驚いた。CNNのニュースをみたところ、32nd St. とMarket St.と報道していたけれど、その写真に見覚えがなかったので、googleでニュース検索をかけた、別のソースでは22nd Stとなっていた。たしかにそのあたりにはSalvation Armyのthrift shopがあったと、思いだした。倒壊したのはそのthrift shopの東隣のビルだった。そのビルの裏側のビルの取り壊しを行っていたところ、前のビルも倒壊してしまったということだった。Market St.はいわばフィラデルフィアのビジネス街の中心を貫く大通りで、このあたり、北側は構えの立派な高層ビルが立ち並んでいるのに対し、南側はそれに取り残された古くて低層のビルが多い。そのほとんどが雑居ビルのようだった。夜、ビジネスマンたちが帰宅してしまってからは、この辺りを歩くのはかなり怖かった。すぐ傍にTrader Joe’sという「健康オタク御用達」のスーパーマーケットがあったので、このあたりには良く行った。行き帰りに地下鉄(トロリーのグリーンライン)の22nd St駅を使ったが、荷物を持っての7時過ぎの帰りは、いつも用心していた。
Market St. の30th St. にはフィラデルフィア最大の鉄道のターミナル駅があり、15th St.には市役所があるのだが、その間のちょっと「取り残された」観のあるエリアだった。もっと東にゆくと通りの南側も銀行が立ち並ぶ目抜き通りになるのだけれど。1ブロック違うだけで、はっきりと「階層分け」の如実なアメリカの大都市の街路の典型とでもいうべきか。
最初、死者1名となっていたのに、後で6名に訂正されていた。朝の10時過ぎだったようなので、倒壊したビルの一階にあるHoagie(コッペパンにハムやらチーズを挟んだサンドイッチ)レストランで食事をしていたのではないだろうか。まさかの出来事だったに違いなく、気の毒である。「一寸先は闇」というのは、ほんとうにこういうことをいうのだろう。