南座でも、歌舞伎座でもあまりじっくりとまねきをみたことがないけど、こうやってみると番付からいろいろなことが分かる。向かって右側には上方系の役者、左側には江戸側の役者がならべられている。真ん中は竹本、お囃子、長唄、清元連中、その左右に大きく掲げられるのが本興行の中心になる役者、上方側には我當、秀太郎、江戸側には魁春、友右衛門が。それぞれの右、左にずらっと若手の名前が。それも位の高い(人気)順から並んでいる。そして上方側の最右翼には坂田藤十郎と仁左衛門、江戸側の最左翼には幸四郎の名札が掲げられている。
南座の顔見世は11月だった頃数年にわたって毎年観ていた。西の成駒屋、鴈治郎(三代目)、それに松嶋屋の我當、秀太郎、仁左衛門もまだまだ壮健だった。でも最近は上方役者の魅力が薄れて、観ることが少なくなってきている。この日も仁左衛門、それに勘九郎と七之助が出るということで観に行った。