昨晩の怒りに任せて書いた記事は非公開にした。ご容赦ください。ストレスが溜まる一方で、我ながら情けない。
来月の観劇はほぼ全滅。能にしても、歌舞伎にしても、大衆演劇にしても、小演劇にしても、厚労省付きの「感染症対策専門家会議」が発表した「クラスター発生リスクの高い条件」に当てはまることが多い。以下にアップしておく。演者と観客が近接、共有する場があって初めて成立するのが演劇であってみれば、仕方ないかもしれない。
4月の能公演、京都観世会館での片山定期能、京都観世会例会は一ヶ月以上先であり、迷いが募る。その時々の状況で判断することになるかもしれない。状況がさらに悪化していれば、諦めざるを得ないだろうけど。
今月(3月)の能公演の多くが中止、もしくは延期になっている。月末のもので、中止延期を発表していないものも、どうなることやら。京都南座の歌舞伎は中止期間を15日まで延長している。ただ、こちらはもともと行く予定に入っていなかった。大衆演劇は劇場の判断は分かれているけれど、「保険」に当たるものがない業界である。中止したら即無収入になる。非常に厳しい。なんとか頑張って欲しいけれど。
先月(2月)は11日の春秋座の能・狂言、15日には文楽劇場での神楽公演に行っている。ただ、京都観世会例会はやめにした。そのあと、月の最終日に覚悟の上で大阪の能公演に出かけてしまった。観客はいたっておとなしく、行儀が良かったのだけれど、罹患したかもしれないという恐怖は未だにある。
能にしても歌舞伎にしても、チケット代を払った人に対して舞台同時で動画配信という策を採ってくれないかと思う。能のDVD(NHK製作)には無人の客席での舞台公演を採録しているものがよくある。あれを「動画同時配信」という形にして、家に居ながらにして観劇できるようにしてくれないだろうか。確かに「場」そのものが変質してしまう、つまり演劇のキモでもある場の共有という性格がなくなる分、じかに伝わる感興、気の交流といったものが薄まるだろうけれど、いっときの辛抱だと思えばいいのでは?技術面ではおそらく可能なのだろうけれど、事務処理の点が面倒になるのかもしれない。あるいは、そういうことをするのは冒涜であるという抑止力が働くかもしれない。こんなことを考えて、モヤモヤしている。
そういえば宝塚歌劇は今月2日からの休演が昨日(9日)解除されている。昨日、阪急宝塚駅付近で(見終わって帰る)ものすごい数の大集団に遭遇。恐ろしくなって彼女たちが歩いている「花の道」を避け迂回して帰宅した。さすがに彼女たち、マスクはしていたけれど、傍若無人に大きな声で喋りながら塊で押し寄せてくるのは、すごい恐怖だった。先月もなるだけ終演後に当たる時間帯には、行き合わせないようにしてきたのだけれど。これって、まさに上図「3つの条件が揃う場所」ですよね。感染の危険性は極めて高い。その上、二千人超えの収容数から多数の感染者発生の可能性を考えると、恐ろしい。それなのに、劇場側にも観客側にも危機感が感じられないのに、驚く。まあ、先月末、能に出かけてしまった私がいうのもなんですが。