なぜかメンタルブロックがかかって、出発まで一ヶ月をきったというのに航空券の手配をしていなかった。去年はネットの楽天トラベルでとったので、今回もそうしようかと考えたが、ここは領収書を発行しない。海外での学会発表には勤務先から一定の旅費が出るので、去年は領収書がなくてちょっと困った。クレジットカードのステートメントを提出する羽目になり、一覧すべてを事務の人にみられることになってしまった。
というわけで、今回はHISに電話した。ルフトハンザの関空・プラハ往復チケットはあっさりと取れたけれど、もっと早くにしていれば2万円安いフィンエアがあったのが少し残念。燃油サーチャージが入ると15万円弱で、勤務先から支給される12万円をゆうに超えてしまう。これにホテル代が加わるので、いくらプラハのホテルが割安とはいえ、7万円は自腹になる。これは痛い。学会参加費(学会期間中の昼食代が入っている)としてクレジットカードから落とした3万円を入れると、トータル10万円を自分で払うことになる。この年度中での学会発表はこれだけなので、まだましかも。3年前までは年に2回、学会発表でアメリカ、ヨーロッパに行っていたので、かなりの持ち出しだった。
2月は入試、3月は卒業式やらオリエンテーションがあるし、その他にも会議がけっこうあるので、完全な休みというわけではない。でも夏休みを除けば比較的時間が自由に使えるから、この期間に英語論文を最低1本をあげなくては、恥ずかしい。といいながらわずか8ページの発表ドラフトをあげるのに予想以上の時間がかかったので、かなり落ち込んだ。3月いっぱいで、つまり新学期が始まるまでにその3倍のペーパーを仕上げるつもりにしている。一応は。新学期が始まると、かなり忙しくなると分っているので、本腰をいれなくては。
それにしても、アメリカにいたころはよくもあれだけペーパーを書いていたと、今さらながら感心する。日がなコンピュータの前に座っていたっけ。それ以外の時間の大半も図書館にいたし、どっぷりとアカデミックな雰囲気の中に漬かっていた。そして猛烈に勉強したっけ。一学期間に4本から6本、計100ページを超えるペーパーを書いていたっけ。言い訳ではないけれど、どうも日本ではそれができにくい。あの大学院生としての生活が人生最高の時だったと思う。
アメリカのアカデミアは日本とはまったく違っていた。生産性がすべてだったから、教員も学生も必死だった。その必死さを思いだし、今の自分を自戒するために海外で発表をし続けるのだ。日本にいると、今の状態に安住し、どうしても怠けてしまう自分がいるから。