yoshiepen’s journal

さまざまな領野が摩擦しあい、融合し、発展するこの今のこの革命的な波に身を任せ、純な目と心をもって、わくわくしながら毎日を生きていたいと願っています。

『六連発』たつみ演劇BOX@弁天座2014年6月18日昼の部

この日は大川良太郎さんと葵好太郎さんがゲスト。『六連発』は初めてのお芝居。のぼる會系の他劇団で観たことがあるのかもしれないが、このたつみ版とは大分違っていたのだろう。記憶が甦ってこなかった。

人情ドタバタ喜劇で話自体は単純。大工の亭主の酒癖の悪さに手を焼いている女房とその父親が、棟梁の手を借りてそれを懲らしめる話。この亭主、ヒデ役はたつみさん。その女房を小龍さん。女房の父を好太郎さん。大工の棟梁を良太郎さん。その弟で少し足らない弟をダイヤさん。

普段は気の好い男なのだが、酒を飲むと正気を失ってしまう大工のヒデ。今晩も飲み過ぎてくだを巻いている。女房にあまりに絡むのを見かねた女房の父が止めに入ったが、逆に切れて、挙げ句の果てにその中風の父と女房が間男していると騒ぎ出す。たまりかねて逃げ出す女房とその父。二人が逃げ込んだのは棟梁の家。

事情を聞いて同情した棟梁。二人をかくまう。そこへ真っ赤な襦袢姿のヒデが出刃包丁を手に現れ、二人を出せと息巻く。ほとほと困った棟梁が一計を案じる。それは弟が持っていたおもちゃの六連発を使って芝居をうつというもの。ヒデの女房とその父、それに自分の使用人たちをヒデにおもちゃの六連発で「殺させる」。正気に戻り自分がしたことを悟れば、さしものヒデも恐怖におののいて悔悛するに違いないというのだ。そのあと、殺したと思った人が実際には死んでいなかったと判れば、きっと二度と酒は飲まなくなるに違いないという計略だった。

話は棟梁の計画通りに進み、最後には秀はめでたく悔い改め、二度と酒は飲まないと棟梁や自分の女房、その父に誓う。

たつみさんの赤長襦袢姿がケッサクでした。もちろんオモシロメイクも。いつものごとく酔っぱらい状態ではやりたい放題。愛さんにさんざん絡んでいました。

「知恵遅れ」のダイヤさんの化粧も面白かったですが、何よりもそのパンツ(?)派手で笑えました。

良太郎さんはどこまでも「カッコ良く」決めようとしていたものの、あちらこちらにスキがあり、それがご愛嬌。

好太郎さんは登場早々に「ヒデ」を「テツ」と言い間違い。さんざんみんなにいじられていました。加えて、エセ大阪弁が変だと笑われていました。「だから標準語でいいことにしてよといったでしょ」と弁明する好太郎さんもオカシカッタ。大阪っていう雰囲気じゃないんですよね。

良太郎、好太郎のご両人、若丸さんと一緒の時とはまた違った面をみせておられました。良太郎さんは若丸さんといるときより態度が「大きかった」ような。大阪者の雰囲気全開というか、わりとありのままに自分をだしているというか、そんな感じだった。

好太郎さんはこういうド大阪の場に立つとやっぱり異質な感じ。若丸さんと一緒のときよりよそゆきぽっくって、でもご本人は至ってまじめに合わせているつもり。そのギャップが、なかなか見応えがありました。