緊急事態宣言」の下、2月までは条件付きでの開催だった能公演、3月はだいぶん緩和されると予想している。実際に物理的条件の緩和が公演数増加になって現れている。
まず、「京都観世会の素謡と仕舞の会」での素謡3本の内、梅若実師が『檜垣』を、林宗一郎師が『屋島』を語られるのを楽しみにしている。また延期されていた「林定期能」も開催される。松野浩行師の『井筒』が楽しみである。松野師はYouTubeで準備等も有り体に公開されているので、それを予行演習として見て行くつもりにしている。松野師の動画はとてもわかりやすく、しかも啓発される内容で、公開動画のファンになっている。さらには京都観世会3月例会での樹下千慧師の『花月』と深野貴彦師の『大会』も楽しみである。
歌舞伎は東京遠征を考えてはいたけれど、やめる。歌舞伎座の演目には食指が動かない。ほとんどが薹が立ったものだし、見たことがあるもの。しいていえば第3部の玉三郎の舞踊劇、「隅田川」、「雪」、それに「鐘ヶ岬」には食指は動く。でも玉三郎の「鐘ヶ岬」は以前に見ているので、あえて出向くこともないだろう。全体的に3月の演目は散漫感が否めない。それぞれの「家」を無理やりくっつけたものに見える。松竹さん、そろそろ徹底的な「家」改革と新旧交代を真剣に考えてはいかがですか?
国立劇場の「歌舞伎の武智光秀」と銘打った南北作『時今也桔梗旗揚』の方が歌舞伎座の演目より見応えがありそうである。菊之助を中心にした菊五郎劇団も充実しているので、見逃すのはちょっと惜しい気はするのだけれど。
ただ3月は劇団荒城が休演なので、東京遠征理由が半減どころか無くなった。荒城真吾さんの男気からの3月休演決定。勿体ない!いかにも真吾さんらしいんですけどね。
ワクチン効果?で海外のオペラ・バレエも解禁される可能性が出てきた。シネマ版も出てくるだろう。ただ3月中には無理かもしれない。ということで、いろいろな意味でまだ我慢を強いられる月になりそうではある。