yoshiepen’s journal

さまざまな領野が摩擦しあい、融合し、発展するこの今のこの革命的な波に身を任せ、純な目と心をもって、わくわくしながら毎日を生きていたいと願っています。

ヒースロー空港にて

チケットを確保したのが3週間前。ちょうど旅行シーズンに当たってしまったため、BAのダイレクト便は25万円なんてべらぼうな値段。欧米系も同じ。仕方なく、キャセイにした。キャセイは返還前にイギリスに行くのと香港観光で2回使っているけれど、その頃とはすっかり面変わり。中国人旅行客がほとんど。メインランドの人か香港の人かの区別はつけられないけど、聞こえてくるのは「中国語」ばかり。まあ、当然なんだけど。関空から香港までの便は日本観光帰りの中国人でこちらもごった返していた。日本人の旅行者はひと頃に比べたら随分と減った?私の乗った便はおそらく1割程度だったのでは。アジアの人たちの旅行欲の旺盛さを見るにつけ、日本にいてはあまりピントは来ない彼らの国の経済発展の目覚ましさ、凄まじさを感じてしまう。

乗務員の対応、食事等、キャセイのサービスはアメリカの航空会社よりちょっとマシっていう程度。困ったのは、モニターも英語が小さくなっていたこと。代わりに中国語の文字の氾濫。「そうだ、中国になったんだ」と改めて認識させられた。

ダイレクト便なら出発日と同日着になるけれど、キャセイの場合、翌日の早朝、それも6時着。これにも困った。ホテルのチェックインが午後2時なので、空港内のレストランで時間をつぶしている。あまり長居もできないので、この後は空港のラウンジで2時間ほどこれまた時間つぶし。

3時半にロンドン大学の先生と会うことになっているので、ホテルにチェックインしたら速攻でロンドン大へ。雨がしょぼしょぼ降っていて、なんか気持ちが萎えてしまう。イギリスの雨って、憂鬱なんですよね。6月、7月とロンドン大でリサーチをするつもりにしているのだけれど、その頃には季節は良くなっているのかしらん。何れにしてもshowerと呼ばれるイギリス名物の雨とは無縁ではいられないだろう。

「観梅問題」を梅若実師の日記をもとに読み解いた本を持ってくるつもりが、忘れてしまったので、関空の書店で刊行されたばかりの『ポスト新産業革命』(加谷珪一著、Media House)を出発直前に入手。読んでしまった。副題は「『人口減少』x 「AI」が変える経済と仕事の教科書」。面白かった。というより、衝撃を受けた。「産業革命」と謳っているだけあって、細かくいろいろな分野でパラダイムシフトが起きる、それもドラスティックなものが。アメリカではgoogle、amazonと言った先端企業が先鞭をつけたのだけど、そこから様々の今までになかった(考えられなかった)産業形態が生み出されている。それらはAIを使うことで可能になった。日本は旧態依然とした体制に固執していて、なかなかその波に乗りきれていないように思う。幾つかの成功例が挙げられていた。今までと違った目でそれらの企業を見ている自分に気がついた。

スマホが生まれてからそう時間も経っていないのに、スマホと結びついた様々な新しいサービスが創出されてゆく様が、ドキュメンタリーを見ているようにまざまざと描かれている。非常に「親切」に理論的に証明されているので、納得する。著者の経歴も興味深い。実体験からの発言だし、エンカレッジメントでもある。頭の固いおじさん、おばさん、おじいさん、おばあさん向けにではなく、可能性のある若い人に向けてのもの。

イミグレーションをはじめとして空港で感じたのは、これらの人員もAIで合理化できるのでは?ということ。でも職をなくしてしまうという問題もあって、なかなか前へは進めないのかもしれない。日本人は保守的だから、かなりの抵抗があるだろう。