yoshiepen’s journal

さまざまな領野が摩擦しあい、融合し、発展するこの今のこの革命的な波に身を任せ、純な目と心をもって、わくわくしながら毎日を生きていたいと願っています。

アメリカはシリア攻撃に踏み切るのか?

とても懸念している。アメリカに住む人も同じ思いらしく、以下の記事をネットでみつけた。

プリンストン発 日本/アメリカ新時代
「アメリカはどうしてシリア攻撃に踏み切ろうとしているのか?」
by 冷泉彰彦Newsweek 日本語版 8月29日)

著者の冷泉さん、以下の三つの理由を挙げている。

1つは、化学兵器の使用という問題です。現時点では国連の調査団が入ってはいますが、その調査団への銃撃などもある中で十分なデータは集まっていません。ですが、とにかく「WMD(大量殺戮兵器)」の使用というのは重大な国際法違反であり、国際社会として何らかの懲罰が下されなければならないというのは、アメリカの強い方針なのです。

第2の理由は、地域の情勢です。シリアのアサド政権の背後では、ロシアが公然と支援を行っており、更にはイランが支持をしています。化学兵器を使用したという事実が判明したとして、アメリカがこれを静観するということは、この地域におけるロシア、あるいはイランの態度に対して、間接的に屈服したことになるのです。
 イランとの間では、核開発の問題、イスラエル敵視の問題ということで、長年の確執を続けてきたアメリカです。ここで弱みを見せることはできません。また、ロシアに関しては、人権問題での激しい応酬を続けてきただけでなく、最近ではボストンでのテロ事件を巡る駆け引き、そしてスノーデン亡命事件と暗闘を続けています。そうした文脈の中に、今回の「化学兵器の使用」という事件を置いてみると、やはり静観はできないということになります。
 
第3の理由は、2期目に入ったオバマ政権として新体制となった軍事・外交の責任者たちの「真価が問われる局面」だということです。具体的には、ジョン・ケリー国務長官チャック・ヘーゲル国防長官、スーザン・ライス安保特別補佐官、サマンサ・パワー国連大使という新任4名です。

この記事、最後の締めが悲観的である。

米国は3日間程度のミサイル空爆で済ませたい考え方のようですが、その空爆自体がそう簡単に成功するかどうかも疑わしいように思います。とにかく事態の推移が大変に懸念されます。

英国議会は攻撃を承認しなかったので、キャメロン首相は事実上、攻撃を断念した。アメリカもオバマ大統領が議会の承認を得る方向に転換した。ちょっとやれやれ。でも上のような引くにひけない状況だから、アメリカは遅かれ早かれ、攻撃に踏み切るような予感がする。

2003年3月17日に当時のブッシュ大統領イラク空爆に踏みきり、その後テレビ演説をした。それを私はデトロイト空港の巨大スクリーンでみた。アメリカと日本を往復しながら博士論文を仕上げていたので、アメリカから日本に帰国する途上だった。「やっぱり、来たか」と思った。それまで数ヶ月に渡り、いつアメリカが振り上げた拳を降ろすのか、その時期を「待っている」状況だったから。でもこの宣言はかなりショックだった。空港の警戒レベルもこの頃が一番高かったように思う。

「いつか来た道」なんだろうか。10日に成田からフィラデルフィアに行くが、トランジットのダラス空港で「攻撃宣言」を聞く羽目になるのだろうか。憂鬱だ。