yoshiepen’s journal

さまざまな領野が摩擦しあい、融合し、発展するこの今のこの革命的な波に身を任せ、純な目と心をもって、わくわくしながら毎日を生きていたいと願っています。

2017-05-01から1ヶ月間の記事一覧

ケルティック能『鷹姫』Celtic Noh “At the Hawk’s Well”

今年の2月にケルティック能『鷹姫』公演は終わっている。無念。ネットにアップされているチラシには以下のキャッチコピーが。 「100年前、能の原作を書いた外国人がいた−−アイルランド人作家W.B. イェイツ原作による夢幻能『鷹姫』をケルト神秘のコーラスを…

一昨年聖夜に野村萬斎演出の劇場版「鷹姫」が上演されていた!

ネットでこの情報を見つけて喜んだら、なんと一昨年の記事だった。今年の2月の梅若玄祥さんの『鷹姫』といい、この公演といい、私は貴重な機会を逃してしまっていた。こちらの方の配役は、老人を大槻文蔵、鷹姫を大槻裕一、空賦麟(くうふりん)を野村萬斎各…

大槻文蔵師の舞囃子『恋重荷』in 赤松禎韻会@大槻能楽堂 5月28日

赤松禎友さんの社中会(お稽古をされている素人の会)。ひょっとして大槻文蔵師も出られるかもと期待して出かけた。願いが叶った。シテの謡をされたのは遠藤肇さん。姓が当方と同じなので親しみがわく。みごとに謡いあげられた。ワキを務めたのが大槻文蔵さ…

勘三郎の悲壮感に打たれたシネマ歌舞伎の「連獅子」@神戸国際松竹5月18日

以下、松竹シネマ歌舞伎サイトから拝借した配役とみどころ。 キャスト=中村勘三郎[18代目](狂言師後に親獅子の精) 中村勘太郎[2代目](狂言師後に子獅子の精) 中村七之助(狂言師後に子獅子の精) 片岡亀蔵(僧蓮念)坂東彌十郎(僧遍念)河竹黙阿弥作詞…

能管奏者、藤田六郎兵衛さんをご存知ですか?

とにかく、かっこいい!豊かな頬っぺたを思いっきり膨らませ、大きな身体を揺らしながら小さな能管を吹かれるんです。その姿だけで、「おお!」って、思わず声が出ます。今週の月曜日に開かれた「談山能」でも笛を吹かれた。他にも優れた笛奏者はおられるけ…

METライブビューイング オペラ『エフゲニー・オネーギン』@神戸国際松竹 5月25日 

明日で終わりというので、慌てて見にいった。世界トッププリマといわれているアンナ・ネトレプコの舞台。これでようやくネトレプコを映像ながらも見ることができた。以下が松竹のサイトからの本作品の演者と解説。 作曲:ピョートル・チャイコフスキー 指揮…

思いっきり笑ったシネマ歌舞伎『らくだ』@神戸国際松竹5月18日

ずっと見たかった勘九郎/三津五郎の『らくだ』。ご存知、落語をもとにした歌舞伎作品。上方版と江戸版があるようで、人名に違いが。こちらは江戸版。以前に愛之助、中車の上方版を見ている。配役は以下。 紙屑買久六 勘三郎 手斧目半次 三津五郎 駱駝の馬吉…

大槻文蔵師シテの能『杜若』in 「多武峰談山能」@談山神社5月22日

「能は見るんじゃない 妄想しながら眺めるの」とは女性能楽師、林美佐さん(MisaH)のtwitterでのつぶやき。それを実体験したのが、この『杜若』だった。シテの舞とそれを煽る囃子によって、つぎつぎと幻想が湧き上がり、それらが渾然一体となって、夢かうつ…

6月観劇予定

能では京都薪能、日経能楽鑑賞会、山本能楽堂90周年記念公演、奈良金春会例会、京都観世会例会、あじさい能をみる。あと金剛流と京都市立芸大、スタンフォード大とのコラボ公演、「インターメディア能」をみる。こちらは今学期、京都市立芸大の「お囃子、で…

『金幣猿島郡(きんのざいさるしまだいり)』in 「五月花形歌舞伎」@大阪松竹座5月16日昼の部

「歌舞伎美人」から拝借した情報は以下。 四世鶴屋南北 作 武智鉄二 補綴 石川耕士 補綴・演出 市川猿翁 演出 三代猿之助四十八撰の内ここに大喜利所作事の「双面道成寺」組み込まれているとの明示も。さらに、「市川猿之助宙乗り相勤め申し候」と付け足され…

能『鵺』in 「青嵐会」@河村能楽堂5月20日

『鵺』は今年1月に京都春秋座で観世銕之丞さんシテで見ているので、2回目。今回のシテは河村紀仁さん。面をつけておられるのでお顔が分からないけど、キビキビして動きからおそらく若い方。演者一覧は以下。 シテ 河村紀仁 ワキ 原大 アイ 茂山良暢笛 杉市…

勘九郎、歌昇、児太郎の『戻駕色相肩(もどりかごいろにあいかた)』in 「五月花形歌舞伎」@大阪松竹座 5月16日昼の部

「歌舞伎美人」からの配役とみどころは以下。 <配役> 浪花の次郎作 中村 勘九郎 禿たより 中村 児太郎 吾妻の与四郎 中村 歌昇 <みどころ> 時代情緒に溢れた見どころの多い人気舞踊。 菜の花畑に満開の桜が咲いた京の紫野に、浪花の次郎作と吾妻の与四郎…

狂言「察化」 in 「第47回姫路城薪能」@姫路城三の丸広場特設 5月12日

これ以上ないほどの充実した役者陣。面白くないはずがない。終始お腹を抱えて笑っていた。演者は以下。 太郎冠者 茂山千作 主 茂山茂 察化(すっぱ) 茂山千五郎 KWP 狂言wiki化プロジェクト(仮)からの「察化=咲嘩」概説(一部補筆)が以下。 連歌の初心…

横道萬里雄著『能劇の研究』(岩波書店、1986年刊)

横道萬里雄氏の能楽研究の集大成とでもいうべき書。図書館から借りだし、間もなく返却期日がくるので、改めてスキミングしている。とはいえ、ここに書かれていることを読み込み、消化するにはさらなる時がかかる。古書で入手しようかと考えている。能の研究…

『小鍛冶 黒頭』in「第47回姫路城薪能」@姫路城三の丸広場特設舞台 5月12日

『小鍛冶』は初めて見る能の演目。期待が高まる。しかもシテはこれまた初めて拝見する演者、杉浦豊彦さん。そして何よりも期待値が高まるのが小鼓が大倉源次郎さんであること。そこに大鼓の山本哲也さん、そして太鼓の中田弘美さんが加われば、期待はマック…

『吉野天人 天人揃』 in 「第47回姫路城薪能」@姫路城三の丸広場特設舞台5月12日

この日の能公演はこの『吉野天人』が最初に来ていた。公演自体、関西の観世流能楽師を結集したものだったけど、とくにこちらは西宮、神戸、播但一円の能楽師が揃っていたよう。シテを演じられた上田拓司さんは西宮を中心に活動されている方。ワキの江崎正左…

中村屋兄弟と猿之助の一皮むけた『怪談乳房榎』in「五月花形歌舞伎」@大阪松竹座5月8日夜の部

なが〜い副題がついている。曰く、「三世實川延若より直伝されたる 十八世中村勘三郎から習い覚えし」『怪談乳房榎』と。以下「歌舞伎美人」からの概説。 三遊亭円朝 原作 『怪談乳房榎(かいだんちぶさのえのき)』 中村勘九郎三役早替りにて相勤め申し候 …

「マチュー・ガニオと梅若玄祥との美の饗宴」in 『ダンスマガジン』2015年1月号

図書館で手に取った『ダンスマガジン』に、二人の競演・饗宴の舞台写真が載っているのを見つけ、興奮してしまった。能とバレエとが競演したら、きっと素晴らしい舞台になるだろうとずっと想像していた。それが実現していたと知って、嬉しかったと同時に、見…

「野崎村」in「五月花形歌舞伎」@大阪松竹座5月8日夜の部

「歌舞伎美人」からの配役とみどころは以下。 <配役> お光 中村 七之助 久松 中村 歌昇 お染 中村 児太郎 後家お常 坂東 竹三郎 百姓久作 坂東 彌十郎<みどころ> 切ない女心を描き出した恋物語。 野崎村の百姓久作の家では、娘のお光と養子の久松との祝…

岡田准一x大倉源次郎「能の謡と囃子はテキストを一切変えることができない!」

なぜ謡の人は8人全員が合わせられるんだろう。それはテキストが厳密に決まっていて、個人が勝手にそれを自分風に変えることができないから。これに気づいたのがつい先日。youtubeで岡田准一さん司会のラジオ番組(?)に収録された大倉源次郎さんの「解説」…

のっぽの能楽師、大江信行さんシテ『頼政』in「大江定期能」@大江能楽堂5月7日

シテの大江信行さん、190センチ?ホントにのっぽ。この存在感で悲劇の武将、頼政を舞われると、頼政が英雄として文句なしに立ち上がってきた。どんな演目でも最初にみた演者のものが規準になることが多いけど、私の中では頼政という人物には、背が抜きん出て…

能『鶴亀』 in 「青嵐大会」@河村能楽堂5月5日

河村青嵐会の社中会。稽古をされている方々のおさらい会なのだけど、合間にプロの演者さんたちの仕舞が入る。さらにこの能『鶴亀』では、素人はシテを演じられた方のみで、あとはみなさんプロの方々。それが無料ですからね、申し訳ない。以下に演者一覧、そ…

『三人吉三』劇団花吹雪@新開地劇場5月3日夜の部

感激した!どうしても今日中にその思いを伝えたくて記事にしている。「劇団花吹雪」で『三人吉三』を見るのは初めて。大衆演劇では小泉たつみさんで見ている。たつみ版を見たときも感激したけど、花吹雪版はそれ以上に唸った。歌舞伎もうかうかしていられな…