yoshiepen’s journal

さまざまな領野が摩擦しあい、融合し、発展するこの今のこの革命的な波に身を任せ、純な目と心をもって、わくわくしながら毎日を生きていたいと願っています。

論文を書くという「後始末」

先日発表したプラハでの学会は、実はオックスフォード大学のアフィリエイトである。今回のテーマは "trauma" だったが、去年の3月(これはザルツブルグで開催された)に発表したときのテーマは "evil" だった。この学会のすごいところは、学会発表のプロポーザル(申し込み)を出す時に、出身、経歴、現職を書かないところである。純粋にその内容だけで発表者が選ばれるのだ。

で、結果は世界の頭脳とでもいうべき優秀な人、それも大学院生から研究者、ジャーナリストと多岐にわたる人が選ばれていた。去年の学会はとくにそうだったようで、どのセッションも聴きごたえのある発表が多かった。

今年のはもう少し裾野が広がったような気がした。社会問題を扱った発表が多かったせいかもしれない。私自身の関心のあるものとは若干ずれがあったけれども、それはそれで面白かったし、勉強にもなった。

去年は勤務先の大学での職務のために学会2日目で帰国してしまったので、この学会の「後始末」、つまりe-book, e-publishing とは縁がなかった。今年は最後まで残り、しっかりと応募要領を聞いたので、応募しないわけには行かないだろう。4月6日が締め切りだが、果たしてそれまでに仕上げることができるか。芝居に日参している今の状況ではかなり厳しい。それに大学でもオリエンテーションが始まると、それにかかりきらなくてはならず、時間がとれないだろう。でもなんとかやってみるつもりにしている。

最近は毎年1、2回は海外の学会で発表しているのだが、一昨年のイギリスのカーディフ大学での発表に対して、専門誌に載せないかというオファーがあった。発表原稿のもとの論文は6500ワード程度の長さで条件は満たしているのですぐにでも出せるのだけれど、1年半の間に私自身の考えにも論文とはずれができているので、書き直すべきかどうか迷っている。とかいって、ぐずぐずしている間に新学期が始まり、授業、雑事に忙殺されるようになるとそれどころではなくなるのは目に見えている。

その上、今書きたいテーマが新しくできて、本当はそれをやりたくてうずうずしている。発表であれ、論文であれ、既に終わってしまったことには力を注げないというう悪い性向なので、自分でも自分を持て余してしまう。でも時間の余裕のある今の間に目鼻をつけておくべきなのだろう。