yoshiepen’s journal

さまざまな領野が摩擦しあい、融合し、発展するこの今のこの革命的な波に身を任せ、純な目と心をもって、わくわくしながら毎日を生きていたいと願っています。

「歌舞伎ましょう」の「波乃久里子(マロン)のお掃除ルーティーン【歌舞伎ましょう】」が楽しい!

なんと、先月(8月)28日)公開ですでに20万回近い視聴。第二弾、三弾への呼び声も高い(?)「歌舞伎ましょう」中の人気動画である。URLを貼っておく。

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内容といえば、単に波乃久里子さんが仏壇を掃除されるのを、甥の勘九郎さんが撮影しただけのもの。でも、これがめっぽう楽しいんです。

すごい綺麗好きなんですね、久里子さん。小一時間かけての仏壇掃除、その間の勘九郎さんとの会話が可笑しい。乙に澄ました方じゃないのは知っていたけれど、このような可愛い方だったんですね。その可愛い伯母さんを勘九郎さんがからかい、いじりまくる。まるで歳下の姪のように。からかわれているのを承知しながら、それに乗って喋る喋る。『女の一生』のセリフを混ぜながらというのが、いかにも役者なんですね。でもやっぱり可愛い。

仏壇のお位牌の中には、お父上の十七世勘三郎丈のものや、(なんと!)祖父に当たられる六代目(尾上菊五郎)のものも。とっても小さいお位牌なので、正規のものは勘九郎家にあるのでしょうね。それらの位牌を日本手ぬぐいで丁寧に一つずつ拭き清めておられるのに、なんか感動してしまった。拭きすぎて表面が剥げてきたというのには、大笑いしてしまった。お父上から預かっていた壺に入った舎利を粗相で失ってしまい、代わりに米粒を入れておいたというくだりでも、大笑いしてしまった。最後までバレなかったのは、よかったです。

仏壇の本尊もしっかりと拭いておられたのには、びっくりした。こういう風に拭いても構わない(つまりバチが当たらない)のですね。最近、父母と祖父、それに先祖代々の位牌を「引き取って」新しく購入した仏壇に入れた自分の体験と重なるので、画面を食い入るように見てしまった。私が引き取った位牌、どの位牌も線香の匂いが染み付き、おいているだけで部屋中が臭う。我慢できなくて、ついにファブリーズ洗浄をかけてしまい、良心の呵責に悩んでいたところだった。「そうか、仏壇の中も汚れてくれば、水拭きをかけてもいいのだ」とほっとした。

久里子さん、お盆ということで、お膳を供えられていたのにも、ちょっと感動。私は何もしませんでしたが。あの世とこの世が近く感じられるんですよね、仏壇に向かい合うと。今まで手を合わせることのなかった私が、かなり心境の変化で、お経をあげるようになった。いつまで続くかは保証の限りではないけれど。

久里子さんの舞台は新派の舞台で何回か見ている。あのお歳なのに、若奥さんの役なども不自然ではなかった。新派はここ数年は全く見なくなっているけれど、久里子さんの舞台は見にゆこうと思う。ただ、今のところ、公演は全滅のよう。それに新派は新橋演舞場にかかることが多く、関西へは限られた劇場、機会にしかかからないのが難点である。観客年齢層も年々高くなっていっているようで、歌舞伎にだいぶん水をあけられている。 

とはいえ、新派にしかできない舞台もあるはずで、澤瀉屋から移籍した若手(?)二人が花を添え、力を発揮してほしい。もちろん、久里子さんにも、今まで以上に久里子さんならではの舞台を魅せて欲しい。