yoshiepen’s journal

さまざまな領野が摩擦しあい、融合し、発展するこの今のこの革命的な波に身を任せ、純な目と心をもって、わくわくしながら毎日を生きていたいと願っています。

やばいぞ日本

このやばいは猪子さんの「ヤバい」ではなく、原義の「あぶない」という意味です。Twitterをみていて行き当たった『アゴラ』への北村隆司さんという方の投稿です。

演繹法のレトリックで書かれているので、結論は最初に来ています。少し長めですが引用します。

原発事故は日本の統治組織が機能していない事を、改めてさらけ出しました。米軍のスピードと日本の対応の遅さの差は予想以上で、次々に原発事故対策器機が登場する米国の危機管理体制の整備には驚かされます。仙台空港復旧の早さの陰に米軍ありと思うと、米国の協力への感謝以上に、日本の統治機構の酷さに腹が立ちます。

真水の必要性を指摘したのも米国なら、いち早く横須賀から大型水バージを提供したのも米軍でした。その後、米軍バージの10倍近い能力のあるバージが静岡にある事が判り、大慌てで曳航するには2週間以上の遅れがありました。静岡の大型バージの建設許可を得るだけで、膨大な時間と書類を必要とした筈ですが、これ等の手続がまったく役に立っていないことも今回の事件は証明しました。

危機対応の弱さは行政だけではありません。高い放射能にさらされながら活動するロボット、高所から水を散布したり、写真撮影をするはしご車、汚染水の処理施設など危機管理に必要な高度な器機は英独仏からの輸入だと報道されています。」

あの首相が象徴しているように、日本の統治機構のダメさ加減は想像を絶しています。危機に敏速に対処できない政府なら必要はない。ただ右往左往するだけなら、その辺の犬でもできることです。あのにやけた顔がニュースに出てくると、スリッパでも投げつけたくなります。

ただ、これが彼一人の瑕疵でないところが、日本の最大の問題です。日本の組織そのものの瑕疵だからです。ヒエラルキーのソリッドな組織体であるがゆえの官僚システムの硬直性、そして起動の遅さは、こういう危機には致命的です。実際にそれを証明してしまいました。

官僚システムは命令を下し、その責任をとるリーダーを必要としてこなかったのです。平和時にはそれでも済んでいたのでしょうが、今の状況ではそれが障害になっています。

アメリカのiRobot社の軍事用ロボットが原発の建て屋内に入って放射能量を測定したことは前のブログにも書いたのですが、ロボット開発、技術で他国を抜いているといわれてきた日本がなぜそれをできなかったのか、不思議でした。つまり「危機管理」はロボット開発企業のテキストには入っていなかったということなんでしょう。あきれてしまいます。

ことほど左様に、復興に向けての対応も遅れてしまうのではと危惧します。委員会ばかりアホほど作って、無駄な議論に時間を費やしているようでは、本当に有効な策は出てくるはずもありません。ましてやリーダーが無能では、トップダウンで即決しなくてはならないことも永遠にお預けになってしまうような予感がします。

アメリカとどうしても比べてしまいます。毀誉褒貶はありましたが、ブッシュジュニアはその点リーダーそのものでした。今のオバマ大統領も然りです。またアメリカの国民もリーダーについて行きます。どんなにいい案を出してもなんだかんだといっていちゃもんをつける人が日本人には多いように思います。困ったことにそれが民主的だとか「カッコいいこと」だとか勘違いしているのです。それが日本でよくみられる組織体の実態です。自分の体験からもそう断言できます。

いやになります。