児太郎
随分以前に「俳優祭」での上演があったらしいが(データベースには載っていなかった)、この『白雪姫』はそれとは違った形、内容になっているようである。玉三郎が中心となって、グリム原作を下敷きに歌舞伎にしたということ。竹柴潤一、脚本坂東玉三郎 補綴…
歌舞伎は歌舞伎座の昼・夜と国立劇場の両方を見る予定。 歌舞伎座の昼の部の『たぬき』、児太郎と中車の組み合わせはまさにツボ。一昨年の『弥次喜多』での夫婦の再来である。児太郎の妾お染がどんな女になるのか、見る前から想像をたくましくしている。もの…
以下に「歌舞伎美人」からの配役、みどころをお借りする。 静御前の霊 玉三郎 若菜摘 児太郎 神職 彦三郎 みどころ 現し世と常世の交わる幻想的な舞 若菜摘が、吉野勝手神社の神職に遣わされて、若菜川で若菜をつんでいます。そこに一人の女が現れ、自らの供…
「御殿」と「床下」のみだったけれど、『先代萩』のキモの部分はしっかりと伝わってきた。逆に人物の対立構図がくっきりと明確になって、初めて見る人にもわかりやすかったのでは。 七之助の政岡は、私が今まで見てきた政岡の中で最も説得力がある政岡だった…
第1作は実際の舞台で見て、第2作はシネマ歌舞伎で見ている。第2作は特に面白く、シネマということもあり二回も見てしまった。江戸戯作の諧謔精神に満ち満ちた作品で、随所に入れ込んだモジリ・モドキのあまりにものハマりように嵌った。第1作よりかなり…
なんという過剰!ただ、圧倒される。それが黙示録的宇宙を描出している点で、映画、『ツリー・オブ・ライフ」』を想起させた。ただ、『ツリー』の方が「静謐」に収斂するのに対し、こちらはあくまでも過剰に終始するという違いはあったけれど。 過剰な断片の…
配役とみどころ 児太郎の「女工藤」 「春駒」とは? 歌舞伎のお囃子方 配役とみどころ 「歌舞伎美人」からの配役とみどころを以下に。 配役 工藤奥方梛の葉 福助 曽我一万 七之助 小林妹舞鶴 児太郎 局宇佐美 梅花 八幡三郎 福之助 近江小藤太 松江 曽我箱王…
以下が、「歌舞伎美人」からお借りした配役とみどころ。 遊君阿古屋 遊君阿古屋 秩父庄司重忠 榛沢六郎 岩永左衛門 梅枝(4・8・12・16・22・25日) 児太郎(5・9・15・19・23日) 彦三郎 坂東亀蔵 玉三郎 目にも耳にも麗しい豪華な女方屈指の名作 平家滅亡…
この10月公演、昼夜みた中で、これがもっとも楽しめた。ひとえに勘九郎の酒呑童子が素敵だったから。素敵としか形容できない。色気があって、めちゃくちゃ可愛く、そして怖くもおかしいこの酒呑童子を見事に描いて(踊りきって)いた。 以下に配役とみどころ…
まず、「歌舞伎美人」からの演者一覧と見どころを。 演者 更科の前実は戸隠山の鬼女 平維茂 侍女かえで 侍女ぬるで 侍女かつら 侍女もみじ 従者月郎吾 従者雪郎太 男山八幡の末社 男山八幡の末社 幸四郎 錦之助 高麗蔵 米吉 児太郎 宗之助 隼人 廣太郎 玉太…
歌舞伎公演は前日の夜の部とこの千秋楽の昼の部とを二日続けて見たのだけれど、児太郎の雪姫がもっとも見甲斐があった。女方では近年ない大ヒットだと思う。さすが東の成駒屋の継承者。 今までに雪姫を演じた女方での最右翼は、六世歌右衛門の雪姫だろう。た…
これぞ「江戸歌舞伎!」と興奮してしまった。ありとあらゆる歌舞伎のエッセンスというか、観客をたらし込む手練手管がぶち込まれた作品。染五郎(当時)と猿之助の「どうだ!」という声が聞こえてきそうだった。目一杯の歓声、手が痛くなるほどの拍手で、対…
これもさほど期待しないで出かけたのだけれど、見ておいて良かった。もう一度見るつもりにしている。もっと以前の公演録画と思っていたら、なんと1年前(2016年12月)のもの。玉三郎の熱い念とそれを実現させる技の極みに圧倒される。それらを次世代に伝承…
第一部から第三部までぶっ通しで見るとダウンするに違いなかったので、第一部は諦め、第二部からのチケットをとっていた。それで正解だったと思う。これでもいい加減疲れて、最後は「早く終わらないかな」なんてふとどきなことを思っていたくらいだから。以…
今までどれほどの数の『瞼の母』を見てきたことか。勘九郎のものを見たのは2012年9月、松竹座での「勘九郎襲名興行」でだった。歌舞伎ではこれのみ。そのほかは全て大衆演劇でのもの。どれもそれぞれに味わいがあった。とはいえ、歌舞伎版よりも大衆演劇のも…
「歌舞伎美人」からの配役とみどころは以下。 <配役> 浪花の次郎作 中村 勘九郎 禿たより 中村 児太郎 吾妻の与四郎 中村 歌昇 <みどころ> 時代情緒に溢れた見どころの多い人気舞踊。 菜の花畑に満開の桜が咲いた京の紫野に、浪花の次郎作と吾妻の与四郎…
「歌舞伎美人」からの配役とみどころは以下。 <配役> お光 中村 七之助 久松 中村 歌昇 お染 中村 児太郎 後家お常 坂東 竹三郎 百姓久作 坂東 彌十郎<みどころ> 切ない女心を描き出した恋物語。 野崎村の百姓久作の家では、娘のお光と養子の久松との祝…
以下、「歌舞伎美人」から。 高野山開創一二〇〇年記念 夢枕獏 原作 戸部和久脚本 齋藤雅文演出<配役> 空海 染五郎 橘逸勢 松也 白龍 又五郎 黄鶴 彌十郎 白楽天 歌昇 廷臣馬之幕 廣太郎 牡丹 種之助 玉蓮 米吉 春琴 児太郎 劉雲樵 宗之助 楊貴妃 雀右衛門…
宇野信夫作・演出、今井豊茂脚本。あの「法界坊」を連想させるので、古い歌舞伎と思っていたら、なんと宇野信夫作の新歌舞伎。そういえば「悪」の描き方がいかにも新しい。肉感的。歌舞伎の悪は、三島由紀夫ではないけれど、どこかに「華」がある。また「色…
以下は、『赤い陣羽織』の「歌舞伎美人」からの「配役」と「みどころ」。 木下順二 作 坂東玉三郎 演出 <配役> お代官 中車 お代官のこぶん 亀寿 女房 児太郎 お代官の奥方 吉弥 おやじ 門之助 <みどころ> お代官とおやじたちの笑いあふれる痛快な舞台 …
近松半二 作のながーい狂言。これはそれの一部の「十種香」の場。全体がわかっていないと、内容が追いづらい。同様のことは『妹背山婦女庭訓』にもいえる。夜の部ではこの『妹背山』の通しがかかるのは、その意味で、非常に意味があると思う。見れなくて残念…
紀有常生誕1200年を記念しての演目。初代吉右衛門というより、その娘婿の幸四郎に因むもの。昭和31年に彼が主人公の有常を演じている。そのときの信夫/井筒姫が六世歌右衛門。初代が育てたひとなので、その縁だったのだろう。以下「歌舞伎美人」から。 <構…
めっぽう面白かった。お化けの総覧。今まで観たことがない。こんな奇妙奇天烈な歌舞伎舞踊があったんですね。三世河竹新七作。初演は明治33年、五世尾上梅幸が主役を張ったらしい。タイトルに「闇梅」とあるのは、彼の名を採ったもの。わざわざこの演目を持…
行く予定にはしていなかったのに、急遽決定。あまり良い席が取れないと思っていたら、けっこう良い席がとれた。昼は三階席下手の最前列。夜は三階席下手の脇の一番手前の席。遠征を決意した理由の一つが若手勢揃いの「寿曽我」を観たいがためだったので、こ…
五段目 山崎街道鉄砲渡しの場 同 二つ玉の場 六段目 与市兵衛内勘平腹切の場 <配役> 早野勘平 尾上 松也 おかる 中村 児太郎 千崎弥五郎 中村 隼人 母おかや 中村 芝喜松 百姓与市兵衛 澤村 大蔵 判人源六 中村 蝶十郎 一文字屋お才 中村 歌女之丞 斧定九…
以下松竹の「歌舞伎美人」からの転載。 <配役> 曽我五郎:尾上 松也 静御前:中村 児太郎 曽我十郎:中村 隼人 <みどころ> 曽我兄弟を題材とした舞踊の中では最古の作品といわれています。正月行事を描いた華やかな一幕です。 正月三ヶ日、大衆演劇では…
歌舞伎にみえない前衛的な作品。玉三郎が演出をしただけのことはある。昼の部で一番革新的だった。斬新でシンプルな舞台背景が、玉三郎自身の舞踊、『春夏秋冬』をおもわせた。あるいは海老蔵が自主公演で披露した『はなさかじいさん』の舞台のシンプルな装…
市川宗家、成田屋の十八番である「毛抜き」、「鳴神」、「不動」の入った通し狂言。この演目を通しで観るのはもちろん初めて。副題が付いていて、曰く、「市川海老蔵五役相勤申し候」。『伊達の十役』のときと同様、この副題に彼の宗家としての自負が見て取…
十七世中村勘三郎二十七回忌 十八世中村勘三郎三回忌 追善上記のようにこの公演は二人の故勘三郎の追善公演だった。というわけで、ほとんどの演目に十八世子息の勘九郎、七之助が出演している。昼の部最後の演目、『伊勢音頭』では以前から再度観たいと願っ…
原作はもちろん三島由紀夫。以下松竹の「歌舞伎美人」からの紹介。 <配役> 鰯賣猿源氏:勘九郎 傾城蛍火実は丹鶴城の姫 七之助 博労六郎左衛門:獅童 傾城薄雲:巳之助 同 春雨:新悟 同 錦木:児太郎 同滝の井:虎之介 同 乱菊:鶴松 庭男実は薮熊次郎太…