yoshiepen’s journal

さまざまな領野が摩擦しあい、融合し、発展するこの今のこの革命的な波に身を任せ、純な目と心をもって、わくわくしながら毎日を生きていたいと願っています。

2010-11-01から1ヶ月間の記事一覧

溝口健二の『浪速エレジー』

論文は結局溝口健二の映画、『浪速エレジー』を対象に選らんだ。期日が迫っているのでここ2年間で初めて日本語で書く。三島由紀夫についての論文をここしばらく書いていないので、なんとか三島論で行くつもりだったが、次の課題にすることにした。芝居はもう…

サド・マゾヒズムと演劇

12月24日までに論文を一本仕上げなければならない。 一年以上も前から温めていたのが三島由紀夫の芝居、『地獄変』だった。これは芥川龍之介の同名の短編を素にした劇である。ただ、いかにも三島好みのものに換骨奪胎されている。権勢を誇る堀河大臣は絵師良…

三島由紀夫と演劇論

昨日は三島を偲ぶといいながら、お芝居を観に行っていた。本来なら三島が好きだった歌舞伎ということになるのだろうけれど。最近の歌舞伎、みる気がしない。そういえば成田屋の事件、歌舞伎界の現況を象徴しているのでは。歌舞伎がもつ本来のマグマのような…

アイザック・ニュートンと啓蒙主義 (Enlightenment)

昨日の読書会はニュートンだった。例のりんごの逸話で有名な万有引力の法則の発見者としてしか知らなかったので、彼が近代科学の祖であり、また思想家としても後のロック、ヒュームの経験論、実証主義思想の礎を築いたという内容のレクチャーは驚きだった。…

三島憂国忌

三島由紀夫研究会が編纂した単行本である。アマゾンで今日注文した。 http://ec2.images-amazon.com/images/I/41UdXgg5AnL._SS500_.jpg明日2010年11月25日は三島没後40年になることは以前に書いた。中央公論社刊行の『三島由紀夫と戦後』もその頃入手した。…

ジュリアーノ・カルミニョーラとヴェニス・バロック・オーケストラ演奏会 於西宮芸術文化ホール

午後2時に始まった。2000人収容の大ホールがほぼ満員で、それでいてとても静かだった。日本人の観客は海外でもマナーが良いと嬉しい評判をとっているけど、まさにそのとおり、とても行儀がよくて快適に鑑賞できた。多分この地域(阪神間)の客層が良いことも…

小島章司さんのフラメンコ

今朝のNHKでフラメンコ舞踊家、小島章司さんへのインタビュー番組が放映されていた。途中からだったのではあるが、彼が日本のフラメンコ界を背負って踊ってこられたということはよく分かった。あの激しいフラメンコダンサーとは思えないほど静かな優しい…

デイビッド・ヒュームの経験論

毎水曜日の読書会、昨日はヒュームの経験論 (empiricism) だった。相手方の哲学の先生の専門なので、いっぱい資料を持ってきてくださった。私は彼にレクチャーのDVDを渡しているので、読書会当日にレクチャーは初めてみるのである。Teaching Companyのサイト…

ポール ド・マンと水村美苗さん

世界最大の人文系学会MLA (Modern Language Association) は毎年12月27日から4日間北米のどこかの都市で開催される。去年はフィラデルフィアで、ちょうど滞在中だったのでけっこうまじめにセッションに出席した。ひところの盛況ぶりが信じられないほど、規模…

ジュリアーノ・カルミニョーラとヴェニス・バロック・オーケストラ演奏会 於西宮芸術文化ホール

聞きなれない演奏者名と思ったのもそのはず、なんでも48歳でヴァイオリニストとしてのキャリアをスタートさせた方のようです。以下が西宮芸術文化センターのアドです。誤植もありますが、そのまま引用します。「遂にジュリアーノ・カルミニョーラとヴェニス…

Kindle 入手

アメリカのアマゾンに注文していたキンドル Kindle が先ほど航空便で到着しました。速かった。注文してわずか一週間です。円高もあり、配送料こみで18000円弱でした。本体自体は米ドルで139ドルで、発売時にくらべて、約40パーセントのプライスダウンです。…

表象文化論学会で印象に残った発表

帰阪の新幹線の車中である。やっぱりというべきか、「表象文化論学会」は刺激的な内容だった。加入手続きはまだだが、申込書に記入して明日にでも送るつもりである。予想通り、出席者は全体的に若かった。20代から40代にかけての研究者が占めていた。発表…

表象文化論学会

今新幹線の中です。明日、9時から午後6時まで東大、駒場キャンパスで開催される表象文化論学会の学会に出席します。といってもまだ会員でないので、どんな会なのかを確かめに行くという意図もあります。なんでも会員になるには他会員の推薦が要るらしいの…

学会発表 『三島由紀夫のトラウマ」 於プラハ

「インターディシプリナリ学会」に提出していたプロポーザルが通ったので、来年3月のプラハ行きが決まった。この学会はオックスフォード大協賛の学会で、いろいろな部門(文字通りインターディシプリナリ)があり、今年の3月のザルツブルグで開催された「悪 …

フランシス・ベーコンとミッシェル・フーコー

同僚の哲学がご専門の先生と読書会を毎水曜日にしています。ドイツのフライブルグ大学では招聘プロフェッサーで何度も講演されたほどドイツ語はご堪能なのですが、英語でもディベート、ディスカッションがしたいという彼の希望で始めたもので、夏休みはお休…

「葵の上」

今朝、朝食をとりながらNHK教育をみていたら、ちょうど能の「葵上」をやっていた。金春安明さんのシテ舞が見られたのはもうけものだった。金春が四座の中で格上とみる人がいる理由が分かったような気がした。溜めに満ちた仕舞だった。「葵上」というけれ…

『ソーシャルメディア維新』

オガワカズヒロさんの最新の著書である。昨日書店で買って読んだ。副題は「焦るグーグル、迫るフェイスブック」。章構成は以下の通り。 1.世界最強のグーグルが恐れを抱くフェスブックの正体 2.フェスブックを中心としたソーシャルメディア企業群の動向 …

三島由紀夫没後40年

1979年11月25日に三島由紀夫は自衛隊市谷駐屯地で割腹、自決した。昨日三ノ宮駅構内の書店に行くと、最近刊行された(?)三島関連の本が平積みになっていた。驚いた。こういう時期だから、彼を、そしてその思想、生き様を偲ぶ人、そして理解しようとする若…

英国ドラマの毒気

つれあいが「必見サイト」といって、イギリスのテレビ番組のサイトを送ってきた。イギリス人のそして彼らのもつ諧謔精神、卑猥さへの嗜好、ネクラさ、そしてそれらをすべて包み込むユーモアが満ち溢れた(?)番組のようだった。宣伝文句に相応しく確かに "d…

『失われた時を求めて』

「備忘録」、あるいは日記は自分の過去を現在に重ね合わせて反芻する作業ではないかと思います。「失われた時を求めて」書き綴るのが日記のような気がします。もちろんこれはフランスの作家、プルーストの小説の題名でもあります。彼自身のライフヒストリー…

留学支援コース

ほぼ毎年、この手の授業を担当しているが、今年から学部横断的なクラスの担当となった。去年までは経営学部や経済学部の学生対象だったが、今学期は全員が外国学部の学生である。1年生なので、留学する機会は卒業までに十分あるが、問題は学力と持久力であ…

米国におけるPh.D.取得者に中国人、韓国人が急増している件

Twitterの安田洋祐さんの記事にあった情報で、調査対象は2004年から2006年にかけてのものである。1位:清華大、2位:北京大、3位 UCB、4位:ソウル大だそうである。現在の状況はそれに拍車がかかっていると思われる。清華大 (上海にある)、北…

NHK 仕事学のすすめ  南場智子さんと星野佳路さん

私は早起きで、遅く寝てもだいたい4時半には起きている。これはアメリカで博士論文を仕上げている頃からの習慣で、いちばん頭が冴えている(?)午前中に一仕事終えてしまうためだった。帰国してからも続いていて、「早起きは三文の得」ではないけれど、一…

円高は続くか

勤めを辞めてアメリカの大学院の博士課程に入ると決めたときから、貯金のほとんどをドルに替えた。当時の相場は確か1ドルが140円前後だったと思う。授業料、生活費は当然ドルで払わなくてはならないから、仕方なかったのだけど、授業料に関してはTAをしたの…

アメリカ中間選挙

予想通り民主党大敗、共和党が下院を制した。でも上院は辛うじて逆転にはならなかった。日本の衆院、参院でおきているのとと同じねじれがおき、オバマ大統領が政権運営に苦戦を強いられることは間違いない。2年前、あれほどの支持を集めて当選したときの高揚…

ザ・リッツ・カールトン大阪のコスパ

最近大衆演劇にひっぱり回していた友人と、昨日は観劇なしで、ランチをした。梅田ナビオの「厨花」というチャイニーズレストランで、お昼のコースにした。女性客で満員だったけど、いかにも若い女性好みのメニューだったので、納得。その後、お茶をしようと…