yoshiepen’s journal

さまざまな領野が摩擦しあい、融合し、発展するこの今のこの革命的な波に身を任せ、純な目と心をもって、わくわくしながら毎日を生きていたいと願っています。

アフター・コロナの時代、日本はどうなるのか?若い人たちへの指針があるのか? 教育は今のままで大丈夫か?

非常に重い課題である。かなり悲観的な展望しか描けないのは、私だけだろうか?より楽観的なマップを描くには、どうすればいいのか?

あのリーマン・ショックを超える大打撃をもたらした今回の新型コロナ禍、日本が生き残るのには、「現状打破」、もしくは、既成価値観のコペルニクス的転換しか道はないのが明白になりつつある。「IT戦略」の先進国に1周どころか2周、3周もの遅れととっていると揶揄されている日本。これから起死回生への道はあるのか?

私個人としては、この壁を乗り越えるのはかなり大変だと思っている。とにかく遅い、そして旧い!妨げになっている旧世代(dinosaur)の人たちを退けるには、予想を超えるreasoningが要請されるだろう。「和をもって尊しとなす」なんて日本人的な価値判断を一旦止めて、その上で新たなる案を検討する必要がある。ただ、彼らが退職して、影響力を発揮できないのを待つのでは、遅すぎるんですよ!

旧世代(的思考)は教育現場でも蔓延っている。私の苦い経験からの実感。アメリカから帰国して勤めた大学。そこで英語教育をなんとか変えようと試みた。幸い委員会を任され、ブリティッシュ・カウンシルやその他の専門教育機関の助けを借り研修を実施、改革しようとしたけれども、教員たちは(旧世代ばかりか若手も)動かなかった。英語教員なのに、英語で授業ができない。そればかりか、研究者なのに英語で論文も書けない人がほとんど。説得しようとしてもその前に身構えられてしまい、徒労に終わった。諦めて去ったのは私だった。彼(女)たちにとっては、旧世代式の教育がぬるま湯で心地よく、無理して変える気なんてさらさらなかったのだろう。

でもこれでは、これからの日本は立ち行かなくなると危惧している。世界で通用する人材が育たないから。言語は思考の組み立て方も左右する。英語と日本語がおよそ違うことは、一度でも日本人以外の人を英語で「説得しよう」とするときに痛感するはず。英語が世界標準である以上、ビジネス等の交渉の場で外国人と渡り合うのは英語が使われる。これは「ペラペラになれ」ということではなく、英語的発想、英語的論の組み立て、英語的交渉術を身につける必要があるということである。論の展開で必須の「演繹法」なんてことを日本の教育の現場で聞いたことがない。

なんて苦々しい体験は、思い出したくもなかったのだけれど、最近よく見ている高橋ダンさんという方のYouTubeサイトに関連動画があがっていた。5月21日のもの。タイトルは「日本の教育を変えろ!?」というもので、リンクしておく。

www.youtube.com

高橋ダンさんは弱冠34歳の投資家。YouTube開設から数ヶ月でチャンネル登録者13万人超えの人気。彼の株や債券、通貨等のマーケットのチャート分析は、日本の投資評論家のそれとは違った切り口、非常に論理的、かつ説得力がある。若い投資家ファンが増えているのも頷ける。ご自分でサイトに載せたプロフィールは以下。

コーネル大学を首席グループ卒業 ・2019年金融トップ100人受賞者 東京生まれ、日本国籍のハーフ。6ヵ国に住み、60ヵ国以上を旅する。12歳で投資を始め、19歳でウォール街のメガ金融機関に従事。26歳でヘッジファンド立ち上げ、30歳で売却。納豆とカラオケ大好き。 

ここで展開している彼の懸念を一言で言えば、「こんな日本の教育でどうやって世界と競争するの?」になるだろう。

「一生日本を出ることのない人がほとんどなんだから、英語の教育なんてその程度でいい」と宣う人がこのサイトにもコメントしている。果たしてそうだろうか?このIT時代、日本にいても世界を相手にしたビジネスが可能になり、また必要になってきている。その際の共通語は英語である。この状況は加速されこそすれ、減速することはないだろう。それに耐える人材を育てるのが急務なのに、日本の今の教育では実に心もとないのが現状である。世界と戦える人材が育ってきていない。早くに気づいて日本の教育に見切りをつけた人が、東大を蹴ってアメリカのトップ校に行くという話を聞くようにもなってきている。ついたコメントで、とても的確なものがあったので、少々長いのだけれど、引用させていただく。

ニューヨークで子育てしています。 日本の教育は、試験で良い点を取らせることに終始し、考えて自分の意見を表現する、自分の考えを論理だって正当化するという練習をさせません。 人と違う意見、それが間違いか?あってるか?それとも両方有りなのか?表現をさせ、聞いて意見を言い、議論する場が、なさすぎると思います。 現地の子供の宿題は、国語なら自分の意見を書かせる、算数なら問題を解く過程も書かせて、答える、答えが間違っていても、考え方が合っている、単純な計算間違いなら点数少しもらえます。 九九もいきなり暗記はさせません、その論理何回も慣れさせて、そこから繰り返し使わせて、覚えていきます。 ですから、先生も宿題の内容を見るには、時間がかかり、採点も多岐にわたり、とても大変だと思います。 中高生になるともっと、暗記科目が増えますが、読ませて、リサーチさせて、まとめて自分の感想なり、定義なりを書かせる量は、多くなります。大学生になる準備をさせられてる感じです。 それに相反して、日本語の補修校では、宿題ですら、カッコに答えを書く、もしくは五肢択一です。ひたすら暗記させて、テストで同じ作業です。 なんというか、自由に考えさせ、他の人の違う意見を聞き、それについて意見交換なり、議論なりという時間は、日本の教育のカリキュラムにはないようです。 ネイティブの英語の発音に幼い頃から慣れさせるのは大事です。その方が微妙な発音を聞き取れるし、自分でも発音できるようになるからです。 でも、日本語もきちんと学べてないのに、英語を学ぼうとしても、無理があると思います。 日本語できちんと思考し、論理立てて説明し、その論理を正当化して、まわりを理解や納得させることを学校で、練習させなければ、英語でもそんなことはできません。

高橋ダンさん、教育はアメリカで受けているので、こういう日本の教育のあり方に大いなる危機感を持っているのが、ビンビン伝わってくる。彼が規準として挙げているのが「世界大学ランキング」で、その結果に「日本はどこだ?」とショックを隠しきれない様子。ちょっとおかしいくらい、日本の大学の低ランクぶりに怒り心頭のようである。

かくいう私もアメリカの大学院にいる頃、USNewsのアメリカ大学ランキングを結構気にしていたのだけれど、毎年ほぼ5−8位に収まっていて、ホッとしたものである。ペン大の学生、ほぼ全てが気にかけていたはず。なぜなら、この順位が就職等キャリアを左右するのがアメリカの実態だから。

ダンさんが採りあげているのは、世界大学ランキングではもっともポピュラーなTimes誌のもの。

www.timeshighereducation.com

 これの日本語版一部を時事が出している。

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アジア圏で東大より上ランクは、清華大学23位、北京大学24位、シンガポール・ナショナル大学25位、香港大学35位という結果。

もう一つ彼が挙げているのが「RUR World University Ranking」。これはロシアの大学採点機構RURとクラリベイト・アナリティクスが共同で、Global Institutional Profiling ProjectやWeb of Science、Academic Reputation Surveyからデータを収集し、世界761大学のパフォーマンスを評価したもの。​パフォーマンスは、教育、研究、国際的多様性、財政的持続性に関わる20の指標によって評価される。Timesのものと違い、科学技術に重点が置かれた評価になっている。リンクしておく。

roundranking.com

Timesのものがどちらかというと文系アカデミック寄りの評価となっているのと比べると、理系に重点を置いたものである。Yale、Princetonがそれほど高くないのはそのためだろう。

東大は43位で、ほぼ毎年ランキングを落としている。京大は75位、東工大が80位。ちなみに2020年度版、アジアでは韓国はKAISTが22位に、中国は北京大が23位にランクインしている。

今問題になっている「9月入学」はその意味でこの現状を打破するのに値する試みである。守旧派の旧世代は大反対しているのは、「子供がかわいそう」と言いつつ、自分たちの既得権を守りたいがためにしか見えない。そこを変えるだけで、色々な道が拓けるはずである。とにかくやってみて欲しい。違った景色が見えてくるはずだから。

 

<追記>

高橋ダンさんがご自分のブログで日本の教育について論じておられる。リンクしておく。YouTubeの動画と被っているけれど、文書化によって焦点がより明瞭になっているように思う。

日本の教育を変える?|Dan Takahashi 高橋ダン|note