yoshiepen’s journal

さまざまな領野が摩擦しあい、融合し、発展するこの今のこの革命的な波に身を任せ、純な目と心をもって、わくわくしながら毎日を生きていたいと願っています。

マグノリア・サロンコンサート@逸翁美術館マグノリアホール2月13日

マグノリア・サロンコンサートはこれで5回目。演奏者のレベルがとても高く、安心してすばらしい演奏を堪能できる。ホールの音響効果も良い。なによりも「サロンコンサート」ということ自体が普通のコンサートにはない贅沢。ヨーロッパの昔の王侯貴族が味わった贅沢を、今、日本で味わえる。

それに入場料が千円なんて、信じられます?チケットが取りにくくなるので、あまり多くの人に知って欲しくはないのではあるけれど(狭量でごめんなさい)。がっかりしたことが一度もないことからも、レベルの高さは分っていただけるだろう。月3回ペースで開催されるコンサート。それもバリエーションがさまざまなのがうれしい。2月中にはあと2回、3、4月にもそれぞれ3回、コンサートがある。全部みたい(聴きたい)くらい。阪急財団の後援なので、費用のほとんどを財団がまかなっているはず。こういう時は阪急沿線に住んで良かったと、しみじみ感謝。阪急沿線の駅にこのコンサート情報が掲示版に貼られているから、新しい情報をキャッチしやすい。でもこれはオープンな催しなので、誰でも申し込める。西宮の芸術文化センターもすばらしいコンサートを提供してはいるけれど、サロンコンサートはない。だからこのマグノリア・サロンコンサートは貴重なもの。

演奏もさることながら、それ以上に楽しめるのが合間のトーク。曲の由来、背景等と演奏者の来歴も伺うことができて、演奏される曲に一層の親しみを感じる仕掛け。

今日のコンサートは二人のフルート奏者のもの。

沼田 陽一/関西フィルハーモニー管弦楽団 フルート・トップ奏者
一戸 敦/フルート/読売日本交響楽団主席フルート奏者
加地 美秀子/ピアノ伴奏

曲目は以下。

C.P.E.バッハ:トリオソナタ ニ短調 
C.P.E.バッハ:トリオソナタ ホ長調
J.S.バッハ: トリオソナタ ニ短調
ドップラー:アンダンテとロンド

三つ目の曲はJ.S.バッハのものではなく、息子のC.P.E.バッハの作曲だったというのが、今の説だそう。

バッハらしくフーガを基にした曲の転回。現代のめまぐるしく変転する外部環境、そしてそれに呼応してしまう私たちに癒しを与えてくれる。フルート曲といえば、私にはモーツアルトのものがなんといっても最高峰だけど、エマニュエル・バッハのものもそれにならぶだけの名曲であることを、確認できた。

お二人の息もぴったりで、ゆったりとした時間が満喫できた。私がいちばん気に入ったのはバッハではなく、最後のドップラーのもの。生きがよく、うきうき感がいっぱいだった。