yoshiepen’s journal

さまざまな領野が摩擦しあい、融合し、発展するこの今のこの革命的な波に身を任せ、純な目と心をもって、わくわくしながら毎日を生きていたいと願っています。

『新佐渡情話』恋川劇団@新開地劇場8月24日

昨日は『瞼の母』だったのですが、それを別稿にしようと思いつつ、時間とエネルギーがないので、とりあえず今日観劇したものを忘れないうちに記録しておきます。


<芝居>
お芝居の『新佐渡情話』は以前に純弥さん主演で観たように記憶していますが、今回のものは「新」がつくだけあって、現代風バージョンに変えられていました。私にはこちらが好みです。

出奔した許嫁、丈太郎(純さん)を待っているおみつ(かれんさん)。身寄りのない彼女は丈太郎の父(白峰さん)とともにめし屋をきりもりしている。器量よしの彼女には言いよる男も多い。彼女はそれには見向きもせず義理の父を本当の父のように仕えている。ただ彼女には思い思われる男がいた。それはこの佐渡の地に出稼ぎにきていた吾作(心哉さん)だった。今日その吾作が郷里に帰ると挨拶にやって来て、おみつに着物を贈る。それは火事で亡くなった吾作の妻が遺したものだった。おみつは募る思いを押し込めて、去って行く吾作を見送る。

話を聞いた吾作の父はおみつと丈太郎の気持ちを察し、おみつに船着き場まで吾作を追って行き、別れの挨拶をしてくるようにと勧める。船着き場で吾作に会ったおみつ。二人の思いは同じだけれど、おみつは丈太郎を待つ(これは義理ですよね)といって、結局は吾作を振り切って義理の父のもとへ帰って行く。それを陰でみていたのが、3年ぶりに帰って来た丈太郎だった。通りかかった鳥追い女に一両渡し、自分のにわか女房になってくれと頼み込む。もちろんおみつに「あいそづかし」をするため。

父のところに帰り着いた丈太郎。彼をみて喜ぶおみつに辛く当たる。そして例の女を自分の女房だと紹介、おみつをたたき出す。父にまとまった金を渡し、それをおみつに渡すようにという。父は金をおみつに渡し、吾作を追って行くようにと勧める。従うおみつ。

おみつが去った後、父にいきさつを白状する丈太郎。父におみつを見送りに船着き場まで行くようにいわれ、佐渡おけさの人ごみに紛れ、おみつを見送るべく船着き場に行く。

遠くにおみつと吾作の姿をみつつ、哀しい別れをする丈太郎。

この劇のラストには久々に泣いてしまいました。とくにおみつが丈太郎にたたき出された際に義理の父に向かって言う必殺台詞、「新しい嫁御にかわいがってもらうだぞ」には泣けました。かれんさん、オソルベシ。