yoshiepen’s journal

さまざまな領野が摩擦しあい、融合し、発展するこの今のこの革命的な波に身を任せ、純な目と心をもって、わくわくしながら毎日を生きていたいと願っています。

NHK 仕事学のすすめ  南場智子さんと星野佳路さん

私は早起きで、遅く寝てもだいたい4時半には起きている。これはアメリカで博士論文を仕上げている頃からの習慣で、いちばん頭が冴えている(?)午前中に一仕事終えてしまうためだった。帰国してからも続いていて、「早起きは三文の得」ではないけれど、一日が長く使えて得した気分になることが多い。

最近一番「得」と感じたのは、朝ごはんを食べながら何気なくみたNHK教育テレビの「仕事学のすすめ」だった。朝5時代なので、もちろん再放送である。進行役は勝間和代さんで、ビジネスの達人たちからその成功談を聴くという主旨のものである。視ようと思って計画的に視聴しているわけではないので、たまたま当たったものを列挙すると、ブランド・プロデューサーの藤巻幸夫さん、「星のリゾート」の星野佳路さん、そして先週と今朝はIT企業、ディー・エヌ・エー代表の南場智子さんだった。この番組の特徴として、対談だけに終わらず必ず仕事場での達人たちの様子を放映するのだが、それがこの番組のハイライトである。

星野さんは老舗旅館の三代目で、コーネル大でMBAをとり、帰国してから旅館の再生に成功、以来全国の旅館の再生事業を「星のリゾート」という企業体でやっている方である。南部さんは東大を出てから、経営戦略コンサルティングカンパニーのマッキンゼーに入り、その後(「行き詰まりを感じて」というご本人の弁)ハーバード大でMBAをとって帰国、現在に至っている。二人の仕事場での様子には際立った共通点があった。日本の企業にありがちな厳しい上下関係がなく、部下でも上司に向かって意見、主張ができるところ、そして社員それぞれの個性をトップがしっかりと把握した上で、適材適所でそれぞれの人を輝かせようとしている点だった。なによりも職場が明るく、社員が「個性的」(服装、持ち物なども)であることが許されているところが、日本の他企業とは一線を画すところだと思った。社員の表情は明るく、自信をもって仕事を楽しんでいるのが、そして彼らトップを尊敬しているのが画面からも伝わってきて、視ているこちらも嬉しくなってしまう。

そしてもう一つの共通点は、もちろん二人がアメリカで教育を受けた点である。もちろんアメリカの企業がすべて彼らが指揮する組織のようなリベラル、民主的というわけではないのだろうけど、それでもアメリカのビジネス社会のある種の精神の特徴を具現化しているのは間違いない。その精神を今最もよく表象しているのがなんといってもグーグルだろう。世界中のトップクラスの若い知性がグーグルに職を得たいと思う気持ちはよく分かる。

そしてなんと、南場さんの目標は「グーグルを超えること」だそうである。頼もしくてわくわくしてしまう。

追記 先ほどtwitterを見ていたら、さっそく彼女の「世界戦略」が記事になっていた。
http://japan.cnet.com/news/business/story/0,3800104746,20422327,00.htm?utm_source=cnet&utm_medium=inside_spot&utm_campaign=search&utm_term=%E5%8D%97%E5%A0%B4