毎回選曲、構成に趣向をこらしたもので、堪能できます。しかもどれをとっても上品!それと特筆すべきは照明。派手すぎず、懲りすぎず、非常に洗練されています。
第1部
ラストのみ控えています
心・かずま 剣一筋 袴踊り
第3部
群舞 祭り 大漁旗をもって、勇壮明るい
みさと ごめんね しっとり、照明上品
ひろし 河内酒 いき 格好良い
かずま 沓掛時次郎 かずまさんが任侠ものとはめずらしい
神凰 赤と黒のブルース
まこと 夢の海峡 棒を持って
かな 時の過ぎ行くままに 立ち、流し髪で、なんともいえない色気
心 女さすらい 女形 グレーの上品な着物で
まお 人生情け舟
かずま 生きとし生きる者たちへ
心・まこと・神凰 男売ります
新吾 関の弥太っぺ
ひろし 月物語 女形
ラスト ソーラン舟
前置きにもかきましたが、春陽座の芝居と舞踊ショーをひとことで形容するなら「上品」ということになりますが、ただ静的な上品さではなく、自らに「使命」を課して挑戦して行った結果の上品さです。とてもストイックな感じがしますが、それがアグレッシブでもあるのです。この組み合わせは座長と副座長とのお二人の個性の組み合わせから生まれてきているような気がします。
座長の澤村心さん、この方は美形でみるからに品のいいかたです。そして副座長の澤村かずまさん、このかたはダイナミックでお茶目な方で、ときどきずっこけるところが下品になりそうでいてその一歩手前で踏みとどまっている感じが魅力です。得がたい組み合わせで、しかも仲がいいのがこちらにも伝わってきて、ほのぼのします。
初代座長、座長、副座長、そして花形が交互に芝居の主役を演じるというところに、劇団の民主的な運営方針が伺えて、とても好感がもてます。その成果はすぐには観客側に伝わらないかもしれませんが、みるほどに分かってきます。私もその一人です。ぜひ実際にご覧いただきたい魅力的な劇団です。