井廣道師によるプレトークがあった。『屋島』、『田村』、『箙』の三本は「勝修羅三番」と呼ばれていることを、初めて知った。こういうトークは能のストーリーだけでなく見ど…