yoshiepen’s journal

さまざまな領野が摩擦しあい、融合し、発展するこの今のこの革命的な波に身を任せ、純な目と心をもって、わくわくしながら毎日を生きていたいと願っています。

顔見世チケットとれた!

南座の残り座席表をみると、特別席、1等席を除いて完売。ということで、ヤフーオークションを覗いてみました。ここでも状況は同じでした。1階のいちばん後ろの席に25000円はあまりに高い。あきらめようと思ったのですが一応チケットフォン松竹に電話してみました。もちろん、前半はダメだったのですが、17日昼が取れました。しかも前から3列目、花道のすぐそばでした。

演目は、「寺子屋」、「阿国歌舞伎夢華」、「伊賀越道中双六」です。この内、「阿国歌舞伎」が孝・玉コンビの復活狂言です。「阿国歌舞伎」は初めてみるので、それに阿国が玉三郎、名古屋山三が仁左衛門というこれ以上はない配役で、楽しみです。

「寺子屋」は松王丸が吉右衛門、源蔵が梅玉です。以前、松王丸を幸四郎で観ました。そのとき、源蔵はたしか中村富十郎だったように思います。新入りで弟子入りした子(実は松王丸の子)の首をはねてその首を菅原道真の子、菅秀才の首の代わりとして差し出すという重い役ですが、歌舞伎の形式の型にはまっているので、そう悲劇的には感じられませんでした。もちろん富十郎丈の技量のおかげかもしれません。

主要な役を除いて、松嶋屋、そして澤瀉屋が脇を固めています。私は松嶋屋では仁左衛門さんはもちろんですが、秀太郎さんが大好きです。この人の上方の女形には敵う人はいません。あえていえば今の藤十郎丈くらいでしょうか。そして猿之助一門の春猿さんもでます。彼を最後にみたのはいつだったか、難波にあった前の新歌舞伎座ででした。ずいぶん前でしたがそのときの華やかさを覚えています。そして梅玉さん。彼が源蔵をやるなんて信じられません。私が知っているのは優男専門の役者さんでしたから。そのはんなりした雰囲気が好きでした。

というわけで、これも「失われた時を求めて」ということになります。出演者に有名な若手があまり入っていないところがいいです。今まで歌舞伎の若手ですごいと思ったのは海老蔵くらいでした。まだ新之助のときにお父様と「石橋」を踊ったのが彼を見た最初でしたが、将来の大物ぶりを予見させるできばえでした。そのあと何組かの親子での「石橋」をみましたが、あのときのに匹敵するものにはまだ出くわしていません。

その代わりを親ほどの年齢の仁左衛門が演じるのです。仁左衛門さんは線が細かったのですが(そしてそれが魅力でもあったのですが)、仁左衛門襲名以来ずいぶんと変わられました。お父様とはちょっと持ち味がちがいますが、でも上方の優美さ、洒脱さはそのままです。非常な努力の方ではないかと想像しています。

いずれにしても楽しみです!期待度はマックスです。