yoshiepen’s journal

さまざまな領野が摩擦しあい、融合し、発展するこの今のこの革命的な波に身を任せ、純な目と心をもって、わくわくしながら毎日を生きていたいと願っています。

2015-01-01から1年間の記事一覧

断捨離とダウンサイジング

このマンションに引っ越してから8年が経った。そのときに持ち込んだ書類の山が段ボール箱に入ったままだった。加えて、よっぽど必要でない限り、買わないと固く決心した本を、しっかり買い込んでいる。専門分野のものならともかく、「How toもの」もけっこ…

『弁天月太郎』たつみ演劇BOX@京橋羅い舞座10月3日昼の部

第一部の舞踊ショーに遅刻。記録は第二部のお芝居から。『弁天月太郎』は以前に一度観ている。ずっと前だったような。いわゆる「弁天小僧」もの。それに池波正太郎の「鬼平」ものによくある「もと盗賊が今では大店の主人をしている」というモチーフが絡む。…

泉鏡花と『雨月物語』、そして三島由紀夫

『高野聖』についての当ブログ記事に、この作品に『雨月物語』との近似性を感じると書いた。それがずっと気になっていた。ネットで検索をかけてみると、私の漠然とした印象はそう的外れではなかったよう。鏡花が戯作にどっぷりと漬かっていたのは、その文体…

玉三郎・獅童主演 シネマ歌舞伎『高野聖』@神戸国際松竹9月29日

松竹のシネマ歌舞伎のチラシが以下。 「坂東玉三郎 泉鏡花 抄」を締めくくる作品。以前見逃して、どうしても観たかったもの。『天守物語』はシネマ歌舞伎版と実際の歌舞伎舞台で観ている。『海神別荘』はシネマ版で観て当ブログの記事にもしている。リンクし…

国際学会での発表準備

ロンドンのウェストミンスター大学で開催される国際ポピュラーカルチャー学会での発表準備に入った。プロポーザルが通ったという連絡をもらって、もう3週間近くになる。開催日は11月20、21日。発表内容は「大衆演劇(旅芝居)」。ポピュラーカルチャーをテ…

『伊達の新造』たつみ演劇BOX@新開地劇場9月28日昼の部

このお芝居は以前に2回観ている。楽しいお芝居。さすがたつみ演劇BOX、こういう喜劇でもどこかはんなりしている。おおまかな筋は以下。 奥州仙台から江戸に出てきた百姓の新造(たつみ)。路銀を使い果たして空腹に耐えかねている。目の前には「関東煮」の看…

『新近松物語(おさん茂兵衛)』第二回ダイヤDAYたつみ演劇BOX@新開地劇場 9月26日夜の部

午後3時から始まり5時半に終わった『夜への長い旅路』のあと移動したので、かなり遅刻。もうお芝居は始まっていた。タイトルをきちんと聞いていないので間違っているかも。ひょっとしたら映画版タイトル『近松物語』を採っていた?劇場に入った途端、「大経…

ユージン・オニール原作『夜への長い旅路』@梅田芸術劇場9月26日初日

全二幕だったのだけど、第一幕はちょっと辟易、二幕目はパスしようかと思ったほど。それが帰る時には涙が止まらなくて困った。以下がチラシ。 劇作家ユージン・オニールが自分の死後に発表するよう「指示」していたという作品。自身の父母と兄との関係がその…

10月観劇予定

歌舞伎では大阪での「平成中村座」を観る。出遅れてしまい、あまり良席ではないけど、仕方がない。父の衣鉢を継ぎ、勘九郎と七之助が「主催」。『女暫』、『三升猿曲舞』、『狐狸狐狸ばなし』、『俊寛』、そして谷崎の『盲目物語』。『俊寛』以外はこの二人…

川島なお美さんの訃報

胆管がんだったという。54歳とはあまりにも早い死。ご冥福をお祈りする。2013年夏に人間ドックで見つかったのに、翌年の1月まで手術せず、その間民間療法に頼ったと記事で読んで、スティーブ・ジョブズのケースを思いだした。ジョブズは2003年に膵臓がんがみ…

祝二年

ウォーキングを初めて丸二年が過ぎた。最初の一年はほぼ皆勤だったのに、ここ一年は、あいだに十日ばかり中断があった。その間、やっぱり筋力が落ちたとみえて、それが回復するのに三ヶ月以上かかってしまった。身体がいかに「正直」かを改めて認識させらた…

『競伊勢物語(はでくらべいせものがたり)』秀山祭九月大歌舞伎@歌舞伎座9月18日昼の部

紀有常生誕1200年を記念しての演目。初代吉右衛門というより、その娘婿の幸四郎に因むもの。昭和31年に彼が主人公の有常を演じている。そのときの信夫/井筒姫が六世歌右衛門。初代が育てたひとなので、その縁だったのだろう。以下「歌舞伎美人」から。 <構…

橘小寅丸さんゲスト@「浪花劇団」京橋羅い舞座9月21日昼の部

演目が『二本足の野良犬』というべたべたの継子苛めもので、行くのを迷ったのだけど、「小寅丸さんが演じられれば『観賞に耐えるもの』になっているかもしれない」と、出かけてしまった。この6月、高槻千鳥劇場に乗ったこの劇団で観て、うんざりした演目。…

初代中村吉右衛門の「熊谷 」in「にっぽんの芸能」(NHK eテレ)

18日、昼夜で歌舞伎座9月恒例の「秀山祭」を観た。迂闊ながら、「秀山祭」が初代吉右衛門生誕百二十年を記念して2006年から始められたものだということを、それまで知らなかった。主催者は孫の幸四郎と二代目吉右衛門。道理で吉右衛門のオンパレード。幸四郎…

『め組の三次』劇団荒城@浅草木馬館9月19日昼の部

かねてから噂に聞いていたのに、関西に乗らないので観たことのなかった「劇団荒城」。やっと観れた。関西どころか、関東以西には乗っていない。関東圏では図抜けて人気劇団、しかも芝居がイイということだったので、ぜひ観たかった。「木馬なら『荒城』が乗…

ロイヤル・タイラー著「おごれる光源氏」 in 『源氏物語国際フォーラム集成』源氏物語千年委員会 監修芳賀徹 非売品2009年3月刊

この『源氏物語国際フォーラム集成』、神戸市中央図書館の開架書架にあった。迷うことなく借り出した。「国際フォーラム」と名のつく「大会」はたいていが世界各地からの寄せ集め研究者の、かなり的外れの発表集成であることが多いのだけど(私見です)、こ…

『武士道残酷物語』たつみ演劇BOX@新開地劇場9月13日昼の部

この日は「たつみday」。たつみさんが「イヤというくらい」出演されるとのことだったので、勇んで新開地劇場に。といいながら5分遅刻で桟敷席に。でもこの桟敷からの観劇、ステキな体験だった。この日のお芝居、『武士道残酷物語』、たしか2012年9月に新開地…

『あらしのよるに』九月花形歌舞伎@京都南座9月7日夜の部

海老蔵の新作歌舞伎、『はなさかじいさん』級のものを期待して行ったのに、 「がっかり」。退屈で、第三部は退出した。一応情報と感じたことは載せておく。「歌舞伎美人」からの配役とみどころは以下。 原作 きむらゆういち 脚本 今井豊茂 演出・振付 藤間勘…

『小泉版河内十人斬り』たつみ演劇BOX@新開地劇場9月5日昼の部

<お芝居> この芝居は他劇団でもみたもので、大衆演劇にはよくかかる人気狂言の一つ。実際に大阪河内で起きた陰惨な大量殺人事件が題材になっている。「河内音頭」に謌われて、広く人口に膾炙したもの。時は明治26年5月。場所は大阪府、金剛山麓の赤阪水分…

『ふたつの顔』たつみ演劇BOX@新開地劇場9月2日夜の部

遅刻してお芝居から。『二つの顔』は以前にたつみ演劇BOXでも、「のぼる會」の他劇団でも観たことがある。たつみ座長が口上でおっしゃっておられたように、『鬼平犯科帳』中の『熊五郎の顔』がソース。私は2012年、池波正太郎のエッセイがきっかけで彼の随筆…

愛之助が出色『もとの黙阿弥』@松竹座9月2日昼の部

チラシの裏の宣伝文句が以下。 『もとの黙阿弥:浅草七軒町界隈』井上ひさしの傑作、豪華キャストを得て、ここに復活!!ちょっとした思いつきが、たちまち大きな騒動に!?明治の浅草芝居小屋に笑いと涙が入り乱れる」 演出は栗山民也。チラシにあったあら…

9月観劇予定

歌舞伎座で「秀山祭」を昼・夜ともに観る。昼が『双蝶々曲輪日記』、『紅葉狩』、『競伊勢物語』。『紅葉狩』に侍女役で出る米吉を楽しみにしている。これら三演目中のハイライトはやっぱり『競伊勢物語』。紀有常を吉右衛門、在原業平を染五郎、井筒姫を菊…

オペラ 『金閣寺』が12月に神奈川県民ホールで上演される!

12月5日(土)と6日(日)、二公演のみ。以下、公演チラシ。 もちろん原作は三島由紀夫。クラウス・H・ヘンネベルク台本、黛敏郎作曲。全3幕でドイツ語上演・日本語字幕付の上演。松竹歌舞伎サイトに笑三郎さんが所作指導をするとあり、この公演を知った。さ…

羽生結弦選手が「あさイチ」に

彼を、しかも実物ではない映像でみているだけで、こんなに幸せな気分になるのはなぜなんだろう。先月、東京に行った折、羽田空港のゲートに着いた途端、彼の「花は咲く」のビデオ映像が目に飛び込んで来た。ちょうど始まったところで、そのタイミングの良さ…

勘三郎の遺志を継いで勘九郎・七之助が「平成中村座」を大阪で

「大坂の陣400年記念『大阪平成中村座』」と銘打っての公演。先日から勘九郎がメディアに頻繁に登場、この公演のPRをしている。なんでも橋下市長にも会って、激励を受けたとか。公演期間は10月25日(日)から11月26日(木)までと、普通の歌舞伎公演とちがい…

勘九郎、七之助の『京人形(きょうにんぎょう)銘作左小刀』八月納涼歌舞伎@歌舞伎座8月21日第二部

以下「歌舞伎美人」からの配役とみどころ。 <配役> 左甚五郎 勘九郎 女房おとく 新 悟 娘おみつ実は井筒姫 鶴 松 奴照平 隼 人 京人形の精 七之助 <みどころ> ◆名匠と人形の精とのつかの間の逢瀬 彫刻の名工、左甚五郎は、廓で見初めた美しい太夫が忘れ…

『おちくぼ物語(おちくぼものがたり)』八月納涼歌舞伎@歌舞伎座8月22日第一部

以下、「歌舞伎美人」から。 <配役> おちくぼの君 七之助 左近少将 隼人 帯刀 巳之助 阿漕 新悟 牛飼の童三郎 国生 兵部少輔 宗之助 典薬助 亀蔵 北の方 高麗蔵 源中納言 彌十郎<みどころ> 薄幸の姫が貴公子と落ちる恋物語 源中納言の先妻の姫は、容姿も…

巳之助、勘九郎の『棒しばり(ぼうしばり)』八月納涼歌舞伎@歌舞伎座8月22日第一部

十世坂東三津五郎に捧ぐ」という詞書がついている。三津五郎へのオマージュ。「歌舞伎美人」から配役とみどころを。 <配役> 次郎冠者 勘九郎 太郎冠者 巳之助 曽根松兵衛 彌十郎 <みどころ> 酒好きの二人がしばられた末の大奮闘 無類の酒好きの太郎冠者…

巳之助・橋之助の『芋掘長者(いもほりちょうじゃ)』八月納涼歌舞伎@歌舞伎座8月21、22日第三部

詞書に「三津五郎に捧ぐ」とあるように、故三津五郎の持ち舞踊劇だったものの「再演」。三津五郎が藤五郎、橋之助が治六郎という配役で、平成十七、十九、二十年に舞台に乗った。それを今回は橋之助が藤五郎に回り、三津五郎の長男、巳之助が治六郎を演じる…

『祇園恋づくし(ぎおんこいづくし)』八月納涼歌舞伎@歌舞伎座8月21、22日第三部

まるで現代劇。きわめて洒脱。舞台は京都、タイトルにもあるように時期は祇園祭のころ。とはいうものの、全編の基調になっているのは江戸っ子指物師、留五郎の江戸っ子気質とその気風の良さ。ソースが古典落語「祇園会」というから、江戸前の洒脱さは当然な…