2017-01-01から1年間の記事一覧
京都の「能楽大連吟」の十周年記念を兼ねた公演だった。午後7時に始まり、8時終了。久々に緊張したときを過ごした。何よりも楽しかった。総仕上げであるこの公演を他の参加者の方々、そして何よりも先生方と共有できたことは財産になるに違いない。ありがと…
今年見てきた能の中で、最も失望した舞台だった。漫画を能にすることに一体意義があるのかどうか、考えさせられた。たしかに歌舞伎では『ワンピース』が成功している。歌舞伎は大衆芸能だから、漫画と共通した根っこを持っている。だから、漫画の歌舞伎化は…
昼の部の最後の演目。舞台が奈落の底のように見える三階席最後列からの鑑賞。見難いことは見難いのではあるけれど、「幻想の世界を見ている感」はという点では一階席で見るよりより高くなる。と、ちょっと負け惜しみ。たしかに夢世界的劇空間を出現させる演…
この公演は、恒例の「顔見世」兼八代目 中村芝翫、四代目中村橋之助、三代目中村福之助、四代目中村歌之助と東の成駒屋の襲名披露公演。正直あまり期待していなかったので、チケットを取っていなかったのだけど、12日夜の部での新橋之助がよかったので、急遽…
大連吟(観世流)の「発表会」が京都観世会館できたる26日にある。かなりサボっていたのだけれど、一念発起、10日ほど前から先生方の模範の吟唱をスマホに入れて移動中に聴いている。合わせて家でも周りの迷惑にならない程度の大声で練習している。連吟部(…
能を主として見る。ということで、京都観世会館での観劇が多くなりそう。元旦の「謡初」を筆頭に、「同明会」公演、京都観世会例会(2回)、片山定期能、加えて「京都能楽養成会」の若手公演も見る予定にしている。大槻能楽堂では「能楽若手研究会」の公演を…
これ舞台のためだけでも京都までやってくる価値があると思わせる能だった。それは、この演者一覧を見たときから十分予測できたことではあったのだけど。シテが味方玄さんというだけでもすでに「決まり」。さらにお囃子の面々のすごいこと、またワキも若手の…
この公演はさほど期待せずにチケットと取ったので、席も3階席の後ろ。西洋式劇場規模の広さ、席の多さを誇るロームシアター京都。とにかくデカイ!歌舞伎をみる劇場ではない。早く南座の工事が終わることを願っている。配役一覧は以下。 左官長兵衛 芝翫 角…
以下に演者一覧を。 芸者 時蔵 鳶頭 国生改め橋之助 鳶頭 宗生改め福之助 鳶頭 宜生改め歌之助 芸者 芝喜松改め梅花 芸者 孝太郎 舞踊「俄獅子」がどういう由来、背景を持つのか、「【日本舞踊】演目辞典」に親切な解説が載っている。それを引用させていただ…
自宅から一番近い能楽会館の湊川神社神能殿には何回か行っているが、このように本格的な能公演でのものは初めて。どうしても京都観世会館が多くなってしまう。今回は納会なので、神戸の能楽師の主要な方々がうち揃われると思って申し込んだ。それもギリギリ…
以下に公演チラシ画像を。素晴らしいお能だった。 杉浦豊彦さんがシテの能は今年5月の『小鍛冶』(於姫路城薪能)以来。あんなに躍動的な霊狐のシテだったのに、すっかり忘れていて(イヤですね、歳を取るのは)、ほんとに恥ずかしい。思い返せば、確かに同…
これは一昨日、京都観世会館で狂言、「盆山」を観劇中に前に座っていた高齢女性に実際に言われたこと。狂言ですからね、可笑しいんですよね。茂山千三郎さんですからね、そりゃ上手いですよ。笑っていたら、当該女性、なんども後ろを振り向き私を睨みつけ、…
まるで中国版赤ひげのような漢方医の賈光明さん。骨身を惜しまず昼夜村民のために尽くす姿は、聖人の域。収録からすでに8年以上経過、彼は今も元気にしておられるんだろうか。検索をかけてみたけれど、情報を掴めなかった。お元気でいて欲しい。どなたかご存…
玉三郎がその上半部を占めているチラシを以下に。 演者とみどころを以下に。 楊貴妃 玉三郎 方士 中車 悲劇を辿った楊貴妃を美しく描く舞踊 長編詩「長恨歌」と能の「楊貴妃」を題材とした舞踊『楊貴妃』は、人気作家・夢枕獏が坂東玉三郎のために書き下ろし…
かなり失望。演出の問題だと思う。「歌舞伎美人」サイトから配役とみどころを。 初代桂文枝 口述 堀川 哲 脚本 奈河彰輔 改訂・演出 今井豊茂 演出<配役> 紙屑屋久六 中車 やたけたの熊五郎 愛之助 家主幸兵衛 橘太郎 家主女房おさい 松之助 らくだの宇之…
第一部から第三部までぶっ通しで見るとダウンするに違いなかったので、第一部は諦め、第二部からのチケットをとっていた。それで正解だったと思う。これでもいい加減疲れて、最後は「早く終わらないかな」なんてふとどきなことを思っていたくらいだから。以…
国立劇場文芸部の今まで見てきた「復活狂言上演」に連なる作品だった。「補綴」となっていて顔は見えないのだけれど、担当者たちが深く丹念に調査、研究を重ねた上で、補綴を施していることがわかる。いつも感心、感激する。いわゆる「ドブ」と呼ばれる席だ…
今までどれほどの数の『瞼の母』を見てきたことか。勘九郎のものを見たのは2012年9月、松竹座での「勘九郎襲名興行」でだった。歌舞伎ではこれのみ。そのほかは全て大衆演劇でのもの。どれもそれぞれに味わいがあった。とはいえ、歌舞伎版よりも大衆演劇のも…
午前10時半始まり。なんとも豪華な演者が打ち揃っての「謡初め」。見逃すなんて勿体ない!無料ですよ。会場はもちろん京都観世会館。以下が演目。 ★舞囃子 高砂 片山九郎右衛門 ★仕舞 鶴亀 井上裕久 ★仕舞 吉野天人 河村晴久 ★仕舞 鞍馬天狗 浦田保浩 ★舞囃…
明日5日は歌舞伎座で歌舞伎の第二部、第三部を、そして翌6日には国立劇場での歌舞伎をみる。今からワクワク。歌舞伎通の友人に合流、忌憚ない批評を交換できるのが何よりも楽しみ。私のようなミーハーに付き合ってくれる方はそう多くはないので、本当に感謝…
大江能楽堂は阪急の四条烏丸からまっすぐ北方向に15分ほど上がったところにある能楽堂。アクサスはとてもいい。それと毎回大江家の方々のホスピタリティに感激してしまう。一家総出という感じでお見送りをしてくださるんですよ。大感激です。能楽堂全体がそ…
お父上を今年亡くされたばかり。その上でまだ三十代の若さで林家の当主になられるのはさぞ大きな負担だろうと、勝手に想像している。でもこの「林定期能」のメンバーを見ても明らかなように、河村家を始めとする(宗一郎さんのお父上の)林喜右衛門師のお弟…
納会ということもあるのか、ほとんどの席が埋まっていた。二階席もいっぱい。私は朝グズグズしていて、正午の開演に少し遅れてしまった。河村晴道さんの「本日の演目について」のほとんどを聞き逃してしまった。残念。今年の9月の「林定期能」でのお兄さまの…
録画してあったもの。途中からだったのだけど、今日やっとゆっくりと見ることができた。そんなに期待していなかったので、ざっとスキムするつもりが最後まで見てしまった。清姫を踊った吉村輝章さんの舞踊があまりにもすばらしかったから。男性が女性を踊っ…
2015年5月の浅草・隅田公園 山谷堀広場に設営された特設舞台平成中村座での公演を録画したもの。十八世勘三郎、最晩年の舞台。江戸の華といえば「火事と喧嘩」。その華がが舞台だけではなく、会場いっぱいに広がる。俄か造りの平成中村座の小屋。その小屋で…
梅若玄祥さんの謡に大倉源次郎さんの鼓での一調「松虫」を録音で聴いたのが数ヶ月前。それ以来度々聴いている。玄祥さんの繊細でいて、伸びやかな謡いを源次郎さんの鼓がサポートしつつも「分節化」する。これ絶品!何度聴いても聴くごとに新しい。何よりも…
これは絶対に参加すべきです!一応サイトをリンクしておきます。サイトに入っていただくと以下の一覧の情報に辿り着けます。 • 能楽大連吟とは? • 応募から本番の流れ • スケジュール • 講師&スタッフ紹介 • 能楽とは?高砂とは? • 公演・お稽古会場 • ボラ…
ずっと以前、まだ純弥座長の頃に一度見て、(純弥さんでなく)純さんのうまさに唸った芝居。その後、見る機会がなかった。以前は純弥さんが夫、純さんが妻という組み合わせだった。今回は風馬さんが夫、純座長が妻。この夫婦のところに下宿している夫婦を千…
『野宮』は味方團さんのシテ、また寺澤幸祐さんのシテで見ているので、私には馴染みがある感じ。とはいえ、片山九郎右衛門さんの六条御息所は、その圧倒的存在感で衝撃だった。絶品の舞台を、その舞台時間を「共有」できる幸せをしみじみ噛みしめていた。 こ…
全国的に祝日、ずっと以前にチケットを確保していたこの会にいそいそと出向いた。今回の公演は「故大槻秀夫27回忌追善公演」と銘打ったもの。大槻秀夫師とは人間国宝で当能楽堂の持ち主でもある大槻文蔵師のお父上。この日の演者一覧を以下に。 シテ 平清経 …