yoshiepen’s journal

さまざまな領野が摩擦しあい、融合し、発展するこの今のこの革命的な波に身を任せ、純な目と心をもって、わくわくしながら毎日を生きていたいと願っています。

アメリカ第二の書店Borders破綻

ショックだった。トップの書店チェーンのBarnes & Nobleは大丈夫なんだろうか。Bordersのことは以前ブログ記事に書いた。あれだけあった店舗もかなり減らされるらしい。フィラデルフィアのセンターシティ(ダウンタウン)の店は大丈夫なんだろうか。あんなに活気があったところが、閉店してしまうなんて信じられないけど。ホントに栄枯盛衰が世の常、無常感が身にしみてしまう。

やっぱりAmazonには勝てなかったということか。Kindleに対抗してCruzというe-book Readerも出したのに。やっぱり先行したものが有利だという原則は揺るがなかった。Barnes & NobleにしてもAmazonが通販で本を売り始めたときは静観していたのだ。そこに無尽蔵のビジネスチャンスがあることを見抜けなかったことのツケはあまりにも大きい。

フィラデルフィアのセンターシティにあった店舗もいい書店だったけど、Bryn Mawrにあった店舗も郊外店らしく落ち着いた、居心地のよい書店だった。テーブルに座り込んで何時間ねばってもだれにも文句をいわれなかった。ここは津田塾の創始者津田梅子が学んだBryn Mawr Collegeのすぐそばにあって、学生でもにぎわっていたけど、近くに住む人たちが集う場所でもあった。こういう大きな書店では詩の朗読会、新刊の著者の講演会等の催しが頻繁に開かれていて、もちろんこれらは一般公開なので、その地域の人が知的刺激を求めてやってくる。

この地域はとくに全米でも最高級の(収入を得ている人の住む、そして住宅価格の)住宅地で有名な地域である。だからセンターシティとは客筋が少し違っていた。また大学もBryn Mawr College、Haverford Collegeといったリベラルアーツの大学中でもトップの大学がすぐ近くでしのぎを削っている地域で、真面目で優秀とわかる学生がこの書店を利用していた。店員も親切で、図書館の司書並みに本の知識があった。これが今の日本の書店とは一線を画しているところである。あの優秀な店員さんたちはどうなるのだろうか。