yoshiepen’s journal

さまざまな領野が摩擦しあい、融合し、発展するこの今のこの革命的な波に身を任せ、純な目と心をもって、わくわくしながら毎日を生きていたいと願っています。

3年前の「芋掘長者」との落差に愕然とした「芋掘長者」in 「新春浅草歌舞伎」@浅草公会堂の部 1月10日

2015年8月の歌舞伎座公演と比べるのは酷なのかもしれない。でもあえて、言挙げしておく。3年前は巳之助と橋之助(現芝翫)の取り合わせ。3年前の歌舞伎座での「芋掘長者」との落差に、愕然としてしまう。 www.yoshiepen.net 今回は橋之助の役を巳之助が、前…

趣向を凝らした荒城版「お夏清十郎」——劇団荒城『狂乱』@篠原演芸場 1月10日

「狂乱」というタイトルは劇団スケジュールで分かっていたのだけれど、それが「お夏狂乱」からきているとは!芝居が始まって「お夏」、「清十郎」の名が出てきて、初めて気づいた。 「お夏精十郎」の種になっているのは、姫路で実際に起きた事件。それが歌祭…

手練れ揃いで面白くないわけがない『松竹梅湯島掛額』@歌舞伎座 1月9日夜の部

この日は前日に続いて国立劇場の歌舞伎を見たのだが、第4幕まで見て、歌舞伎座に移動、なんとか夜の部にぎりぎりセーフだった。 猿之助・幸四郎・七之助の阿吽の呼吸がいい! 「八百屋お七」をシャレのめす趣向 三人三様の「ずらし方」に見応えが 猿之助・…

菊五郎劇団の通し狂言『姫路城音菊礎石』再見@国立劇場 1月9日

今日再見して、あやふやだった箇所が多少は埋まったような気がする。ここまで意趣に富んだ狂言なので、個人の印象、解釈、ともにその人独自のものになるはず。奥の深い作品である。その人の歌舞伎との付き合い方に応じて、理解が異なるのは、優れた作品であ…

通し狂言『姫路城音菊礎石(ひめじじょうおとにきくそのいしずえ)』国立劇場 1月8日

若手役者によるラインダンスで幕が開いた!冒頭部から興奮してしまった。あまり期待していたわけではないので(スミマセン)、嬉しい驚き。ホント、驚きに満ちていた。 「実験演劇」としての歌舞伎 その「荒唐無稽」は菊五郎が仕切る歌舞伎の先祖還り 菊之助…

福助・児太郎の親子共演が嬉しい「鴫立澤対面の場」in『吉例寿曽我』@歌舞伎座1月7日昼の部

配役とみどころ 児太郎の「女工藤」 「春駒」とは? 歌舞伎のお囃子方 配役とみどころ 「歌舞伎美人」からの配役とみどころを以下に。 配役 工藤奥方梛の葉 福助 曽我一万 七之助 小林妹舞鶴 児太郎 局宇佐美 梅花 八幡三郎 福之助 近江小藤太 松江 曽我箱王…

幸四郎の「つっころばし」が新鮮だった「吉田屋」『廓文章』@歌舞伎座 1月7日 昼の部

配役とみどころ 幸四郎のつっころばし戦略 上方との差別化 ここまでやる? 竹本と清元のサポート 七之助の戦略 配役とみどころ 「歌舞伎美人」からお借りしたチラシ、そして配役とみどころが以下。 藤屋伊左衛門 幸四郎 扇屋夕霧 七之助 吉田屋喜左衛門 歌六…

『鬼平外伝 正月四日の客』@関西テレビ 1月3日再放送

優れた脚本 主要キャスト あらすじ 亀の小五郎を演じた松平健の人物造型が素晴らしい 食べる所作に出る品格 「目」の演技の秀逸 庄兵衛役の柄本明の抑えた演技がいい 二人が醸し出す連帯感が泣ける 原作は、池波正太郎の『にっぽん怪盗伝』中の「正月四日の…

河村晴久師シテの能『羽衣』in 「学校教育に能を!公開収録」@京都観世会館 12月25日

一昨年にも同様のワークショップに参加させていただいた。教育教材用のDVD作成が主目的ということで、教育関係者は無料。それが申し訳ないほど、充実した企画だった。第一部が能『羽衣』鑑賞、第二部が、講演、ワークショップ「能舞台と教育現場とつなぐ」と…

玉三郎が「夢幻能」を現出させた「傾城雪吉原(けいせいゆきのよしわら)」(Bプロ)@歌舞伎座 12月23日夜の部

「傾城と雪」の取り合わせの歌舞伎舞踊は、平成21年12月の「歌舞伎座さよなら公演」で、先代芝翫が「雪傾城」(『月雪花名歌姿絵』の一部)として披露している。この時は、児太郎、そして現芝翫の子息たちも共に踊ったとか。元をたどれば、成駒屋の持ち舞踊…