現代演劇
構成がよく出来たお芝居。「花吹雪」の芝居は危なげがない。下手な(というか過剰な)感情移入がないので、大衆演劇っぽくなく都会的。さらっとした諄くない「悲劇」に、あざとくない笑いを加味しているところは、まさに上方。重くないんだけど、要所、要所…
「里美版歌舞伎」と銘打ってのもの。その意欲的な試みをこの目で確認しておこうと出かけた。私は江戸文化圏の人間ではないので、この狂言を特に好きというわけではない。でも、3月に京都南座で松也と巳之助の組み合わせで観たところだったので、松也と同年輩…
「たつみ演劇BOX」の小泉たつみ座長、先月と今月は獅子奮迅の奮闘ぶり。身体的にもそうだろうけど、知的にも。演目一覧でそれがよく分かる。先月の新開地劇場での演目と今月の京橋羅い舞座でのそれとは、できるだけ重ならないように工夫されていた。だから他…
このお芝居は四度目。恋川純弥さんゲストで、いつもの配役とはかなりに変更があった。 『友情断片録』。時は明治の初め、薩摩出身の二人の男、本田五郎(たつみ)と桑田義彦(ダイヤ)の「友情」を描いたもの。 立身出世を夢見て上京した親友の義彦(純弥)…
2014年の新春浅草歌舞伎で観たのがこの芝居の完全版を観た最初。大衆演劇では2010年1月、箕面温泉劇場に乗った鹿島順一劇団で観たのが最初。新春浅草浅草歌舞伎では正太郎を猿之助、牙次郎を巳之助という配役だったが、それぞれのニンにあった役で見応えがあ…
第一部の舞踊ショーに遅刻。記録は第二部のお芝居から。『弁天月太郎』は以前に一度観ている。ずっと前だったような。いわゆる「弁天小僧」もの。それに池波正太郎の「鬼平」ものによくある「もと盗賊が今では大店の主人をしている」というモチーフが絡む。…
このお芝居は以前に2回観ている。楽しいお芝居。さすがたつみ演劇BOX、こういう喜劇でもどこかはんなりしている。おおまかな筋は以下。 奥州仙台から江戸に出てきた百姓の新造(たつみ)。路銀を使い果たして空腹に耐えかねている。目の前には「関東煮」の看…
全二幕だったのだけど、第一幕はちょっと辟易、二幕目はパスしようかと思ったほど。それが帰る時には涙が止まらなくて困った。以下がチラシ。 劇作家ユージン・オニールが自分の死後に発表するよう「指示」していたという作品。自身の父母と兄との関係がその…
演目が『二本足の野良犬』というべたべたの継子苛めもので、行くのを迷ったのだけど、「小寅丸さんが演じられれば『観賞に耐えるもの』になっているかもしれない」と、出かけてしまった。この6月、高槻千鳥劇場に乗ったこの劇団で観て、うんざりした演目。…
かねてから噂に聞いていたのに、関西に乗らないので観たことのなかった「劇団荒城」。やっと観れた。関西どころか、関東以西には乗っていない。関東圏では図抜けて人気劇団、しかも芝居がイイということだったので、ぜひ観たかった。「木馬なら『荒城』が乗…
この日は「たつみday」。たつみさんが「イヤというくらい」出演されるとのことだったので、勇んで新開地劇場に。といいながら5分遅刻で桟敷席に。でもこの桟敷からの観劇、ステキな体験だった。この日のお芝居、『武士道残酷物語』、たしか2012年9月に新開地…
<お芝居> この芝居は他劇団でもみたもので、大衆演劇にはよくかかる人気狂言の一つ。実際に大阪河内で起きた陰惨な大量殺人事件が題材になっている。「河内音頭」に謌われて、広く人口に膾炙したもの。時は明治26年5月。場所は大阪府、金剛山麓の赤阪水分…
遅刻してお芝居から。『二つの顔』は以前にたつみ演劇BOXでも、「のぼる會」の他劇団でも観たことがある。たつみ座長が口上でおっしゃっておられたように、『鬼平犯科帳』中の『熊五郎の顔』がソース。私は2012年、池波正太郎のエッセイがきっかけで彼の随筆…
この日も恋川純弥さんが「ゲスト」として出演。「引退後」に純弥さんがゲストとして他劇団に出演するのをみるのは今回が五度目。そのうち一度は引退後まもなくもとの恋川劇団に客演されたもの。いずれもどこか遠慮気味の感じがしていた。それはLINK公演にも…
お芝居からのスタート。たしかにこの演目はじっくりと演じる必要があるだろう。この日から純座長のお兄さまの純弥さんがゲストということで、これは彼の発案?純さんが牙次郎、純弥さんが正太郎。色々な劇団が演じるのをみてきたお芝居。どこのものもその劇…
<芝居> 初めて観るお芝居。掏摸(純)と博打打ち(風馬)のやくざな兄弟分の、一人の女性をめぐる葛藤が描かれている。以下がざっくりとしたあらすじ。 兄貴分の掏摸は許嫁(かれん)の母親の薬代のため掏摸をし、お縄になる。役人(心哉)にしょっぴかれ…
以下は作品サイトから。 作 :天乃 純 演出:西村雅彦・大木玉樹 出演:西村雅彦 石井智也 古原靖久 上地春奈 鈴木杏樹 加瀬竜彦 川口真五 北嶋テツヤ 竹匠 中山夢歩 深来マサル 美術:中根聡子 照明:佐藤公穂・高橋英哉 音楽:長山善洋 音響:秀島正一 衣…
最近の恋川劇団の人気ぶりから、千秋楽はものすごい人出が予想されたので、行かないつもりだった。まだ予約席が残っているようならと、劇場受付の方に座席表をみせていただいていたら、ちょうどキャンセルが入ったとのことで、前から3列目の真ん中席を取る…
『らくだ』、もちろんもとは落語。大衆演劇では一度観ている。歌舞伎では故十七代勘三郎のものが有名だけど、見逃している。この『らくだ』、とても良かった。最初「入り」がもうひとつと心配していたら、第三部から来た人もいて、一応大入りになった。芝居…
遅刻で、お芝居も始まっていた。このお芝居は初めて。劇団が猛烈にパワーアップしたことを実際に体験できた。感激。Nさんがご覧になられたら、ごひいきだった純さんがここまで立派な座長になられたことを、さぞかし喜ばれたことだろうという想いが募った。今…
長谷川伸の戯曲、『掏摸の家』をもとにして、たつみ座長のお父上の小泉のぼるさんが大衆演劇の小泉版に書き直されたお芝居。以前に一度観ているが、記事にしていなかった。今日のものは以前よりもグレードアップしていたような印象。ちょうど1週間前に西宮図…
この日はシアターBRAVAでWASABEATSのショウを観て、京橋駅まで歩いた。20分弱だった。先月京橋羅い舞座に近江飛龍劇団を観に行った際、KiKi 京橋劇場のすぐ前の自然食レストラン「実身美」さんに魅せられ、何回か食事をした。ランチがまだだったので、ここで…
午前中、宅急便の来るのが予想より遅かったためと道に迷ったこともあり、お芝居に少し遅れて到着。浪花劇団はずっと以前、OS劇場で初めて観た。めだかさんが並外れて芝居上手なのに感心、また座長、新之介さんの一生懸命さにも感動した。その後2013年に一度…
圧巻の舞台だった。泉鏡花の耽美的世界に思う存分耽溺することができ、休憩なしの2時間があっという間だった。ひたすら感動。何年か前に梅田芸術劇場でみた「劇団新感線」、『髑髏城の七人』の舞台とは、雲泥の差。「極上文學」は劇団として固まった集団では…
内容が最近の私自身の関心事とコレスポンドしているようでちょっとそら怖ろしくなる。このお芝居のテーマは「祈り」だろう。劇団の解説にもあるように【亡くなった方は、(あの世で)幸せであって欲しい】と願うこころとでもいうべきか。ここしばらく、出会う…
ゆかりさん、お誕生日おめでとうございます。掛け値なく大衆演劇界でナンバーワンの女優さんであることを証明された公演だった。若丸座長との阿吽の呼吸のお芝居、絶品でした!『銀のかんざし』、私には初めてのお芝居。松竹新喜劇自体を最近になるまで実際…
お芝居『大工の一日』は2011年4月の新開地公演の折に観ただけで、今回が二回目。そのときには英国人の知り合いと一緒だったのだけど、彼は大工のトメとその後の舞踊ショーの美しい女形(座長)が同一人物だと分からなくて、説明するのが大変だった。「もう一…
以前に観たときとは配役に少し入れ替えが。菊之丞を苛める紀伊国屋は城太郎さんでなく今回はあきらさんだった。「へぇー」と思ったのが、以前には気づかなかった二人のやり取りのキモの部分、紀伊国屋の台詞。「『鏡山』の中で私がなんで岩藤であんたが尾上…
午前のデイトレで、目標金額以上をゲインできなかったら行かないつもりだった。運良く9時40分の時点でクリアできたので、急いで用意をして出かけた。前日は午前の最初の取引で上手く行ったのに、その後で仕掛けた株で損を出し、それをプラスにするため、午後…
このお芝居、大好き!この1月に梅田呉服座で観たものはブログ記事にしているのでリンクしておく。昼の部を観たのだが、そのあと元町で所用があった。それが終わって帰るつもりが、足は新開地に。夜の部(ちょっと遅刻してしまったのだけど)も観てしまった…