yoshiepen’s journal

さまざまな領野が摩擦しあい、融合し、発展するこの今のこの革命的な波に身を任せ、純な目と心をもって、わくわくしながら毎日を生きていたいと願っています。

能・狂言

5月観劇予定

能公演ではまず、「京都観世会例会」。番組は能が梅田嘉宏師シテの『賀茂』、河村和重師シテの『夕顔』、橋本雅夫師シテの『藤戸』の三本、それに茂山七五三、茂山宗彦、網谷正美各師共演の狂言『文荷』が加わっている。 次に「大江定期能」公演。能は大江広…

蝶が可憐に舞っているかのようだった河村博重師の能『胡蝶』in 「京都観世会三月例会」@京都観世会館3月24日

例によって、「銕仙会」の能楽事典から曲解説を引用させていただく。 <内容> 作者 観世信光 場所 京都一条大宮 季節 春 分類 三番目物 <概要> 僧侶の一行(ワキ・ワキツレ)が京都 一条大宮に至り、由緒ありげな邸宅で梅の花を観賞していると、一人の女…

「令和」を賀ぐ

凛とした美しい元号、「令和」に決まってよかった。居住しているマンションの広報誌の4月末発行分の巻頭文が私の当番になっていたので、令和に因んだものにした。1月の担当分では「人生百年時代、観劇の薦め」なんてのを厚かましくも書いたので、その続きで…

老桜の精の優雅さ——味方玄師シテの『西行桜』@大津伝統芸能会館 4月7日

演能の前に歌人、林和清氏の「西行にとって桜とは何か」をテーマとした解説があった。「西行はなぜ出家したのか」、「西行はなぜ予言した日に死ぬことができたのか」をめぐっての解説はとてもわかりやすく、有意義だった。西行(1118-1190) という人への興味…

梅若実師の『羽衣』in 「第九回和のしらべ 武家の式楽 宮中の式楽」@湊川神社神能殿 3月2日

この催し、「武家の式楽 宮中の式楽」の最後が梅若実師の『羽衣』だった。以下が演者一覧。 シテ 梅若 実 ワキ 福王茂十郎 福王知登 喜多雅人 笛 貞光訓義 小鼓 成田達志 大鼓 山本哲也 太鼓 上田慎也 地謡 上田貴弘 上田拓司 吉井基晴 上田大介 藤谷音彌 林…

雅楽と能の関係が理解できた「第9回 和のしらべ『新しき御代を寿ぐ 武家の式楽~宮中の式楽』」@湊川神社 神能殿 3月2日

「阪神能楽囃子連盟 調和会」の主催で、とても面白い内容だった。宮中の式楽である雅楽、武家の式楽である能、この二つの式楽を組み合わせて舞台に乗せ、比較するという試み。雅楽では天王寺楽所の演奏する「萬歳楽」が披露され、能では梅若実師による『羽衣…

林宗一郎師の舞囃子「逆矛(さかほこ)」in 「第九回 和のしらべ 武家の式楽 宮中の式楽」@湊川神社神能殿 3月2日

演者一覧 能『逆矛』はどんな能? 林宗一郎師シテの舞囃子 京都薪能での半能「逆矛」 演者一覧 当日の演者一覧は以下。 シテ 林宗一郎 大鼓 辻芳昭 小鼓 久田舜一郎 太鼓 上田悟 笛 斉藤敦 地謡 笠田祐樹 上田大介 吉井基晴 林本大 能『逆矛』はどんな能? …

紫式部の苦悩が狂おしく迫る杉浦豊彦師の能『源氏供養』in 「京都観世会二月例会」@京都観世会館2月24日

紫式部の書き手としての苦悩を描く『源氏供養』 『源氏供養』概要と演者一覧 「虚構と美辞麗句」からなる物語からの解脱は成功したか 懊悩を演じる杉浦豊彦師が見事 紫式部の書き手としての苦悩を描く『源氏供養』 一つ前の能『弱法師』では、親子の情に「妥…

味方玄師の品が舞台を圧倒した『弱法師』in 「京都観世会二月例会」@京都観世会館2 月24日

乞丐人として放浪する弱法師 盲目の弱法師を演じる味方玄師の品格 父高安の世俗 vs. 弱法師の聖性の対比 乞丐人として放浪する弱法師 親に捨てられた悲しみのあまり盲目になり、乞丐人として放浪している弱法師。社会の最下層に堕ちたにもかかわらず、品性は…

河村和晃師シテの能『国栖』in「林定期能」@京都観世会館 2月16日

若々しい舞台 演者一覧 能『国栖』のあらすじ 吉野に残る国栖伝説を採り入れた猿楽『国栖』 観阿弥・世阿弥以前のドラマチックな猿楽の姿を残す 若々しい舞台 この日の舞台は、何よりもその若々しさとみずみずしさで際立っていた。シテの河村和晃師、ツレの…

能『朝長』 in 「TTR能プロジェクト冬公演」@大槻能楽堂 2月2日

演能の前に、村上湛氏による解説があった。朝長という若武者像が浮かび上がってきた。日本人好みの悲運の英雄である。 あまりにも短い朝長の生涯 「父−子」にこだわった観世元雅らしい着眼 修羅になりきったシテ 「TTR」とは? あまりにも短い朝長の生涯 『…

能の新しい可能性への挑戦だった能楽『鷹姫』in 「シリーズ 舞台芸術としての伝統芸能 vol.2 」@ロームシアター京都 2月3日

一昨年10月に京都観世会館で『鷹姫』をみている。その時書いた記事をリンクしておく。 www.yoshiepen.net とにかくすばらしくて震えるほど感動した。役の人物が憑依したかのような、シテの九郎右衛門師とシテツレの味方玄師だった。岩役の地謡方も力があり、…

新作能『王昭君』——国境を越えて——@たかいし市民文化会館 アプラ大ホール 1月26日

豪華なお囃子方 悲劇の美女、王昭君 新作能『王昭君』の特徴 演者の力演 豪華なお囃子方 人間国宝の小鼓方大倉源次郎師、それに大鼓の大倉慶乃助師が出演される上、新作能ということで、予約をとっていた。前の週の土曜日に足を捻挫してしまい、「片山定期能…

河村晴久師シテの能『羽衣』in 「学校教育に能を!公開収録」@京都観世会館 12月25日

一昨年にも同様のワークショップに参加させていただいた。教育教材用のDVD作成が主目的ということで、教育関係者は無料。それが申し訳ないほど、充実した企画だった。第一部が能『羽衣』鑑賞、第二部が、講演、ワークショップ「能舞台と教育現場とつなぐ」と…

ワクワクした小鼓方の大倉源次郎師と大鼓方の亀井広忠師の「エア鼓」 in 「公開連続講座 日本芸能史」第13回 @京都造形芸術大学

出演者はお三方。 大倉源次郎(大倉流小鼓方宗家) 亀井 広忠(葛野流大鼓方家元) 聞き手 渡邊守章 楽しい講座だった。実演だけではなく、受講生も参加する(練習する)機会が設けられていたのが、今までの講義とは違っていたところ。いわば、ワークショッ…

秘めた激情の発露で魅せる杉浦豊彦師シテの能『錦木』 in 「杉浦定期能」@京都観世会館 12月15日

以下は当日の演者一覧。 シテ 杉浦豊彦 シテツレ 宮本茂樹 ワキ 小林努 ワキツレ 原陸 アイ 山下守之 笛 杉信太朗 小鼓 曽和鼓堂 大鼓 谷口正壽 太鼓 井上敬介 例により、「銕仙会」の能楽事典からの曲詳細を以下に。 作者 世阿弥 場所 陸奥国 狭布 季節 晩…

羽田昶著『昭和の能楽名人列伝』(淡交社、2017年3月刊)

紀伊国屋書店のサイトをリンクしておく。 www.kinokuniya.co.jp こちらはamazon掲載の「解説」。 今や語りぐさ、伝説となりつつある能楽の昭和の名人といわれる人を取り上げ、能楽において、昭和という時代にどのような人々がどのように活躍したかを資料と実…

宮本茂樹師シテの能『大会』京都観世会11月例会@京都観世会館11月25日

演目の演者一覧が以下。 シテ 宮本茂樹 シテツレ 河村和貴 ワキ 岡充 アイ 茂山茂 島田洋海 井口竜也 笛 左鴻泰弘 小鼓 林大和 大鼓 石井保彦 太鼓 前川光範 後見 杉浦豊彦 大江又三郎 地謡 河村和晃 河村浩太郎 木下千慧 浦田親良 橋本忠樹 大江信行 深野貴…

茂山千作師の狂言『墨塗』in 国際交流基金主催「能と狂言の会」@京都観世会館 11月20日

初めて見る演目。とにかくおかしかった。外国人留学生も大喜び。「思い知ったか、京都大蔵流狂言の実力!」って、心の中でつぶやいていた。演者一覧は以下。 シテ(大名) 茂山千作 アド(太郎冠者) 茂山茂 アド(女) 茂山千五郎 後見 島田洋海 以下、いた…

片山九郎右衛門師の能『海士』in 国際交流基金主催「能と狂言の会」@京都観世会館 11月20日

能『海士』は今年9月の林宗一郎師の舞台を見逃してして以来、見る機会がなかった。昨年の京都市立芸大の講習で浅見真州師シテのDVD(NHK放映を録画したものらしい)版を見て以来、ずっと見たいと願っていた演目。以下に一昨日の演者一覧を。京都観世らしく、…

味方玄師シテの能『花筐〜筐之伝〜』in 「京都観世会館60周年 第60回京都観世能 第二日目」@京都観世会館 10月28日

記念公演ということで、なんと能が四本!申し訳なかったけれど、最後の『石橋』は失礼した。残念だったのだけれど、疲労の極限だったので。前週の第一日目を見ていないのも残念。体力と財力とに余裕があれば(なにしろ二等席で一万円ですから)、両日見たか…

能『恋重荷』in「大槻能楽堂自主公演能 改修35周年記念ナイトシアター」@大槻能楽堂 11月1日

着いた早々、シテ変更のお知らせがあった。『恋重荷』のシテは梅若実師と告知されていたのだけれど、肺炎になられたということで、急遽大槻文蔵師が代わられた。実師の足元が最近とみに不安定な気がしていたので、文蔵師が代わられて正解だったと思う。でも…

舞囃子「高砂」in 「甲南大学同窓会REBORN61」@甲南大学甲友会館 10月21日

非常にラッキーなことに、人間国宝の大倉源次郎師の演奏を聴くことができた。そもそも今日は京都観世会館での「京都観世会館60周年記念京都観世能1日目」に行こうかどうか、ギリギリまで迷っていた。源次郎師はこの公演で、四本ある能の三番目の『羽衣』の小…

世阿弥終焉の地 補厳寺(奈良田原本町)を訪ねて 10月18日

急に思い立って、出かけた。下調べも何もしていなかったので、要領が悪かったものの、なんとか目的を果たすことができた。うれしい。阪急駅発の一日乗車券(2060円)を西宮北口駅でゲットして、意気揚々と出かけた(つもり)。 補厳寺(ふがんじ)は世阿弥が…

シテの謡が素晴らしかった『二人静』と『葛城』 in 「井上同門定期能十月公演」@京都観世会館 10月13日

演者一覧が掲載されたチラシの表裏をアップしておく。 『二人静 立出之一声』のシテ(里女・静御前)橋本雅夫師とシテツレの(菜摘み女)橋本光史師はおそらく父子。息が合っていた。特に後段で二人揃って舞う場面。面をつけているので、視界はほぼ遮られて…

能舞「務古津比売命(むこつひめのみこと)」弓弦羽嶽大祓祭祀@弓弦羽神社 10月12日

いただいたプログラム解説によると、この大祓祭の趣旨は「務古津比売命」(巫女神)が宣り下して参集者の罪穢れを祓い清める」というもの。なんでも日本古来のアニミズム的自然神崇拝が背景になっているという。つまり、宗教、宗派を特定しない祭祀というこ…

林宗一郎師シテの薪能『屋島』@関西セミナーハウス、きらら山荘 10月5日

当日、とても詳しい「舞台展開解説」をチラシでいただいた。さらに、演能前に田茂井廣道師によるプレトークがあった。『屋島』、『田村』、『箙』の三本は「勝修羅三番」と呼ばれていることを、初めて知った。こういうトークは能のストーリーだけでなく見ど…

中秋の明月ならぬ午後の陽が寿いだ能『融』@東本願寺能舞台9月24日

まず味方玄師のサイトにアップされていた公演チラシが以下。 チラシにもあるけれど、当日の演者は以下。 前シテ 尉 味方玄 後シテ 源融の霊 味方玄 ワキ 旅僧 宝生欣哉 アイ 六条辺の者 小笠原匡 笛 杉信太朗 小鼓 船戸昭弘 大鼓 河村大 太鼓 前川光範 後見 …

東本願寺での味方玄師の『経正』 in 「第37回テアトル・ノウ 京都公演@東本願寺能舞台 9月24日

この日の公演は能が二曲と狂言が一曲。明日から東京なので、この胸に堪えた舞台について詳しく書くのは、東京から帰ってからにする。 東本願寺での舞台ということで、期待に胸膨らませて出かけたのだけれど、それは裏切られなかった。おそらくあの場にいた50…

梅若実師の『玄象』、林宗一郎師の『半蔀』、そして橋本忠樹師の『雷電』in 京都観世会九月例会@京都観世会館 9月23日

この日の能は三本。(それぞれシテが)梅若実師の『玄象』、林宗一郎師の『半蔀』、そして橋本忠樹師の『雷電』だった。どれも非常に見応えがあり、堪能した。それぞれ詳しく感想を書きたいのだけれど、翌本日(24日)にも東本願寺での味方玄師シテの『経正…