東京での歌舞伎観劇遠征から帰宅。テレビをつけたら、ちょうどこのピアニスト、ヤン・リシエツキの演奏を放映していた。思わずひきこまれた。でも、あっという間に終わった。アンコール演奏(ショパン、ノクターン第20番嬰ハ短調)だったから。画面からはいかにも若い感じ。この若さで驚異的な上手さ。技巧的にだけでなく、かもしだす情感がすばらしい。さっそくネット検索をかけたら、カナダ人で1995年生まれ(!)という。とんでもない天才児が出てきてたんですね。私が見逃していただけで。
この放送は昨年の10月29日にサントリーホールで録画された第1792回 定期公演 Bプログラムのもの。去年来日公演が何回かあったようだけど聞きのがしている。NHKの番組サイトについた解説には以下のようにあった。
ヤン・リシエツキは1995年、ポーランド人の両親のもと、カナダのカルガリーに生まれた。2008年と翌年にワルシャワの「ショパンと彼のヨーロッパ」音楽祭に招かれ、そのとき演奏したショパンの2つの協奏曲はポーランド国立ショパン協会の自主レーベル第1弾として発表された。
15歳で名門レーベルとの専属契約を交わし、2012年1月にモーツァルトの《ピアノ協奏曲第20番ニ短調》と《第21番ハ長調》をレコーディング。2013年1月には、ショパンの《練習曲集》作品10と作品25の全曲録音に臨み、目覚ましい成果を刻んだ。
アバド、P. ヤルヴィ、パッパーノ、ジンマン、ハーディングらの指揮で演奏。日本では2013年にネゼ・セガン指揮ロッテルダム・フィルハーモニー管弦楽団、フルシャ指揮東京都交響楽団と共演し、2014年春には3年連続のリサイタルをオール・ショパンで締め括った。「すべての瞬間が新しく、楽しめるなにかを運んでくる。音楽は真実のライヴ・アートだと思う」とリシエツキは語っていた。この秋19歳で、NHK交響楽団と初共演を飾る。
(青澤隆明)
英語版Wikiには彼の記事はあったけど、日本版はまだのよう。でも、「AMATI」サイトにはかなり詳しい「解説」があった。ドイッチェグラフォンからショパンのエチュード全曲を出したそうで、これはポリーニ以来だとのこと。ポリーニのはもっているので、リシエツキのも買って、聴き比べたい。ポーランドのDNAがある分、彼の方がショパン的な情緒が出せている?カナダ出身なんていうのは、グールドも思わせる。今年は来日公演はないのかも。
NAVERのサイトでは彼の演奏曲のリストが載っていて、試聴もできる。それぞれ短いですけどね。
CDを買おうとアマゾンサイトに入ったところ、「一時的に在庫切れ」との表示が。ものすごい人気振り。アメリカからの「お取り寄せ」だと入手可能とのことなので、注文した。2、3週間かかるけど、仕方ない。