yoshiepen’s journal

さまざまな領野が摩擦しあい、融合し、発展するこの今のこの革命的な波に身を任せ、純な目と心をもって、わくわくしながら毎日を生きていたいと願っています。

「アマゾン減益」のニュース

『アマゾン7〜9月期、大幅減益で株価急落』のニュースがあちこちでアップされている。当期の純利益は73%減とのことで、これはかなり厳しい。でもこれは佐々木俊尚さんがツウィッターされている通り、デジャヴュなんですよね。

新端末のKindle FireはiPadに対抗して、その半分の価格(199ドル)に拘ったため、1台売るごとに10ドルの赤字とか。そこまでしてもアマゾンはアップルに対抗しているわけで、ここからはCEOのベゾスの本気度が窺える。ブルームバーグ日本語版には以下のようなコメントがつけられている。

販売量と市場シェア拡大を優先することで、収益率が犠牲となる形となっている。キンドル・ファイアの販売価格は199ドルからと、アップルの「iPad(アイパッド)」の最も安い機種の半値未満とする方針。ジェフ・ベゾス最高経営責任者(CEO)はキンドル・ファイアを原価割れで販売し、同端末上での音楽や書籍、映画などの販売による穴埋めに期待している。IHSの試算では1台販売するごとに約10ドルの赤字とみられる。

デジャヴュだというのは、この「販売量と市場シェア拡大を優先することで、収益率が犠牲となる形」の下りである。アマゾンが書籍のネット通販で「開店」したとき、最初の4、5年は赤字だった。そのころアメリカにいたので、アマゾンの株式公開後のさえない展開をよく知っている。

アマゾンが苦戦しているときも、ベゾスはいつも強気だった。経済ビジネスチャンネルのCNBCでは、キャスターたちがベゾスの強気をかなり「小馬鹿」にしているような感じさえした。知り合いのビジネスマンも「ネットでの販売なんてうまく行かない」と言っていたっけ。ところがである、その後あっという間に躍進、販売量でネット通販後発組のBarnes & Nobleを抜き、ついには全米第二位の大手書店のBordersをつぶしてしまった!今じゃ扱うのは書籍のみではなく、手広くいろいろなコンシューユーマーグッズに及んでいる。だからベゾスが機会あるごとにメディアに登場して、アマゾンの将来像をぶち上げていたのは正しかったことになる。

ネットでKindle Fireを検索したら、日本での販売を待ち望む声があった。たしかに日本円で15000円というのはとても魅力的である。だから、書籍のネット販売を始めた時と同じく、一旦販路が全米のみならずアメリカ外にも拡大すれば、今までのマイナスが一挙にプラスに転じ、それが転換点となって利益がより確実になることは間違いないと思う。

KindleがiPadよりも優れているのはその簡便性である。小さくて軽い。だから私も電車内でSteve Jobs を読むのに、iPadでなくもっぱらKindleをつかっている。他に荷物がある場合、どうしても軽い方を選んでしまう。