この日の指揮者はドミンゴ・インドヤン(Domingo Hindoyan)というベネズエラ出身の若手だった。2012年に来日もしているよう。序曲はとても生き生きしていて、良かった。ベルリンオペラに引き抜かれるくらいだから、音楽性が秀でているのは当然か。Wikiによると、ベルリンオペラの2014−2015シーズンではバレンボイムの助手をしているそう。いわゆる濃い顔の男前。たぶん日本にもファンがいっぱいいるだろう。
キャストは以下。
Graf Almaviva Maxim Mironov
Rosina Katharina Kammerloher
Doktor Bartolo Renato Girolami
Don Basilio Tobias Schabel
Berta Adriane Queiroz
Figaro Alfredo Daza
Fiorillo Maximilian Krummen
Ambrosio Florian Eckhardt
【時と場所】
おそらく18世紀、スペインのセヴィリャ【登場人物】
フィガロ(Br): セヴィリャの理髪師、何でも屋
アルマヴィーヴァ伯爵(T): スペインの若き貴族
ロジーナ(S): 遺産を持つ令嬢
バルトロ(Bs): 医師、ロジーナの叔父で後見人
バジリオ(Bs): ロジーナの音楽教師
ほか【第1幕】
時は18世紀、舞台はセヴィリャの医師バルトロ邸。若くして親から莫大な遺産を継いだロジーナは、後見人である叔父バルトロの家に身を寄せていましたが、一方のバルトロは、ロジーナと結婚できれば美女と財産を一気に手に入れることができると目論んで、他の男が言い寄らないように監視しています。スペインの貴族アルマヴィーヴァ伯爵はロジーナを見そめて、窓の下からセレナードを歌いますが、バルトロ邸の監視が厳しく二人は会うことができません。そこに「セヴィリャの理髪師」ことフィガロが通りかかったので、伯爵は、報酬をはずむから協力するよう依頼します。そのとき、ロジーナは窓からこっそり「身分と名前を教えて」というメモを落としました。伯爵は彼女の誠実な気持ちを試すため、貧しい学生リンドーロと名乗ることにします。
理髪師としてバルトロ邸に入り込んだフィガロは、ロジーナにリンドーロ宛の手紙を書くように勧めますが、なんと彼女はすでに書き終えていて、それをフィガロに託します。その後、伯爵が酔っぱらった兵士に変装してバルトロ邸にやって来てロジーナと話をしようとしますが、この作戦はバルトロに怪しまれて失敗します。
【第2幕】
伯爵は、今度はバルトロの腹心である音楽教師バジリオの「弟子」に変装しました。しかし、それでもバルトロに怪しまれたので、仕方なくロジーナが書いたリンドーロ宛の手紙を、伯爵の手から盗んだと言って渡し、味方だと思い込ませます。
伯爵とロジーナは音楽のレッスンをしている間に、二人で今夜駆け落ちすることを約束します。このときフィガロは、バルトロの髭を剃りながら、バルコニーの鍵を手に入れていました。
伯爵とフィガロが去ったあと、バルトロはロジーナに例の手紙を見せ、リンドーロはお前を伯爵に売ろうとしているのだと言います。怒ったロジーナはバルトロとでも誰とでも結婚すると言い出します。喜んだバルトロは公証人を呼び寄せておきました。
その夜、伯爵とフィガロがバルコニーから忍び込むと、ロジーナは怒っています。伯爵が身分を明かして説明すると一件落着。ちょうどそこへバルトロが呼んでおいた公証人がやって来たので、その場で二人は結婚してしまいました。バルトロが現れたときはすでに時遅し。それでも伯爵がロジーナの財産はいらないと言ったので、バルトロはとりあえず満足できたのでした。
ドイツ語字幕はでたけれど、英語のものはなし。事前に予習しておくべきだった。でもコメディで、なんとなくその筋は分かったけれど。
舞台装置はシンプルで、ルネッサンス期の芝居のそれを思わせた。服装は完璧にその時代のもの。歌手で特に良かったのが、Alfredo Daza。それと女中役のFlorian Eckhardt。帰ってから詳細を調べるつもりにしている。
今日このあと、12時テーゲル空港発のフライトで発つ。アムステルダム経由で関空に帰る。