yoshiepen’s journal

さまざまな領野が摩擦しあい、融合し、発展するこの今のこの革命的な波に身を任せ、純な目と心をもって、わくわくしながら毎日を生きていたいと願っています。

舞踊「龍虎」八月納涼歌舞伎第一部@歌舞伎座8月24日

私にとっての今回の歌舞伎座公演一番の収穫は若手の清新な演技、舞踊をみれたこと。「龍虎」然り、第三部の「勢獅子」然りである。たしかに技術的にはイマイチかもしれないけど、一生懸命な気持ちと心意気が見る側に伝わってきた。

「歌舞伎美人」のサイトに「巳之助、新悟、児太郎、国生、虎之介『八月納涼歌舞伎』への意気込みを語る」という記事が載っているので、リンクしておく。

舞踊「龍虎」では二頭の獅子は途中まで面を被っている上、背丈もほぼ同じで、どちらがどちらか分からない。よく見ると獅子頭に龍、虎が付いているのではあるけど。獅童の方が17歳も上だから、巳之助は大先輩と渡り合ったことになる。面をとってからの動きは私には巳之助の方が敏捷で正確にみえた。こういうたてがみを振り回すという所作は若い方が体力、持久力ともに優れているから仕方ないのかもしれないですね。

番付によるとこの舞踊、昭和26年(1951年)、巳之助の祖父の当時の蓑助と實川延若による初演だったそう。だから巳之助は強い思いがあったに違いない。たてがみを振り立て回しおえた最後の場面で、ライトが当たった顔がとても緊張しているのが分かった。「きっ」とした表情が良かった。

まったくあたらしい「創作舞踊」というより、『鏡獅子』の焼き直しのような舞踊だったけど、でも『鏡獅子』よりずっとわくわくさせられた。なぜなのか今考えている。