羽生結弦
やはりそうきたか!というのが第一印象。「フィギュア世界選手権2021」(@ストックホルム)でのSPの彼の演技を先ほど身終えた。興奮しつつもどこかに静謐を感じた。彼の精神力の強靭と信念の深さがバンとこちらの身を打つようだった。さらにこの一年余りの…
年の初めにあたり、日頃から祈念の想いを託している神社二社に参拝してきた。いずれも近場。 元旦は伊勢神宮末社の皇太神社に参拝。皇太神社についてのWiki 解説は以下。 皇太神社は兵庫県宝塚市にある神社である。皇大神社同様、伊勢神宮を総本社とする。表…
羽生結弦選手のショートの「Let Me Entertain You」は初お披露目。内容は4年前のSPで選んだプリンスの「Let’s Go Crazy」を思わせるものだった。「Let Me Entertain You」の振り付けもジェフリー・バトル。でも今回はリモートなので、(推察するに)ほとん…
暗闇の中で舞う羽生結弦さん。果てしのない闇の中でもがき、弱り果てた人の心を照らす光のよう。滑り出しから終わりまで、「祈り」が羽生選手の身体から光となって放射していた。最後に天に向かって手をさしのべ、さらなる明かりを要請するかのようなポーズ…
今回のフリーの『天と地と』は、以下の2つが達成されていた点で、羽生結弦選手の今までの集大成だと感じた。 1.「天と地」は羽生結弦選手の演技を貫くテーマ 2. 和/洋のアマルガムが軸 1.「天と地」は羽生結弦選手の演技を貫くテーマ (1) 『天と地のレクイ…
もう完璧を超えた異次元の世界が展開していた。コンペであることを忘れてしまう。羽生結弦という人が全世界の観客を前に演技を披露する。私たちは観客として、ひたすらその舞台に魅入り同化する。ジャンプはもちろんどう跳ぼうと、凄いものものであることが…
自衛隊歌姫 鶫真衣さんの歌を聴いていると、胸にこみ上げてくるものがあった。羽生選手が舞われた『春よ、来い』と『花は咲く』が甦って来た。YouTubeにアップされている『春よ、来い』動画を(いつまでかわからないけれど)リンクしておく。 羽生結弦 GP He…
初めてのISUアワード。 極めて妥当な受賞ではあるけれど、跳び上がらんばかりにうれしい。こういうアワード選考には政治的な横槍が入ったりするのがよくあること。だからそれをはねのけても、羽生結弦選手の成績、功績が図抜けていたということ。誰も異論を…
能は観世銕之丞師シテの『井筒』、狂言は野村万作、萬斎お二方の『川上』だった。公演前に恒例のプレトークがあった。渡邊守章氏、天野文雄氏、それに片山九郎右衛門師が加わってのもの。 2日前に羽生結弦選手が復活させた「SEIMEI」をみて、感激を新たにし…
羽生結弦選手、まず男子史上初の「スーパースラム」、おめでとうございます!嬉しい。今回の「SEIMEI」、美しく、ダイナミックな演技は素晴らしかったけれど、なんといってもその安定感が印象に強く残った。 安定感 神官としての羽生結弦さん 音楽と演技次第…
羽生結弦選手の闘志はみなぎって、あふれんばかり。曲は急遽変更したショパンの「バラード第一番」という自家薬籠中のもの。闘志は闘志でも、何か裡に秘めた形での闘志。色でいえば、赤や橙ではなく、「青い炎」(!)メラメラと燃え盛る青い炎。自らが青い…
表現者としての羽生結弦選手の面目躍如たる「SEIMEI」だった。おそらくフィギュア史上に残るであろう芸術的完成度の高い「SEIMEI」。興奮が醒めやらない。他の演者が(どれほどの演技をしようとも)有無を言わせず君臨する。そんなドラマを見せてくれた。感…
フリーの演技を終えて、二位選手との点差が8点もあるなんて、到底納得できない。ショートとの差を勘案するとフリーで13点も羽生結弦選手の方が少ないなんて。おかしい。到底承服できない。 宇野選手のジャンプのいくつかには瑕疵があった。それにステップ、…
改めて、その美しさと力強さに感動。スポーツではこの二つは両立しないことが多いけれど、羽生選手の場合は完璧なまでの一致。 4年ぶりの全日本、全くぶれがなく、彼の自らの技への「信頼」が窺えた。強靭と美の混合態。それをごく当たり前のように、自然体…
あまりにも滑らか、あまりにも美しく、それはまさに日本の和歌(うた)世界を展開しているように感じた。しかもそれが能の舞——序の舞・中の舞・急の舞——と共振しているようにも感じた。能そのものは和歌的なものと漢詩的なもののハイブリッド(しかもそれは…
「天」というよりも「贔屓の引き倒しだった審判」としたいけれど、そこは我慢。不公平な採点を跳ね返し、むしろ乗り越えてゆく決意を新たにしたのが、「日刊スポーツ」のインタビュー記事(2019年12月8日20時40分)に載っていた。改めて感動。非難していない…
Il VOLO(イル・ヴォーロ)の「ノッテ・ステラータ(星降る夜)」。原題は「Notte Stellata (The Swan)」、原曲はフランスの作曲家サン・サンースの「白鳥」であり、タラソワコーチが羽生結弦選手に使って欲しいと渡したもの。羽生選手のEX曲、ひとつとして…
点数を稼ぐのに集中しなくても良い場で思いっきり舞う。想いの丈を込めて。真っ白にピンクのさし色、かつフリル全開の衣装が美しい。こういうのが似合う男性スケーターは彼以外考えられない。アンドロジナス的な美を、その身体で、その演技で表現できるのは…
プルシェンコ選手の「ニジンスキーに捧ぐ」は、ニジンスキーが一翼を担っていた「バレエ・リュス」を氷上に再現させる試みだった。そしてその試みは見事に結実していた。その「ニジンスキーに捧ぐ」を「オリジン」として氷上にこれ以上ない美しいスケーティ…
オリンピックの動画も含めて、過去の羽生結弦選手の演技を動画で確認した。「花は咲く」のイメージとは違ったロック調の「パリの散歩道」。2013年頃からソチ・オリンンピック前後の動画での羽生選手、表現はパーフェクト。でも私が「花は咲く」で感じた彼の…
映像でも羽生結弦さんと会場との一体感の熱度の凄まじさが伝わってきた富山公演。「羽生結弦物語」の総決算であり、始まりでもあったように思う。 リングに頭をつき、すべてを出し切って燃え尽きたかのような羽生結弦さん。おもむろに立ち上がって、ToshIさ…
自然な流れ 反芻される記憶 クリスタルが表象する記憶の集積 限りなく上のステージへ 解放と上昇—より過激に、より奔放に! 富山ヴァージョン 録画ではなくYoutubeのものを使わせていただきました 自然な流れ 幕張の時と比べると所作のつなぎが流線を形成し…
ファンタジーオンアイス神戸オープニング、羽生結弦選手は『新世紀エヴァンゲリオン』のテーマ曲、「残酷な天使のテーゼ」を使ったんですね。ToshIさんのボーカルで。あまりにもツボ!これ以上ない選択。碇シンジになりきった結弦さんに、興奮を抑えきれない…
最初の手を広げてしゃがんだポース。仏像のよう。美しい面差しに美しい身体。そしてそれを愛でるかのようなガラス玉の散りばめられた白いオーガンジーの上着。煌びやかなのに清楚。まさに羽生結弦という人そのもの。今までの衣装の中で最も羽生結弦という人…
『オペラ座の怪人』の続編としての「マスカレード」 物語に仮託した意思 西洋を纏った「日本」の表現者 衣装が呼び覚ます連想 芸術家としての羽生結弦 『オペラ座の怪人』の続編としての「マスカレード」 「『オペラ座の怪人』の続編として、より進化したも…
アルゼンチン出身のピアニスト、ラウル・ディ・ブラシオのバラード曲。衣装は淡いブルーの涼やかなもの。ピンク衣装を「春よ、来い」のためにとっておいたとすれば、このブルーの衣装はこれから寒くなる季節、秋を表象しているのだろう。 ショパンのバラード…
羽生結弦選手はプルシェンコ選手の「オリジン」を起点として、どのようにして自らのドラマを創り上げたのか。その経緯を見届けることができた。 しゃがみこみ腕を前後に広げた最初のポーズは、彼の「オリジン」たるプルシェンコ選手のもののコピーのようであ…
戦闘的なフリーの「Origin」とは打って変わって、こちらはファンタジー作品から抜け出てきたような可憐な妖精、羽生結弦選手。見ているものを包み込む優しさが全身から放射されていた。それを浴びれば夢の中に素直に導かれてしまう。そして癒される。そんな…
先ほど、彼のフリー演技が終わった。涙が止まらない!素晴らしい「Origin」。羽生結弦が「羽生結弦」である所以を魅せてくれた。これほど優雅で凛々しく舞うフィギュア選手がいるだろうか。彼の前の人も後の人も案山子が器械体操を踊っているのにしか見えな…
フィギュア界のみならず世界の宝である羽生結弦選手。彼の「未来」を確信し、それを応援する人たちを追った番組。「アナザーストーリーズ」というだけあり、羽生選手自身の動向云々より、彼を取りまく第一級の人物たちの彼へのオマージュを収集している。面…