yoshiepen’s journal

さまざまな領野が摩擦しあい、融合し、発展するこの今のこの革命的な波に身を任せ、純な目と心をもって、わくわくしながら毎日を生きていたいと願っています。

『スティーブ・ジョブズ』("Steve Jobs," by Walter Isaacson) Kindle 版を読み始めた

帰宅してキンドルを開けたら、もうレリースされていた!早速読み始めた。

初っ端からめっぽうおもしろい。彼はジョブズ夫妻に養子に出されたのだが、その折に大学院生だった母、ジョアン・シンプソンが出した条件が彼を将来大学に進学させるというものだった。養父のポールはそのためいろいろアルバイトをして資金を積み立てたのが書かれている。慈しみ深い父だったのが分かる箇所である。

また、機械いじりが好きな父はスティーブにもやらせていたことが書かれている。スティーブは父が好きで、いつも彼の回りをうろうろしていたということで、ここからも二人の緊密な関係が分かる。そしてこういう父と息子との関係は先日観て感動した映画、『ツリー・オブ・ライフ』でのそれを彷彿とさせるものである。おそらく時代背景(1950年代から1960年代にかけて)が似ているからかもしれない。アメリカの、地域こそ違え小さな町に住む中産階級は、ほぼスティーブの両親とおなじような暮らし向きだったのだろう。

もう一つ今読んでいる箇所で将来のジョブズに繋がる興味深い箇所があった。決して豊かでなかった彼らの住居は、フランク・ロイド・ライトに影響をうけた不動産業者、エイシャーが建てたもので、1950年代から1974年頃までカリフォルニアの郊外に多く建てられた様式のものだったという。それはモダンでオシャレな家で、床から天井までの窓、壁のないフロア、梁、柱を表にだした構造、コンクリートの床材、そしてふんだんに使われたスライド式のガラスドアといった特徴があったという。シンブルでありながらエレガントでモダンな家を低所得者にも提供するというコンセプトの上にエイシャーが開発した様式で、ジョブズはそれが気に入っていた。そして大きな影響を受けた。マス・マーケットにも優れたデザインのものを提供するという彼の信念に繋がって行くのだ。それが最初のマックになり、やがてはiPodという形で実を結んだという。ここ、感動的。