yoshiepen’s journal

さまざまな領野が摩擦しあい、融合し、発展するこの今のこの革命的な波に身を任せ、純な目と心をもって、わくわくしながら毎日を生きていたいと願っています。

宝海劇団@渚の湯 2月6日昼

今月はお気に入り劇団が近場に乗っていないので、逆にそれを利用して、今まで観ていなかった劇団の舞台を観ることにしました。

というわけで、今日はタイトルにある通り、枚方の「渚の湯」という銭湯が経営する劇場に出かけました。収容人数も100名程度の小さな劇場でした。できたてのホヤホヤですので、設備が新しくて気持ちよかったです。大空君は「第二の早乙女太一」という呼び声も高いので、日曜日だとさぞ満員かと思いきや、そうでもありませんでした。一応大入りではありましたが。

いろいろなバージョンがある中、この劇団では文治の弟分の金五郎が会津小鉄一家に乗り込むのではなく、小鉄の方から彼のところに出向いてきて謝罪するということになっています。それに、その小鉄は文治の女房の首を自らはねて、その首を詫びの印として文治に差し出すという設定になっていました。こちらの方が合理的な気がします。スーパー兄弟版だと、会津の小鉄が立派な親分というのが信じがたいほど、一家の者をきちんと掌握できていない感が否めませんでした。

また、なぜ文治の妻と不義をしていた文治の子分を自分の手下にしたのかというのも、スーパー兄弟版ではもう一つ納得できる説明がありませんでした。宝海版では会津小鉄は二人の悪い噂を耳にしたので彼らを身内として引き止めておくことで、文治が帰ってきた時に仇討ちをさせる心づもりでいたということになっています。だから、もし文治が自分の家に直行せず会津一家に先に立ち寄っていたなら、事情を小鉄から聞くことができ、なぶり殺しになどされないで済んだ訳だったのです。これも腑におちる説明です。

おそらく今日観た宝海劇団のがオリジナル脚本ではないかと思われます。

大空君は二役でした。文治、それに会津小鉄です。15歳とは思えないほど、落ち着いた、そして説得力のある文治、小鉄を演じ分けられました。感心しました。他劇団でも15歳の少年役者を何人か観てきましたが、レベルが違います。その意味で影虎君、それに美麗君と同様の質の高さを誇っています。おそるべき15歳です。

そういう「ませた」役を演じつつ、やわらかな少年の初々しさが匂ってきます。平安時代の貴族、貴公子がこうだったのではないか、早熟だった15歳の光源氏六条御息所のところに牛車で通うのはこんな感じだったのではないか、なんて想像(妄想?)してしまいます。

とても気品があって、チャラチャラしたところがまったくない、俗世から隔絶したところにいるような、少年です。とはいえ、お高くすましているというのでなく、親しみやすい男の子です。『ジュノン』、『Frau』、『女性自身』といった雑誌でも引っ張りだこ、近日中に『宝海大空×蜷川実花』という写真集が出版されます。あの!蜷川実花さんですよ!きょうの紫虎さんのアナウンスでは、その他読売テレビの「めざまし」にも今週中に出演だそうです。むべなるかな。

実物をぜひ劇場でご覧ください。いかに逸材かが納得できられると思います。

以下舞踊ショーの曲リストです。

大空    信長
大地    チェジュエアポート
大空    ええじゃないか
紫虎    女神のスウィング
まき    夢追い酒
座長    かざぐるま
?     お願い
大地    夜桜迷子
大空    惚れ神
紫虎    人間模様
座長    一人旅
群舞    昴

全体に明るく、躍動感に溢れていました。舞台、劇場が狭いということが逆に親密感を作り出して、とても温かい雰囲気でした。紫虎さん、大地さんの立ちの踊りは、ダイナミックなだけではなく、計算された洗練がありました。

大空君、踊りは古典的でした。過度の媚を売らないところ、とても好感がもてました。