yoshiepen’s journal

さまざまな領野が摩擦しあい、融合し、発展するこの今のこの革命的な波に身を任せ、純な目と心をもって、わくわくしながら毎日を生きていたいと願っています。

文楽

「岐路の文楽振興手探り」日経新聞3月9日記事

今羽田で帰阪のフライトを待っているところである。ラウンジにおいてある日経新聞を手にとったところ、文化欄にこの記事があった。橋本市長による文化施策の見直しで、2013年度から補助金交付の方法が変わる。この一年の文楽サイドの危機感は強く、観劇する…

文楽公演『仮名手本忠臣蔵』@国立文楽劇場 11月20日夜の部

今月はめずらしく通し狂言である。ここにも以前よりもはるかに気合いが入っているのが窺える。観客席も平日にもかかわらず、ほぼ満席。観客も演じ手の気に呼応、しっかりと反応しているのが分る舞台だった。久しぶりに双方向性の際立った舞台をみることがで…

夏休み文楽特別公演第2部「古市油屋の段」及び「奥庭十人斬りの段」in『伊勢音頭恋寝刃』@国立文楽劇場8月3日

住大夫さんが病気休演で、お弟子さんの文字久大夫さんが「古市油屋の段」の切を務められた。文字久大夫さんが切のような大役をされるのを初めて聴いた。文字久大夫さんは呂勢大夫さんとはおそらく同輩で、文楽での経歴も近いと思うのだが、呂勢大夫さんがわ…

橋下市長の文楽予算削減を嘆く

8月3日の第二部公演『伊勢音頭』は住大夫さんが病気休演で、お弟子さんの文字久大夫さんが切を務められた。大阪市の新市長になった橋下さんの「文楽予算削減」がずいぶんと文楽の大夫さん、三味線弾きさん、そして人形の遣い手さんたちに過酷な精神的重圧を…

「合邦庵室の段」in『摂州合邦辻』夏休み文楽特別公演第2部@国立文楽劇場8月3日

第2部は『摂州合邦辻』、それに『伊勢音頭』という豪華な組み合わせ。それぞれハイライト部分を選んである。『摂州合邦辻』はもとを辿れば室町時代にすでに流布していたという「俊徳丸伝説」から派生したものである。一説にはさらに遡った時代にこの伝説が…

『曾根崎心中』夏休み文楽特別公演@国立文楽劇場7月29日

毎夏の公演がそうであるように、この公演も三部構成になっている。でも例年と違ったところがあった。それは選択された演目と、その組み方だった。第一部が子供向けのものになっていたのは例年と変わらなかったが、選択された演目が『西遊記』という昭和60年…

『恋女房染分手綱』@国立文楽劇場11月12日昼の部

長い観劇歴で初めてあきれ果てるような経験をした。そのためにせっかくの楽しいはずの観劇が台無しになってしまって、未だに憤りが消えない。3週間前にネット予約をしたのだが、床近くの席は空いていなくて、A席でもずいぶん後ろの席になった。これが大いな…

文楽『鬼一法眼三略巻』@国立文楽劇場10月29日昼の部

この演目、それも「菊畑」の段は歌舞伎で観たことがあるが、文楽では初めてである。歌舞伎でも文楽でもこのような通しで演ることは珍しいと思う。通しで観て、やっとこの源氏の再興にまつわる話の全体像が掴めた。歌舞伎では「奥庭の段」とよぶ「菊畑」を観…

義太夫『女殺油地獄』in 「にっぽんの芸能 芸能百花繚乱『義太夫の魅力』」NHK eテレ

この文楽公演は4月10日に国立文楽劇場で観て、このブログでも記事にしている。ただ、読み返してみるとあまりきっちりとは書いていない。観劇する場合、文楽公演はかなり体力がいる。たいていは大夫の床のすぐ傍に席をとるので、大夫さんの全身全霊を傾けての…

「この世の名残 夜も名残ー杉本博司が挑む『曾根崎心中』オリジナルー」NHK eテレ

昨日、10月16日という日はおそろしくいろいろな「出逢い」のあった日だった。銀座アップルストアに始まり、新橋演舞場での『小栗判官』、そしてホテルに帰ってからのNHKのこの番組だった。これらすべてが私の人生の一コマを確実に刻んだと実感できた一日だっ…

夏休み文楽公演『心中宵庚申』@国立文楽劇場8月6日

なんとも豪華な演者たちがそろった。「上田村の段」のクライマックスの場では大夫が住大夫さん(人間国宝)、三味線、錦糸さん、そして壇上には主人公の半兵衛を遣う桐竹勘十郎さん、その妻お千代を遣う蓑助さん(人間国宝)、千代の姉おかるを遣う文雀さん…

夏休み文楽特別公演『絵本太功記』@国立文楽劇場8月2日

前期の成績提出は昨日が期限だったのを延ばしてもらって、今日やっと仕上げた。午後2時から始まる文楽公演『絵本太功記』になんとか間に合った。4時間近い長丁場で、体力が元通りに回復していない身には少々こたえた。それに咳がなかなかとまらず、咳止めを…

文楽公演『源平布引滝』@NHK Eテレ

今年4月の国立文楽劇場での録画の放映だった。これは源大夫とそのご子息の藤蔵さんの襲名披露公演で、私は第2部の方はみたのだけれど、襲名挨拶のついた第1部を見逃していたので、ちょうど良かった。襲名挨拶は住大夫さんの音頭取りでおこなわれた。文楽の…

文楽公演の減少

今頃になって気づくのはまったく迂闊なはなしなのだが、文楽公演が減っている。私が仇のように通っていた1992年から1997年にかけて、たしか大阪日本橋の国立文楽劇場と東京の国立小劇場で交互に一ヶ月公演があったように記憶している。アメリカから帰国して…

四月文楽公演@国立文楽劇場『碁太平記白石噺』、『女殺油地獄』4月10日夜の部

演目は『碁太平記白石噺』、『女殺油地獄』でした。長丁場で、特に、『碁太平記白石噺』は不覚にも途中居眠りをしてしまいました。あらすじは以下です。 江戸にいる姉を頼って奥州から出て来た信夫(しのぶ)は、浅草で悪人に売り飛ばされそうになりますが、…

4月の文楽公演

友人がメールをくれて、いっしょに文楽を観に行こうといってきた。私自身も一ヶ月前からそのつもりで、冷蔵庫の上に演目表を貼付けていたのに、彼女に連絡をとるのを忘れていた。彼女とは歌舞伎も文楽も毎年2回は一緒しているし、最近では大衆演劇も一緒し…