例によって、「銕仙会」の能楽事典から曲解説を引用させていただく。 <内容> 作者 観世信光 場所 京都一条大宮 季節 春 分類 三番目物 <概要> 僧侶の一行(ワキ・ワキツレ)が京都 一条大宮に至り、由緒ありげな邸宅で梅の花を観賞していると、一人の女…
凛とした美しい元号、「令和」に決まってよかった。居住しているマンションの広報誌の4月末発行分の巻頭文が私の当番になっていたので、令和に因んだものにした。1月の担当分では「人生百年時代、観劇の薦め」なんてのを厚かましくも書いたので、その続きで…
演能の前に歌人、林和清氏の「西行にとって桜とは何か」をテーマとした解説があった。「西行はなぜ出家したのか」、「西行はなぜ予言した日に死ぬことができたのか」をめぐっての解説はとてもわかりやすく、有意義だった。西行(1118-1190) という人への興味…
アルゼンチン出身のピアニスト、ラウル・ディ・ブラシオのバラード曲。衣装は淡いブルーの涼やかなもの。ピンク衣装を「春よ、来い」のためにとっておいたとすれば、このブルーの衣装はこれから寒くなる季節、秋を表象しているのだろう。 ショパンのバラード…
羽生結弦選手はプルシェンコ選手の「オリジン」を起点として、どのようにして自らのドラマを創り上げたのか。その経緯を見届けることができた。 しゃがみこみ腕を前後に広げた最初のポーズは、彼の「オリジン」たるプルシェンコ選手のもののコピーのようであ…
戦闘的なフリーの「Origin」とは打って変わって、こちらはファンタジー作品から抜け出てきたような可憐な妖精、羽生結弦選手。見ているものを包み込む優しさが全身から放射されていた。それを浴びれば夢の中に素直に導かれてしまう。そして癒される。そんな…
先ほど、彼のフリー演技が終わった。涙が止まらない!素晴らしい「Origin」。羽生結弦が「羽生結弦」である所以を魅せてくれた。これほど優雅で凛々しく舞うフィギュア選手がいるだろうか。彼の前の人も後の人も案山子が器械体操を踊っているのにしか見えな…
4月、能公演が目白押し。 大江能楽堂では「喜多流涌泉能」を見る。昨年、京都造形芸大でのセッションで感銘を受けた高林白牛口二師の独吟、「隅田川」が聴ける。もちろん呻二師シテの能『実盛』、昌司師シテの『雷電』も。 京都観世会館での「片山定期能」は…
東京遠征の最終日には国立劇場で歌舞伎を見ることが多い。ただ、開演が12時と遅め。ホテルは10時までにチェックアウトしなくてはならないので、なにかの時間つぶしを見つける必要がある。美術館に行くこともあるけれど、駆け足で見ると見た気がしない。今回…
以下、オフィシャルサイトにアップされていた写真をお借りする。 以下、METのオフシャルサイトからお借りした情報。 <スタッフ・キャスト> 指揮: ルイ・ラングレ Louis Langrée 演出: リチャード・エア Sir Richard Eyre 出演者 カルメン(メゾソプラノ)…