『劇場版マクロスF〜サヨナラノツバサ〜』を三ノ宮まで見に行きました。シネリーブルという映画館でしたが、『英国王のスピーチ』とどちらにしようかと迷っいました。結果は大正解でした。
帰宅してテレビで『英国王のスピーチ』がアカデミー賞をとったことを知りました。主演のコリン・ファースは『アナザーカントリー』のジャド役が秀逸でファンになったのですが、いまや「大御所」になってしまい魅力がなくなりました。授賞式でほんの数分映画の一部が流れましたが、それほど触手が動く作品とも思えませんでした。いずれDVD版でみることが可能ですし。
『劇場版 マクロスF』は前編が2009年にすでにリリースされているので、これは後編です。2日前に公開されたばかりなので、映画館では始まる前から長蛇の列ができていました。それもオタクっぽい若い男性ばかり、私たちはあきらかに「場違い」といった雰囲気でした。
前編はみていませんので、人物、プロットを理解するのに時間がかかりました。いまでももうひとつすっきりしないのですが、以下はWikiを参考にして組み立てたものです。
時は西暦2059年、地球人は異星人との戦闘でほとんどが死に絶えたが、残った人類は移民船団を築く。そういう移民船団の「マクロス・フロンティア船団」に「マクロス・ギャラクシー船団」から人気歌手のシェリル・ノームが来訪、そのコンサートに出かけたパイロットを目指す少年、早乙女アルトと歌手志望のランカはシェリルの歌声の虜になる。やがて、フロンティア船団はなぞの宇宙生物の攻撃を受けるが、それこそが巨大な昆虫のようなバジュラだった。「マクロス・フロンティア船団」と「マクロス・ギャラクシー船団」のスパイ合戦、それにバジュラが加わって、三つ巴、四つ巴の戦いが繰り広げられる。
シェリルとアルト、ランカの三人は歌を介して急速に親しくなるが、シェリルは実はギャラクシーのスパイだった。三人の間に亀裂が入って行く。また、シェリルとランカはどちらもがアルトのことが好きだった。この「三角関係」も絡んで裏切りが裏切りを産む複雑な闘いとなる。
公開されたばかりの映画でネタバレは気が引けますので、これくらいにしておきます。
シェリルもランカも美少女です。そしてなによりも早乙女アルトが美少年です。彼はパイロットですが、実は歌舞伎の家の生まれです。映画中にアルトがまだ10歳くらいのころに劇場でシェリルと初めて出会うシーンがありますが、このときの舞踊「羽衣」はあきらかに歌舞伎のものではありません。大衆演劇のものです。
そしてなによりも、「早乙女」なんて、あきらかに早乙女太一の「パクリ」ですよね。監督の河野さんは芝居に造詣が深いのにちがいありません。以下がそのアルト君です。
もうひとつ驚いたのが、マクロスの悪い指揮官の名が「ミシマ」だったことです。なかなかの美男子でした。悪を「寿いだ」ミシマなら、これをよろこぶでしょう。でもなんでミシマなの?
この手のアニメは字通り戦闘場面が半分を占めているようなものがほとんどですので、まさに手に汗にぎって息をつかせません。しかもそれらがCGを駆使しているものの、それに完全には頼らず手作業の部分が加えられていて、日本アニメのすばらしさが味わえます。