yoshiepen’s journal

さまざまな領野が摩擦しあい、融合し、発展するこの今のこの革命的な波に身を任せ、純な目と心をもって、わくわくしながら毎日を生きていたいと願っています。

アマゾン Kindle Fire 発表

すでにニュースになっているのだが、アメリカのアマゾン(Amazon)がタブレット型のKindle Fireを9月28日に出した。CEO のジェフ・ベゾス(Jeff Bezos)自身が手に持って紹介するシーン(もちろんこれはApple のJobsを意識して)がメディアで公開された。久々にみるベゾスさん、あんまり老けていない。ジョブスさんが病でやつれたのとは対照的。

Kindle の問題点はやはりタッチパネル型の端末に比べると動作の簡便さに欠けることと、画面が暗いことだった。軽くて扱いやすいのはiPad 2 に比べると優れているし、バッテリーのもちもはるかに良いので充電を頻繁にする必要がないのも良い。でも画面が暗くて場所によってはよく見えなかったりするのに困っていた。で、今月初めにフィラデルフィアに行った折に、バ—ンズ&ノーブル(Barnes & Noble)書店でバ—ンズ&ノーブルがKindle に対抗して出したNookを確かめてみた。こちらは画面がずっと明るくて アメリカにいたならこちらを買ったと思った。バ—ンズ&ノーブルの株価はKindle Fire の発表を受けて10%程度下がったそうな。なんといってもKindle Fire の価格が199ドルとNook よりも安いこと、またアンドロイドのOSをもつということが、Kindle Fire を有利にしている。NookとKindle Fireを比較した記事も出ている。

新しいKindle はもちろんiPad に対抗したものである。サイズも7インチともとのKindleと同サイズなので、iPadよりも小さく軽い。iPhoneとiPadの中間のような感じ。アメリカにいたらぜひ手に取ってみてみたい。Kindleの良いところは機能を電子書籍リーダーに特化したことだったけれど、Kindle FireはiPadに近い機能をもっているので、それも確認したい。

ただ私としては、Kindleはリーダーのみの利用しか考えていない。だからアマゾンに期待することは、電子書籍のさらなる充実である。軽い読み物系は最近の出版物ではほとんど電子版になっているので問題ないのだが、アカデミックな書籍はほとんどなっていない。というわけで相変わらず紙媒体に頼らざるをえない。だから今まで通り日本のアマゾンから、あるいはアメリカのアマゾンから送ってもらっている。ただこれも最近は減って、学術論文の有料サイト、Questia からダウンロードすることが多くなった。

アメリカの大学に所属していればJStorとかProject Museといった電子版論文の提供サイトからダウンロードし放題だったので、帰国してから一番困ったのがこれだった。個人ではこれらサイトと契約できない。日本の大学でも JStor、Project Muse(これらは私企業)へ莫大な費用を払って契約しているところはあるけれど、旧国立大学ばかり。それもそんなに多くはない。困って個人でも契約できるQuestiaにしたのだが、Google.comのサイト、"Scholar" から入手できる文献に毛がはえた程度なので、こういうときはアメリカの大学のありがたさを思わざるをえない。

さきほどペンシルバニア大学のライブラリーのサイトに入ったら、やっぱりデジタルライブラリー構築の方向に着々と動いているようだった。アメリカの公立図書館もKindleで書籍を提供するところが出てきたというニュースを最近読んだ。この方向へ向かう流れは止められないのかもしれない。