yoshiepen’s journal

さまざまな領野が摩擦しあい、融合し、発展するこの今のこの革命的な波に身を任せ、純な目と心をもって、わくわくしながら毎日を生きていたいと願っています。

バレエ『アナスタシア』(ANASTASIA) in 英国ロイヤル・オペラ・ハウス、シネマシーズン 2016/17 @大阪ステーションシティシネマ1月15日

待ちに待った英国ロイヤルバレエのシネマビューイング。オフィシアルサイトからの情報が以下。

• 【振付】ケネス・マクミラン
• 【音楽】ピョートル・チャイコフスキー&ボフスラフ・マルティヌー
• 【指揮】サイモン・ヒューエット
• 【出演】アナスタシア/アナ・アンダーソン:ナタリア・オシポワ
マチルダ・クシェシンスカヤ:マリアネラ・ヌニェス
ラスプーチン:ティアゴソアレス
• 【上演時間】3時間5分

死んだはずの皇女アナスタシアと、自分は生き残った彼女だと主張するアナという女性。

皇女アナスタシア伝説にインスパイアされたケネス・マクミラン振付による全長版バレエ『アナスタシア』!

今でも根強い人気を持つ著名な振付家ケネス・マクミランによる3幕の全長版バレエ『アナスタシア』。ロマノフ朝14代皇帝ニコライ2世の娘、若き皇女アナスタシアは、家族とともにロシア革命の嵐に巻き込まれ、その特権的な生活に終止符が打たれる。そして家族全員が殺された後、死んだはずのアナスタシアだと名乗るアナ・アンダーソンという女性が現れる。記憶なのか妄想なのか、定かでないアナの回想。悪夢に悩まされながらも、自分がアナスタシアだという彼女の信念は揺るがなかった。アナは本当のアナスタシアなのか、それとも−−。

映画『追想』(1956)などでも題材となった、皇女アナスタシア伝説をモチーフに描かれたバレエの名作。

三幕構成。第一幕はロシアの皇女アナスタシアの和やかな家族と華やかな宮殿生活が描かれる。第二幕はアナスタシアとその一家を襲う革命の予兆が描かれる。やがて訪れるロマノフ帝国の終焉も。第三幕は前の二幕とは全く違ったアプローチで主人公のアナスタシアを描く。モダンバレエ。しかもサイコアナリシス的なアプローチ。

英国ロイヤルバレエは来日公演の『不思議の国のアリス』を2013年に東京文化会館で見ている。また、2015年11月、ロンドンに行った折に『二羽の鳩』
を見ている。

それらの印象と今回のバレエはそう変わらなかった。英国ロイヤルオペラのレガシーはしっかりと見て取れた。パリ・オペラ座のバレエと比べると、ちょっと肉厚で大雑把なんですよね。それがまたある種のパワーを醸し出している所以でもあるのだろう。ロシアのバレエの対極にあるように思う。

ロシア出身のアナスタシア(アナ・アンダーソン)役のナタリア・オシポワは繊細かつエキセントリックなアナスタシアを踊って秀逸。第二幕の親二人の不倫を(わざと)匂わすような場面での、傷ついた様子が印象的。転じて第三幕では完全に彼女の世界を創り上げていた。激しく、哀しく、踊る孤独なアナスタシア(アナ・アンダーソン)。ダブルであって、ダブルではないという難しい役どころを、その舞踊で示そうとギリギリの努力をしているのが、時として痛々しい。でもそれは見ている側の勝手な想像。本人はきちんとした計算をしながら、踊っているはずだから。でもそこに危なっかしさを感じてしまったんですよね。それはこの人の持っている繊細な感受性の発露が出ていたからだろう。

ちょっと研ナオコさんによく似た風貌。それだけで親近感を感じる。しかも真面目。努力の人なんだろうと、容易に想像がつく。英語もあまりできないようで、インタビューも端折られていた。まっすぐに前に向かう人。そんなプリマに演じてもらって、アナ・アンダーソンも草葉の陰で喜んでいるのに違いない。でもなんで私がそれを僭越に保証なんてするんだろう?