歌舞伎座で「秀山祭」を昼・夜ともに観る。昼が『双蝶々曲輪日記』、『紅葉狩』、『競伊勢物語』。『紅葉狩』に侍女役で出る米吉を楽しみにしている。これら三演目中のハイライトはやっぱり『競伊勢物語』。紀有常を吉右衛門、在原業平を染五郎、井筒姫を菊之助、絹売お崎を米吉、同お谷を児太郎という配役。これは今考えうる最高の配役のひとつだろう。それが東京に出かけることを決めた理由でもある。
そしてこちらが遠征の最大の理由。『伽羅先代萩』。なんと政岡を玉三郎が、仁木弾正を吉右衛門が演じる。若手では児太郎、歌昇、種之助が出る。玉三郎がこれらの若手を相手にどう演じるかをみたい。また若手たちが玉三郎といかに競演するかもみてみたい。玉三郎の政岡は初めて。ものすごいことになる予感。
京都南座では新作実験歌舞伎、『あらしのよるに』をみる。獅童、松也、梅枝、萬太郎、そして月乃助が出る。
歌舞伎以外では松竹座の『もとの黙阿弥』。愛之助が主演。そこに波乃久里子、床嶋佳子などが絡む。
あと、大衆演劇もいくつか、小劇場系のものも二つ程観たいと考えている。