yoshiepen’s journal

さまざまな領野が摩擦しあい、融合し、発展するこの今のこの革命的な波に身を任せ、純な目と心をもって、わくわくしながら毎日を生きていたいと願っています。

林宗一郎

若手中心のダイナミックな舞台『紅葉狩 鬼揃』in「京都観世会12月例会」@京都観世会館12月15日

なんと鬼女(前場では上臈)がゾロゾロ五人も登場する。シテ(前場では上臈の長、後場では鬼女神)の林宗一郎師を入れると六人が舞台をところ狭しと舞い回る。実に壮観。中心にはもちろん宗一郎師。お若い。鬼女たちも若い演者であるのが、なんとなくわかる…

薪能の醍醐味が味わえた林宗一郎師シテの『山姥』in 「雲母薪能」@修学院きらら山荘能舞台「豊響殿」10月4日

以下に当日のチラシの表・裏をお借りする。 薪能といえば大抵は神社、仏閣等の広大な場所に5百人かそれ以上の観客を擁してのものが多いけれど、このきらら山荘のものは、こじんまり小規模。どこかほんわかとした和やかな雰囲気が終始漂っている。 舞台は設…

10月の観劇予定

能はいくつか見る予定にしている。修学院きらら山荘での薪能、林宗一郎師の『山姥』と片山九郎右衛門師の仕舞「砧」を楽しみにしている。京都観世会館での「京都観世能」では梅若実師の『卒都婆小町』と杉浦豊彦師の『融』を見る予定。社中会は去年素晴らし…

河村浩太郎師シテの能『龍田』 in 「第三回林定期能」@京都観世会館9月14日

お若い河村浩太郎師がシテなので、面でお顔は見えないものの、どこか若々しさが漂っていてハイライト部の舞も軽やかだった。以下に「林定期能」からチラシの表裏をお借りする。 河村晴道師の解説にあったように、さすが禅竹、極めてビジュアル度の高い景色が…

鵺の怒りが芸舞に昇華された林宗一郎師シテの能『鵺』in 「能楽にみる自然〜人を超えた「いのち」の世界〜」@大津市伝統芸能会館 9月7日

過激に力強く美しい。今までに見た『鵺』とは趣が異なっていた。林宗一郎師のサイトよりチラシを拝借する。 鵺という「異形」への畏敬と愛惜の念が謡いあげられ、舞い納められた。シテを演じられた林宗一郎師の切々とした想いが見ている者に迫ってくる、そん…

恐ろしくあり楽しくもあり「面白能楽館 恐怖の館~のがすまじきぞ~」新企画@京都観世会館 7月27日

毎年この時期に開催されている「面白能楽館」。参加するのは初めてだったけれど、今まで知らなかったのが残念。主催能楽師の方々の能を広めたいという強い想いがひしひしと伝わる企画だった。さまざまな年代の観客を、飽きさせないでとことん楽しませる工夫…

彼岸との交流を希求された林宗一郎師シテの能『清経 恋之音取』 in 「十三世 林喜右衛門 玄松 三回忌 追善能」@京都観世会館 7月6日

いつもの宗一郎師の舞台とは一味違っていたような。それは平清経の人となりを表現するためだったのだろう。かなり大人しめというか、抑制をいっぱいに効かせた演技で、清経の自死を選ばざるを得なかった心持ちが伝わってきた。どう言ったらいいのか、「『Loo…

ハコビが美しかった林宗一郎師の『吉野天人』in 「糺能」@下鴨神社5月20 日

『吉野天人」はどんな能? 大和猿楽由来の糺能を下鴨神社で 『吉野天人』での演者たち 『吉野天人」はどんな能? 「吉野天人」、仕舞としては何度となく見ている。つい先日4月には、「林喜右衛門 三回忌追善 林松響会 春の大会」での、舞囃子「吉野天人 天人…

厳かだった「奉祝御大礼 糺能」@下鴨神社 5月20日

厳かではあったけれど、どこかゆったりしていた「糺能」。初めての参加だったが、来てよかった。清新な令和の御代にふさわしい、清々しい出しものだった。平安神宮の薪能のような、関係要人の挨拶がないのもよかった。途中雨がかなりきつくなってはきたけれ…

林宗一郎師の能『善知鳥(うとう)』in「林定期能」@京都観世会館 4月27日

救いのない業の深さを描いてみごとだった。祈りも鎮魂の念も猟師を救うことはできない。この絶望感。 見終わったあと、常なら舞い終わったシテの姿にほっとし、緊張が解けるところであるけれど、そうはならなかった。うちに籠められたエネルギーが放出されず…

5月観劇予定

能公演ではまず、「京都観世会例会」。番組は能が梅田嘉宏師シテの『賀茂』、河村和重師シテの『夕顔』、橋本雅夫師シテの『藤戸』の三本、それに茂山七五三、茂山宗彦、網谷正美各師共演の狂言『文荷』が加わっている。 次に「大江定期能」公演。能は大江広…

林宗一郎師の舞囃子「逆矛(さかほこ)」in 「第九回 和のしらべ 武家の式楽 宮中の式楽」@湊川神社神能殿 3月2日

演者一覧 能『逆矛』はどんな能? 林宗一郎師シテの舞囃子 京都薪能での半能「逆矛」 演者一覧 当日の演者一覧は以下。 シテ 林宗一郎 大鼓 辻芳昭 小鼓 久田舜一郎 太鼓 上田悟 笛 斉藤敦 地謡 笠田祐樹 上田大介 吉井基晴 林本大 能『逆矛』はどんな能? …

林宗一郎師シテの薪能『屋島』@関西セミナーハウス、きらら山荘 10月5日

当日、とても詳しい「舞台展開解説」をチラシでいただいた。さらに、演能前に田茂井廣道師によるプレトークがあった。『屋島』、『田村』、『箙』の三本は「勝修羅三番」と呼ばれていることを、初めて知った。こういうトークは能のストーリーだけでなく見ど…

梅若実師の『玄象』、林宗一郎師の『半蔀』、そして橋本忠樹師の『雷電』in 京都観世会九月例会@京都観世会館 9月23日

この日の能は三本。(それぞれシテが)梅若実師の『玄象』、林宗一郎師の『半蔀』、そして橋本忠樹師の『雷電』だった。どれも非常に見応えがあり、堪能した。 明日からは、東京に歌舞伎を見に行く。とういうことで、詳しい感想は明後日以降になるけれど、感…

羽生結弦選手所縁の弓弦羽神社での奉納薪能が10月12日にあります

開始は午後7時から。開場はその30分前から。ふるってご来席を! そういう本人が迂闊なことに今日まで気付かず、社務所の閉まる午後5時に滑り込みセーフ、チケットを入手した。この奉納能の正式名は「弓弦羽嶽大祓祀」。趣旨がチラシに明記してある。以下。 …

能『小袖曽我』@大津市伝統芸能会館8月19日

プログラムは以下だった。 ★対談:林 宗一郎、大槻 裕一 司会・味方 玄 ★狂言『鐘の音』 太郎冠者:小笠原 匡、主人:小笠原 弘晃 ★能『小袖曽我』 曽我十郎祐成:林 宗一郎 曽我五郎時致:大槻 裕一 母:田茂井 廣道 春日局:小笠原 弘晃 笛:杉 信太朗、小…

仕舞「善知鳥」、「九世戸」、「水無月祓」、「女郎花」 in 「林定期能」@京都観世会館5月20日

仕舞の醍醐味 「善知鳥」味方團師 「九世戸」林宗一郎師 「水無月祓」 片山伸吾師 「女郎花」 片山九郎右衛門師 仕舞とはいえ今までに見ていない番組が多く、とくに「善知鳥」は能として見たいのに、まだ叶っていない。この4本はそれぞれの演者たちの個性も…

林宗一郎師の挑戦に感動—復曲能『吉備津宮』京都公演—桃太郎伝説の深層@京都観世会館2月12日

あまりに感動したので、かなりラフな感想になるけれどもレポする。「復曲への道のり」と題したネット記事に何回かに分けて復曲への過程が記されれている。今日、林宗一郎師と松岡心平氏が語られた「解説」は、まさにこの長く複雑な過程を短い時間に纏めたも…

「林定期能」での林宗一郎さんの仕舞「昭君」が素敵だった

お父上を今年亡くされたばかり。その上でまだ三十代の若さで林家の当主になられるのはさぞ大きな負担だろうと、勝手に想像している。でもこの「林定期能」のメンバーを見ても明らかなように、河村家を始めとする(宗一郎さんのお父上の)林喜右衛門師のお弟…

林宗一郎師の仕舞「井筒」in 「第五回林定期能」@京都観世会館9月17日

この仕舞、元々は宗一郎さんのお父上、林喜右衛門さんが舞われることになっていたものだけど、喜右衛門さんは先月15日に亡くなられた。そういえば、先々月だったかの観世会館での公演でも宗一郎さんがお父上の代役をされておられた。林喜右衛門さんの仕舞、…

『安宅』in 第2回味方圓「能の会」@京都観世会館 3月20日

第2回味方圓「能の会」を見てきた。能の演目は『安宅』だった。歌舞伎では何度もみたことのある演目。今回はシテの弁慶を圓さん、義経をご子息の 慧君が務めた。親子共演である。ワキの冨樫を福王知登さん。歌舞伎では義経の従者は四天王と弁慶だが、 能の場…

宗一郎「能遊び」@有斐斉弘道館1月27日

林宗一郎師が主催する能の普及と教育の会。今年度は今日が初回、全6回にわたって開催される。以下、弘道館のサイトからの紹介文。 シテ方五流見参!! 能の世界をさまざまな角度から「あそぶ」 あらゆる伝統芸能の基底となっている能。 能を知って、日本文化…