yoshiepen’s journal

さまざまな領野が摩擦しあい、融合し、発展するこの今のこの革命的な波に身を任せ、純な目と心をもって、わくわくしながら毎日を生きていたいと願っています。

雅楽と能の関係が理解できた「第9回 和のしらべ『新しき御代を寿ぐ 武家の式楽~宮中の式楽』」@湊川神社 神能殿 3月2日

「阪神能楽囃子連盟 調和会」の主催で、とても面白い内容だった。宮中の式楽である雅楽、武家の式楽である能、この二つの式楽を組み合わせて舞台に乗せ、比較するという試み。雅楽では天王寺楽所の演奏する「萬歳楽」が披露され、能では梅若実師による『羽衣』が演じられた。能の方はそれ以外にも舞囃子や狂言方が舞う「三番三」などが披露された。 

雅楽を聞くのも、その背景を聞くのもほぼ初めて。一昨年、国立能楽堂で催された雅楽の会、そこでの(あの『源氏物語』所縁の)「青海波」を聞き逃していたので、今回の「萬歳楽」の演奏は興味深かった。雅楽の「萬歳楽」と能の「四海波」とが、前後対比する形で演奏されたのも、素人の理解を助けたと思う。似ているところ、違っているところが実際に体感できた。

そして、そのあとの能の小鼓方、大倉源次郎師と天王寺舞楽の小野真龍氏との特別対談で、雅楽と能との関係がより詳しく理解できた(はず)。小野氏はなんと遣隋使として派遣された小野妹子のご子孫だとのこと。「萬歳楽」の前の明晰な解説が、演奏の理解に役立った。その解説を受けての大倉源次郎師との対談。雅楽がどういう経緯で大陸から日本に伝わり、そこから派生した「散楽」が、民間の芸能、「田楽」とどういう経緯で結びつき能(猿楽)として成立していったか。それが私のような初心者にも、多少は理解できた。源次郎師は司会役としてもハマっておられた。お人柄だと思う。

以下にチラシ写真をアップさせていただく。

 

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