yoshiepen’s journal

さまざまな領野が摩擦しあい、融合し、発展するこの今のこの革命的な波に身を任せ、純な目と心をもって、わくわくしながら毎日を生きていたいと願っています。

ワクワク感たっぷりの文楽『紅葉狩』in 「第148回文楽公演」@国立文楽劇場

『紅葉狩』といえばつい先月、能の『紅葉狩 鬼揃』を二条城二の丸御殿で見たばかり。片山九郎右衛門さんの上臈/鬼女、味方玄さん、片山伸吾さん、橋本忠樹さんの侍女、福王和幸さんの維茂だった。歌舞伎では2013年6月に国立劇場の「歌舞伎鑑賞教室」で見ている。「新歌舞伎十八番の内紅葉狩」というタイトルが付いていた。錦之助さんが維茂、扇雀さんが更科姫。錦之助のご子息、隼人君と扇雀の子息、虎之介君の解説付きだった。

そして文楽の『紅葉狩』。あの躍動感溢れる演目をどう演出するのかと、少々気遣いながら幕が上がるのを待った。太夫さんは更科姫を呂勢さん、維茂を芳穂さん、三味線は宗助さん、清志郎さんとトップの面々。あと太夫さん、三味線がずらっと床に居並ぶ。幕が開くとまるで歌舞伎の舞台のような華やかさ。客席からジワが。

呂勢さんは2週間前に観た『鑓の権三』でいささか元気がないようにお見受けして心配だったのだけど、ここでは心配無用だった。それでも声量がいつもよりも低めなのは風邪をひいておられるから?でも、でも、そこは呂勢さん、更科姫の妖しさを醸し出しておられた。芳穂さんは男性的な語りで、維茂にぴったり。

人形は清十郎さんが更科姫、文氏さんが維茂。更科姫の気品ある佇まい。それが鬼女に変わる所のギャップの遣い方がみごと。豊松清十郎さんとなっているのは、どなたがお師匠なんだろう。更科姫を演じたとき左遣いをされた方は、黒布をかぶっておられなかったけど、理由があったのかしら?この方もとても良かったけど、名前が判らず。

三味線は私の好きな宗助、清志郎さんとが主三味線。文句なし。