今年3月に英国のチェスター大学で発表したNANAについての原稿、 “Masquerade in NANA: a Discursive Space in Japanese Shojo Manga” をジャーナルに掲載しないかという話が英国の出版社からあった。それも哲学系のジャーナルのようなので願ってもない。丁度1年前にも英国のジャーナルに『攻殻機動隊』論を発表していたので、今回は2度目。どうも英国の大学で発表すると目に留まるようである。それもアニメ関連論文に食指が動くようである。
問題はこの発表を完全原稿にしていなこと。今から大急ぎで23枚程度の論文に仕上げなくてはならない。発表原稿は12枚程度だったので、2倍にしなくてはならない。それに加えて2月にアメリカのポップカルチャー学会での発表原稿を仕上げなくてはならない。
これらから明らかになったのは、アニメに関する論文が海外では注目されるということである。日本ではほとんど無視される分野なのだが、海外からの目は違っているということだろう。なんだかうれしくなった。何年か前、アニメ関連の研究書を出版したいと考えたことがあったのだが、この出版社だと話に乗ってくれる可能性大だと確信できた。励みになる。欧米では、アカデミックなジャーナルに論文を発表することと出版することを併行してやって行くことで、地歩を築くのだが、そのトラックが少し見えて来た気がする。今の職を辞めなくては可能ではなかったことでもある。
青写真のようなものが少しづつではあるが形になってきた。チャンスは逃さずに捕まえて行くつもりである。