yoshiepen’s journal

さまざまな領野が摩擦しあい、融合し、発展するこの今のこの革命的な波に身を任せ、純な目と心をもって、わくわくしながら毎日を生きていたいと願っています。

『大晦日』劇団HIRYU@御所羅い舞座12月8日昼の部

今回のお芝居の配役は去年、京橋羅い舞座で見た時と同じで、主人公のくまを大輔さん、とらを春之介さん(これは私のgoo blogにアップしている)。

そのあと、梅田呉服座と箕面スパーガーデンで観たときとは主人公、くまの配役が違っていて小寅丸さんだった。大輔さんも良かったけど、小寅丸さんを期待していたので、いささか肩すかしの感じ。小寅丸さんは京橋のときと同じく、大和さんに連れられて来る(以前は老母だったけど)痴呆の妻の役だった。それも名が「百恵」だそう。こういうチョットした役でも、弾けまくる小寅丸さん。上手いですね。大まかな内容は以下。

配役は京橋とは替わった部分が多かった。一番替わっていたのが、主人公のくま。京橋では大輔さんだったのが小寅丸さんに。でも女房のおとらは春之介さんのまま。ここで珍妙なハプニングが。前口上で大輔さん曰く、「劇中この夫婦の『熱いキッス』がみられます!」。写真に撮っても良いとのことだったので、お客さんたちカメラを手に、期待に胸躍らせて?待ち構える。残念ながらそのときには当該シーンは観られず。ただ、その後のシーンでこの夫婦、約束通りにキッスを!もう爆笑につぐ爆笑!春之介さんはケロッとしているのに、小寅丸さん、あたふた。で、曰く、「相手が男でも、けっこうドギマギするもんです!」。

いちばん面白かったのが、くまととらの夫婦が交替で「死人」を演じるところ。詳細を説明するのが難しいので、興味のある方は今後の「近江劇団」の公演にいらっしゃって下さい。小寅丸さん、鬘がずれまくっても、汗だくでも大奮闘。いつもは涼しげにすましている春之介さんもその伴奏で大奮闘。今思いだしても、笑ってしまう。京橋ではくまを演じた大輔さん。今回は大家役なので余裕。客席に「もっと演らせましょうか?」と、ノリノリ。その結果、いつもより2回は多くこの「入れ替わりドタバタ」が観られたはず。小寅丸さん、春之介さん、おつかれさまでした!

この二人のドタバタ劇のプレリュードとして、くまが助ける若い男(大和)とその老いた父(順一)との喜劇シーンがある。京橋では老父ではなく老母で、小寅丸さんが演じた。今回の順一さんの大奮闘も特筆ものだった!中風でボケているという設定のこの老父。さまざまな奇行で笑わせます。「ヨーやるわ!」と思わせる鹿島劇団三代目。あっぱれでした。大和さんの息子のサド振りもおかしかった。順一さんの名演技、もっとしっかり観とけば良かったって思います。この時点では彼が劇団を「卒業」されるのを知らなかったので。

今日はまったく記録を採らなかったのだけど、やっぱり小寅丸さんは立ち、女形ともに光っていた。立ちは以前にも観た「切られ与三」。前よりもイナセ度がアップ。女形はその艶っぽさで群を抜いていた。写真を撮らなかったのが残念。

今月の「劇団HIRYU」公演は20日まで。15日は「小寅丸祭り」だそう。さきほど劇団HIRYUのブログで知った。リンクしておく

この日、京都南座で午後4時半からの顔見世のチケットをとっているけど、その前に御所羅い舞座に行くことに決めた。顔見世公演は御所から遅刻承知で行くことにする。海老蔵の『勧進帳』には間に合うはずだから。