羽生結弦
羽生選手のエキシビション「春よ、来い」は彼のエキシビション中「花は咲く」と並んでもっとも好きなプログラムである。花の精が舞っているような神秘的な舞。癒しの光を放射している。私たちはその光を浴びて、痛みが癒されると同時に新しいパワーを得る。…
1年前の「全日本選手権」のフリー曲でもある「天と地と」。当ブログに記事をあげている。 www.yoshiepen.net この2020年の全日本選手権フリー曲の編集過程について、羽生結弦選手自身が語っているのを上の記事中にあげている(元はスポニチのインタビュー)…
それにしても美しい。超俗的、もっというなら神的な純粋美。リンクが点数を競う場でなくて、この世でもっとも美しい人の美しい演技を披露する場になっている。リンクにできた溝に靴がはまって最初のジャンプをミスしてしまったことさえ、その美にいささかも…
最初の4アクセルジャンプ。こらえてのグッと踏みとどまる演技。美の乱れはない。あらかじめ想定されていたかのような流麗な流れの一環にすらみえる。4Aに全身全霊で立ち向かってきた長い時間が透けて見える強い「念」の入ったジャンプ。それなのに不思議と自…
「戦士」羽生結弦選手。戦士としての過激性。それをcertifyする禁欲。それを形にすると羽生結弦選手の演技に行き着くのかもしれない。醸し出される美は繊細でいて、どこか冷徹なまでに自己完結的である。孤高の戦士の趣がある。羽生結弦選手の孤独なそして長…
動画をリンクしておく。 www.youtube.com 知らないうちにすさんでいた自身の心。それに気付かされた羽生結弦選手の舞。気づいたら泣いていた。 コロナ禍で活動、行動を制限せざるを得ない中、知らず知らずのうちに人との接触を断ち、自分を繭に閉じ込めてし…
『Number PLUS 2019-2020シーズン総集編号』にピアニストの福間洸太朗が再演された『バラード第1番』について語った記事(石井宏美著)がアップされている。 number.bunshun.jp 羽生結弦選手と福間洸太朗さんとのコラボに、まず驚いた。以下の箇所。 2015年…
演奏はすみだトリフォニーホール 小ホールにて2020年7月15日 採録されたもの。BS再放送。福間 洸太朗さんについての解説と曲目は以下。 20歳でクリーヴランド国際コンクールで日本人初の優勝を果たし注目を集める。ベルリンを拠点に、ソロ活動のほか国内外の…
羽生結弦選手の「花は咲く」。それが震災応援歌とも知らずにNHKの再放送で出逢ったのが2014年暮のことだった。気がついたら涙が溢れ、おしまいにはオイオイ大声で泣いていた。当ブログ記事にもしている。衝撃だった。これほど美しい人がこの世にいるのだろう…
YouTube にアップされた4分ばかりの映像に釘付けになってしまった。なんということ!羽生結弦選手の過去・現在・未来が詰まった映像だった。既視感がありつつも、未知の領野も感じた。 4分ばかりの動画、Blinding Lightsでの彼のソロ部、羽生結弦選手は天体…
やはりそうきたか!というのが第一印象。「フィギュア世界選手権2021」(@ストックホルム)でのSPの彼の演技を先ほど身終えた。興奮しつつもどこかに静謐を感じた。彼の精神力の強靭と信念の深さがバンとこちらの身を打つようだった。さらにこの一年余りの…
年の初めにあたり、日頃から祈念の想いを託している神社二社に参拝してきた。いずれも近場。 元旦は伊勢神宮末社の皇太神社に参拝。皇太神社についてのWiki 解説は以下。 皇太神社は兵庫県宝塚市にある神社である。皇大神社同様、伊勢神宮を総本社とする。表…
羽生結弦選手のショートの「Let Me Entertain You」は初お披露目。内容は4年前のSPで選んだプリンスの「Let’s Go Crazy」を思わせるものだった。「Let Me Entertain You」の振り付けもジェフリー・バトル。でも今回はリモートなので、(推察するに)ほとん…
暗闇の中で舞う羽生結弦さん。果てしのない闇の中でもがき、弱り果てた人の心を照らす光のよう。滑り出しから終わりまで、「祈り」が羽生選手の身体から光となって放射していた。最後に天に向かって手をさしのべ、さらなる明かりを要請するかのようなポーズ…
今回のフリーの『天と地と』は、以下の2つが達成されていた点で、羽生結弦選手の今までの集大成だと感じた。 1.「天と地」は羽生結弦選手の演技を貫くテーマ 2. 和/洋のアマルガムが軸 1.「天と地」は羽生結弦選手の演技を貫くテーマ (1) 『天と地のレクイ…
もう完璧を超えた異次元の世界が展開していた。コンペであることを忘れてしまう。羽生結弦という人が全世界の観客を前に演技を披露する。私たちは観客として、ひたすらその舞台に魅入り同化する。ジャンプはもちろんどう跳ぼうと、凄いものものであることが…
自衛隊歌姫 鶫真衣さんの歌を聴いていると、胸にこみ上げてくるものがあった。羽生選手が舞われた『春よ、来い』と『花は咲く』が甦って来た。YouTubeにアップされている『春よ、来い』動画を(いつまでかわからないけれど)リンクしておく。 羽生結弦 GP He…
初めてのISUアワード。 極めて妥当な受賞ではあるけれど、跳び上がらんばかりにうれしい。こういうアワード選考には政治的な横槍が入ったりするのがよくあること。だからそれをはねのけても、羽生結弦選手の成績、功績が図抜けていたということ。誰も異論を…
能は観世銕之丞師シテの『井筒』、狂言は野村万作、萬斎お二方の『川上』だった。公演前に恒例のプレトークがあった。渡邊守章氏、天野文雄氏、それに片山九郎右衛門師が加わってのもの。 2日前に羽生結弦選手が復活させた「SEIMEI」をみて、感激を新たにし…
羽生結弦選手、まず男子史上初の「スーパースラム」、おめでとうございます!嬉しい。今回の「SEIMEI」、美しく、ダイナミックな演技は素晴らしかったけれど、なんといってもその安定感が印象に強く残った。 安定感 神官としての羽生結弦さん 音楽と演技次第…
羽生結弦選手の闘志はみなぎって、あふれんばかり。曲は急遽変更したショパンの「バラード第一番」という自家薬籠中のもの。闘志は闘志でも、何か裡に秘めた形での闘志。色でいえば、赤や橙ではなく、「青い炎」(!)メラメラと燃え盛る青い炎。自らが青い…
表現者としての羽生結弦選手の面目躍如たる「SEIMEI」だった。おそらくフィギュア史上に残るであろう芸術的完成度の高い「SEIMEI」。興奮が醒めやらない。他の演者が(どれほどの演技をしようとも)有無を言わせず君臨する。そんなドラマを見せてくれた。感…
フリーの演技を終えて、二位選手との点差が8点もあるなんて、到底納得できない。ショートとの差を勘案するとフリーで13点も羽生結弦選手の方が少ないなんて。おかしい。到底承服できない。 宇野選手のジャンプのいくつかには瑕疵があった。それにステップ、…
改めて、その美しさと力強さに感動。スポーツではこの二つは両立しないことが多いけれど、羽生選手の場合は完璧なまでの一致。 4年ぶりの全日本、全くぶれがなく、彼の自らの技への「信頼」が窺えた。強靭と美の混合態。それをごく当たり前のように、自然体…
あまりにも滑らか、あまりにも美しく、それはまさに日本の和歌(うた)世界を展開しているように感じた。しかもそれが能の舞——序の舞・中の舞・急の舞——と共振しているようにも感じた。能そのものは和歌的なものと漢詩的なもののハイブリッド(しかもそれは…
「天」というよりも「贔屓の引き倒しだった審判」としたいけれど、そこは我慢。不公平な採点を跳ね返し、むしろ乗り越えてゆく決意を新たにしたのが、「日刊スポーツ」のインタビュー記事(2019年12月8日20時40分)に載っていた。改めて感動。非難していない…
Il VOLO(イル・ヴォーロ)の「ノッテ・ステラータ(星降る夜)」。原題は「Notte Stellata (The Swan)」、原曲はフランスの作曲家サン・サンースの「白鳥」であり、タラソワコーチが羽生結弦選手に使って欲しいと渡したもの。羽生選手のEX曲、ひとつとして…
点数を稼ぐのに集中しなくても良い場で思いっきり舞う。想いの丈を込めて。真っ白にピンクのさし色、かつフリル全開の衣装が美しい。こういうのが似合う男性スケーターは彼以外考えられない。アンドロジナス的な美を、その身体で、その演技で表現できるのは…
プルシェンコ選手の「ニジンスキーに捧ぐ」は、ニジンスキーが一翼を担っていた「バレエ・リュス」を氷上に再現させる試みだった。そしてその試みは見事に結実していた。その「ニジンスキーに捧ぐ」を「オリジン」として氷上にこれ以上ない美しいスケーティ…
オリンピックの動画も含めて、過去の羽生結弦選手の演技を動画で確認した。「花は咲く」のイメージとは違ったロック調の「パリの散歩道」。2013年頃からソチ・オリンンピック前後の動画での羽生選手、表現はパーフェクト。でも私が「花は咲く」で感じた彼の…