yoshiepen’s journal

さまざまな領野が摩擦しあい、融合し、発展するこの今のこの革命的な波に身を任せ、純な目と心をもって、わくわくしながら毎日を生きていたいと願っています。

『血祀り傘』in たつみ演劇BOX@ジョイフル福井

福井まで行って来ました。

お芝居は『血祀り傘』。九州の劇団で観た『三代の盃』に似ていました。親分の罪をかぶって島送りになった男。国松(ダイヤ)が帰ってみると、妻は親分の女になり、母親は餓死同然で死に、盲目の妹のみ残っているという有様でした。その上、妹に無理に吹っかけた借金を返済するように迫っていました。留守の間は面倒を見るといった約束は反故にされていたため、盃を水に返します。親分に殴りこみをかけようとした国松ですが、それを通りがかった女に諌められ、堅気になるよう説得されます。お金までもらって家に帰ってみると、島で兄弟分になった男、白太郎(たつみ座長)が訪ねてきます。話を聴いて憤り、二人してもと親分に殴りこみをかけます。そこへ国松を諌めた女がやってきて助太刀をしてくれ、国松、白太郎は元の妻、親分とその一家を皆殺しにします。その後、国松はその女(お吉(ルビー)こそが、親分に頼まれて切り殺した別の組の親分の女房だったことを知り、自害しようとします。白太郎が駆けつけますが、時すでに遅し、国松は自分の首を詫びの徴としてお吉に届けてくれるように頼んで息絶えます。白太郎は首をもって、お吉を訪ね、国松の妹のことをお吉に頼み、兇状の旅に出ます。

翌日にもう一本観ましたが、省略します。暗いお芝居もたつみさんが演じるとどこか明るく、そして品がよくなるのは、彼のお人柄でしょうか。去年2月、大衆演劇を見始めた最初がたつみさんだったのですが、そのときはこれほどお芝居がお上手だとは思わなかった(失礼!たんに私の鑑賞眼が未発達だったのです)、7月に新開地で観て、すっかりファンになりました。上方芝居の特徴を最もよく表わすことのできる座長、劇団さんです。旅芝居特有の重さがなくなり、歌舞伎に近くなります。それでいて、歌舞伎のような堅苦しさがないのが、すごいです。