yoshiepen’s journal

さまざまな領野が摩擦しあい、融合し、発展するこの今のこの革命的な波に身を任せ、純な目と心をもって、わくわくしながら毎日を生きていたいと願っています。

歌舞伎映像のアップロード

歌舞伎映像、それも旧いのから最近のまで、youtubeにアップロードされているのを発見した。驚いた。ざっとみたところ15もあった。以下にリストアップした。1、2、3、4、5、までは、ほとんど全編みられる。早晩削除される可能性もあるが。

1. 伊勢音頭
2. 助六 3バージョン
3. 女暫
4. 熊谷陣屋
5. 三人吉三
6. 実盛物語
7. 寺子屋
8. 心中天網島 河庄
9. 四谷怪談
10.番町皿屋敷
11.義経千本桜
12.茶壺
13.18代勘三郎追悼 連獅子
14.連獅子
15.青砥稿花紅彩図 (白波五人男)

『伊勢音頭』がほとんどフルで見られるのはうれしい。しかももれは私が観たもの、つまり貢を片岡孝夫(現仁左衛門)、万野を玉三郎をやったものである。この<3>部が万野の貢への「いびり」部分である。何度見てもこの二人の演技には感嘆の声をあげざるを得ない。「伊勢音頭恋寝刃」の「3」をここにリンクしておいた。とくにその意地の悪い(サディズムに満ちた)万野の顔の表情のつけかた、これは玉三郎にしかできないだろうし、それを受けての微妙な表情の変化も孝夫にしかできないだろう。うれしくなってしまった。

昭和37年収録の十一代目團十郎(当時53歳)と六代目歌右衛門(45歳)の『助六』、白黒だがアップされていた。本当に貴重。團十郎はさすがだったが、口跡は今の海老蔵の方が上に思える。実物を見た訳ではないので(当たり前か)正確な比較はできないのだけど。でも顔も今の海老蔵の方が現代的でオトコマエである。そこに新之助(16歳)として先日亡くなった團十郎が出ているが、ちょっと線が細い。これも16、17歳頃の海老蔵の方が迫力があったように思う。まあ、かなりの贔屓目かもしれないけど。

歌右衛門には絶句。渡辺保がなぜこの人が「新しい」と評価したのかが、よく分かった。歌舞伎の型に納まるかにみえて、微妙にずらしているさま、まさに芸術である。三島由紀夫がなぜあれほどまでに惚れ込んだか、改めてよく分かった。

後一つ少しだけ見たのが、『番町皿屋敷』。お菊を玉三郎が演じているのだが、こちらはなんとも頼りない。今の玉三郎とは別人である。彼の長年の血のにじむような精進に思いを馳せた。