yoshiepen’s journal

さまざまな領野が摩擦しあい、融合し、発展するこの今のこの革命的な波に身を任せ、純な目と心をもって、わくわくしながら毎日を生きていたいと願っています。

2012-04-01から1ヶ月間の記事一覧

吉本隆明の『源氏論』が優れている理由

思いつくままに以下に並べてみた。1.当時の制度、機構がこの物語にどう描かれているのかの分析が正確。どのような歴史の専門書よりもはるかに深く洞察している。それによって、『源氏』を「物語」、あるいは「説話」としてではなく、「近代小説」に通低す…

吉本隆明著『源氏物語論』洋泉社

たまたま立ち寄った書店に吉本隆明コーナーが設置されていて、最近鬼籍に入ったことにようやく思い至った。以前読んだのは初期の作品、『共同幻想論』、『言語にとって美とはなにか』、『初期歌謡論』程度で、その硬質な論はどこか近寄り難く、敬遠してきた…