私がなぜ三浦春馬さんに拘ってしまうのか、その理由が自分でもわからなかった。でも三島由紀夫原作、市川雷蔵主演の映画『剣』を見て、その一旦が解けたように感じた。
あくまでも推測の域を出ないけれど、国分次郎の生き様、価値観、理想が春馬さんのそれと重なる。父母の現世的な生き方。それに対する静かな怒り、そして反発。彼らの生き様は次郎の理想像とはまるで逆、相容れない。そこには埋めようのないギャップがある。とはいえ、彼ができるのはただ黙視すること。なんらかの働きかけをすることで、変容させることはしない。おそらくは働きかけ自体が無意味だとわかっているから。この虚無感!この絶望!
三浦春馬さんの真の自殺原因はわからないままだろう。というか、それを「正しく」分析、解釈する手立てをするお節介焼きはそう多くはないはず。もちろん話題を誘うという意味はあるのかも。
そういう俗世間からできる限り離れた地点、そこでの息詰まる対決!これぞ、まさに雷蔵ワールド。思う存分彼の魅力をappreciateするのにはうってつけ!
春馬さんファンの方に是非ともこの作品を手立てとして確認されんことを!