ショックだった。昨日まではどちらかというと残留派が優位にあるという報道だったので、激震に近いショック。円は対ドルで99円台をつけ、ポンドは今や133円台。去年11月にロンドンに行った折には190円だったことを考えると、凄まじいまでの円高。
日経平均も1300円下げた。離脱後の実際の「準備」をしていなかったからだろう。日本だけではなくEU加盟の他のヨーロッパ諸国のみならず、ヨーロッパ全体にも大きな影響がある。EU加盟国の株価も下がっている。アメリカも対応を迫られるだろう。今晩のアメリカの株価に注目。でも、もっとも大きな影響があるのは中国と思われる。それでなくても上海総合は昨年8月から30パーセント超えの下落。最近はなんとか不動産バブルを起こし幾分がは持ち直しているけれど、この後暴落になる可能性が。中国がこけたら、取引のある国は救えない打撃を受ける。
今BBCの開票速報が。スコットランド以外の地域では離脱派が多かったよう。スコットランドで独立の気運が生まれるかも。ロンドンでは予想通り残留派が多かった。英国内でも分裂が起きる可能性が。また極右の台頭著しいフランスでも国民投票の気運が起きるかも。続いて続々と同様の国が出てくる可能性が高い。
離脱派勝利の原因の大きなものは、難民、移民問題だと思う。特に去年からのシリアからの難民を受け入れをしなくてはならないことへの不満。その中にはISのテロリストが混じっていた可能性が。EUにとどまる限り、EUのルール、つまりはドイツの方針に逆らえない。ドイツへの不満が蓄積されていたことが重なってきたのだと思う。外国人居住者が少ない日本にいると、これはあまりピンとこないだろうけど。私見ですけど、ドイツってなんかいけ好かない国なんですよね。旅行で訪れたところでそんな風に感じたのはベルリンのみだった。エマニュエル・トッドが『ドイツ帝国』が世界を破滅させる』(文春文庫 2015)で述べたことには全く同感だった。イギリス人も同じように感じているのかも。
それにしても前途多難。これからの世界のマップが読めなくなってしまった。